週末日曜日の天気が気になっていた。
前日も朝からパラついていた雨が、夜になると本格的な雨となっていた。
それでも、土曜日の夜に目覚ましを5時にセットした。
朝起きてすぐにカーテンを開け外の様子を見たのはゆうまでもない。
路面は濡れていたが、雨は上がっていた。
それではと、前日から準備をしていたレインウエアとカメラをバッグに詰め込んだ。
車が鳥栖ジャンクションから長崎道に入る頃から、細かい霧雨に間歇ワイパーがウインウイン億劫そうに仕事をする。
鹿島ガタリンピックは、毎年この時期に行なわれる干潟の大運動会である。
鹿島市の「鹿島道の駅」に隣接した干満差6mの有明海で行われる。
小雨のせいかレインウエアを重ね着しても、暑さを感じないほど肌寒かった。
前日の強風で海に張られた踏板が流され、汐の状態をみて大会関係者の手により設置がされる。
会場に着いた頃は、対岸の大牟田の山々は雲のベールに覆われていた。
まだ海水温が上がらない海の中に入り、関係者が作業を始める頃にはその空も明るくなってきた。
日本国内はもとより、諸外国より多数の参加者もあり恒例の開会式が行われた。
そして、シルクのような肌触りのガタにまみれる大運動会開始のホイッスルは鳴った。