おうどうもん(Oudoumon People of Hakata)

福岡周辺における祭りや四季の移ろいを・・・・・・

傷んだ羽に木漏れ日のスポットライトが当たり

2016年09月21日 06時42分08秒 | 日記

 

クヌギ林の下は綺麗に下草が刈ってあった。

持ち主はこの時期にヒガンバナが咲くのを知っていて、丹念に草刈りをしてあるに違いない。

そのかいあって一面に赤いヒガンバナが咲いている。

 

江里山棚田から唐津市の蕨野棚田へ向かうには、天山へと続くくねくねとした山道を走る。

県道なので舗装はされているが、車の離合にも気を遣う一車線程の道幅しかない。

この途中にこのスポットはあるのだが、江里山棚田を見ての帰りにいつも立ち寄る。

ヒガンバナの絨毯のようなクヌギ林に、クロアゲハが数匹舞っていた。

そのうちの一匹は、相当に羽が傷んでいた。

ひたすらにヒガンバナの蜜を吸うクロアゲハに、木々の間から漏れる日の光がスポットライトをあてていた。

 

アスファルトの舗装面に、セミがひっくり返ってお腹を見せている。

煩いほどに鳴き続け、地上での短い一生を終えていた。

今年も何匹か指先でつまみ上げ、植え込みの中へとそっと放り投げ入れてやる。

土へ帰りまた戻ってきなよと言いながら。