「共讃党」。皆さんご存知ですが?
私は知りませんでした。先日の朝日新聞(2.10, 2015 12版▲ p29)で、例のシャルリ・エブドの風刺のことが取り上げられ、風刺についての議論がありました。そこで、あの美輪明宏さんが、記していたんですね。「共産党」は止めにして「共讃党」にしたら、と美輪さんが風刺した、というんですね。面白い。
「共産党」は、美輪さんによれば、「レーニン、スターリン、毛沢東といったマイナスのイメージが付きまとうイメージ」なので、これを「『共讃』(共に讃える)とすれば明るいイメージになるんじゃないかしら」というんですね。美輪さん、このことをあちこちで言ってたそうです。そうしたら、共産党の志位委員長から「お心遣いありがとう」という手紙が来た、ってんですね。面白い。
美輪さんは、それで、皮肉を利かせることは、「気が利いているし、スマートでおしゃれ。楽しいものですよ」というのですから、お見事ですね。志位委員長の対応と言い、美輪さんの発言と言い、実にスマートで(賢く)、大人の対応です。
風刺や皮肉には、高い知性が必要です。でも、知性だけじゃぁ、全く足りません。最も必要なのは、「善意と愛情」と美輪さんは言うんですからね。シャルリ・エブドの風刺に最も欠けていたのは、まさにこれですよね。差別され、社会的に不遇な状況が続いている、在仏のイスラム教徒の人に対する、「善意と愛情」を感じさせるような風刺を、シャルリ・エブドは志してもらいたいと感じます。
朝日新聞のモニターをしている関係で、この美輪さんの記事を、この一週間(2.9-15)で、最もよい記事としたことに伴い、このブログでもご紹介した次第です。