エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

本気は伝染する

2015-02-01 13:49:45 | アイデンティティの根源

 

 勘当された者たちも、自分を神と関係することが許されます。

 p179の第2パラグラフ。

 

 

 

 

 

 初期キリスト教徒たちは、兄弟姉妹ですから、自分が死んじゃうほど羨まずに、共に食事ができますし、キリスト教徒たちにそうせよと命じる、神の香がいくらかします。キリスト教徒たちは、シキタリにひどくこだわるオキテを無視することもできますし、信頼してたら、したくなる儀式や行いを即興ですることだってできます。というのも、神の子の穢れなき自己犠牲が、すべての父親の父なる神によって、本気だと認められないことがあるでしょうか?本気だと認められるに決まってるからです。

 

 

 

 

 人はしきたりにこだわるもの。そのシキタリを無視したら、その人は損をするのが普通です。なのに初期キリスト教徒たちは、なぜシキタリを無視できたんでしょうか?それは、キストスの十字架の死から始まった本気が、キリスト教徒たちに漲ってたからですね。

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「朝日新聞の失敗」とパレーシア 三訂版

2015-02-01 12:28:19 | エリクソンの発達臨床心理

 

 「朝日新聞の失敗」と題する記事が出ました。池上さんのコラムが半年ぶりに朝日新聞に戻ってきました(1.30, 2015(金)朝日新聞 朝刊 12版▲ p15「池上彰の新聞ななめ読み」)。

 池上さんの記事が、朝日新聞の社長の逆鱗に触れ、掲載されなかったのが、昨年の8月。その記事は、「慰安婦問題」誤報問題に関して、朝日新聞自身が検証した記事に対して、池上さんが批判しました。社長はそれが気に入らなかった。自分と自分の組織を批判することを許さない度量の狭い人間が「社長」になっていたからです。

 その度量が狭い、チッポケな「社長」は感じたでしょうね。「私だって、先輩記者のしたことを批判したかったのに、我慢してた。なのに、池上ばっかり、自分と自分の組織を批判するなんて、許せない…」。

 こういう組織は、上司にはオベッカ、部下にはエバッタ態度とアザケリ、と相場が決まってます。ハッキリ物言う者は、割りを食わされる。ジャーナリストなのに、ハッキリ物が言えない。パレーシアを実践する人がいなくなる。いても、陰で「馬鹿だなぁ」と言われて、お終い。そして、「自分が得することが何よりも優先する」という生き方が、組織に瀰漫します。「問題先送り」を繰り返し、そして、結局、人も組織も死んでくんですね。問題が先送りされるのは、いつでも、パレーシアが死んでる場合だけなんですねぇ!ジャーナリズムという、” 理性と批判精神が命 “ の組織でさえこうなんですからね。他の組織は、推して知るべし でしょう。

 こういう組織を立て直すために、何よりも必要なのが、「自分が損することでもはっきり物を言う」パレーシアなんですね。そして、「問題先送り」が、朝日新聞だけではなくて、日本の組織の典型ならば、東電でも学校もそうですけれども、その再生には、パレーシアが絶対条件だ、と私は確信します。

 

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空を一緒に見上げましょう

2015-02-01 06:47:02 | 間奏曲

 

 子どもが知りたいと思う道はどうやったら、整えることができるのか? レイチェル・カーソンは静かに教えてくれます。

 『The Sense of Wonder 不思議を感じる心』から p66の冒頭から。

 

 

 

 

 

 

 もしも、あなたがよく分かっている自然の知識などない、と感じる親であっても、子どものためにできることはたくさんありますよ。その子と一緒に、どこでもいいし、なんでもいい、空を見上げることだけはできますでしょ。夜明けや黄昏の美しさ、たなびく雲、夜空の星。

 

 

 

 

 人と人が見つめ合うこと。それが関係の元型です。その次に来るのが、空を共に見上げることかもしれませんね。

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