昨日、「ヨーロッパのワークシェアリングは、日本で言われているワークシェアリングとは全く違います」と申し上げました。そこに「ウソとゴマカシ」があるんですね。それはちょうど、アメリカのフリーウェイと言うタダで乗れる高速道が、日本にやってくると、バカ高い料金をぶんどられる高価道になってしまうのと、似ています。日本人は、行政の「俺俺詐欺」に合うのがお好きのようですね。
ヨーロッパで言うワークシェアリングは、公平フェアfareの一つの形なのです。つまり、7人が1時間サービス残業すると、1人を失業させることになりますでしょ。1日7時間の労働は、1人の人の労働時間だからですよね。ですから、残業、しかも、サービス残業をするものは、失業者を生み出す、労働者の裏切者なんですね。それは自分を、隣を、人間ひとりびとりを尊重する発想で、公平を大事にする態度でしょ。
これが日本にやってくると、ワークシェアリングは1人の賃金を減らす話になっちゃうでしょ。おかしいでしょ? 妙じゃないですか? しかも、日本は賃金が低く抑えられ、景気に左右されるボーナスで、その低い賃金分を補てんしたり、しなかったりする(最近は補てんされないことの方がはるかに多い)制度。基本が、資本家有利、労働者不利のシステムなんですね。本来は労働時間短縮の話が、日本に来ると、賃金カットの話にすり替わっちゃう。御用学者と行政の「ウソとゴマカシ」ここにあり、です。
「女性が輝く社会」と口先だけで言うそばから、「賃金カット」の「残業代ゼロ」の話でしょ。「女性が本当に輝く社会」は、法定労働時間を短縮し、正規職員と非正規職員の間の、社会的差別を解消しなくちゃなりません。
私どもは、新聞やNHKや、わが安倍晋三首相の「ウソとゴマカシ」を見抜くだけの、教養と見識を、日々の生活の中で培うことが、社会人としても、子どもに、より良き社会を残すためにも、エッセンシャルに必要なんですね。