医師日記

「美」にまつわる独り言です
水沼雅斉(みずぬま まさなり)

マギの美箱16

2007年12月26日 08時53分04秒 | Weblog
 まあ、でも本書によれば、その聖トマスが3人のマギに対して、インドで洗礼した、とも言われているそうです。

 そこで本書は、トマス→マギ→ドラゴンコートVSシグマフォースという図式が出来上がり、そこにギルドというテロ組織が絡むという構図です。

 またトマス派がヴァチカン内にも異端として残っている、というのがもう一つの秘密の歴史でした。

 ちなみにヴァチカンというのも、Vates =「未来を見るもの」、つまりかつてこのあたりに集まった占い師たちが由来だ、と本書に出てきました。

 つまり、本家本元、ヴァチカンそのものすら、占いが出発だからいかがわしい、逆に言うと異端や錬金術だって、権威と差がないってことを作者は暗に言いたかったのでしょうか・・・?

 それにしても、キリスト教でのイエス・キリストのお姿も、どう見てもコーカソイドっぽいのですが、本当はもっとアメリカ人が敵視するアラブ人、もしくはエジプト人っぽいはずですよね?

 つまり、僕たちがサッカーでよく目にする、イラクやクウェート、UAEなどの、現代ではイスラム系の人々に近いお顔立ちやお姿のはずです。

 ん~、日本人の場合神話がありますが、そんな古い話は嘘や誇張が入っているのがむしろ当然で、それはそれとしてこの教えはどうだ、グレーはグレーでありだよな、と判断するものです。

 しかし西洋人は、信じる以上は盲目的に信じるが、理論武装して真実に仕立て上げ、また信じる側も真実以外は許さないぞ、というやはり絶対神的な黒か白か、という考えが感じられます。

 そこに面白みがあり、その姿勢が科学や産業、技術を発展させてきたわけですけれど・・・。




 ちなみに現代キリスト教の主流派ってどの派なんでしょうかね?

 ヨハネ派やトマス派でないことは確かでしょうけれど、パウロやペテロを崇拝する方たちはマルコ、マタイ、ルカのどの派なのでしょうか?

 4つの正典が等しく重要視され、別にどの派ってこともないのかな?

 ひとつの福音書に固執する福音書派のほうが、むしろマイノリティなのかな?