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チラシの裏

海底5万マイル

2012年03月20日 | SF
「海底2万海里」ファンとしては、昔から気になっていた「海底5万マイル」。
古書店で安く売っていたので衝動買いしました。
しおりがまったく使われていないようなので、ショタレか在庫品ですかねえ。

ところで、東映動画には石森章太郎原作の劇場アニメ「海底3万マイル」という作品がありました。

海底3万マイル 予告編



「海底2万海里」とも「海底5万マイル」ともまったく関係ない話で、
海底国と地底国が戦うという、よくある話です。
地底国の支配者が操るのが、この火焔竜。
火焔竜はロボットという設定ですが、咆哮がゴジラのまんまですね。
主人公の少年はサッカーが得意で、ラスボスとの対決でその特技が生きるというストーリーが良かった。
今見るとヒロインがかわいいなあ。


ついでに「空とぶ幽霊船」も。
空飛ぶゆうれい船 予告編



都市上空でゴーレム対幽霊船のバトルがかっこよかった(という記憶が)。



で、「海底5万マイル」の作者はソ連の作家グレゴリー・アダモフ、発表年は分かりません。
1956年は最初に邦訳された年ですね。1945年に本人は亡くなっているので。
で、これがですね、やっぱりな話なんです。表紙はかっこいいですが。

客船事故で投げ出された(その場所が氷山の上って・・・)少年が、
ソ連によって秘密裡に建造されたスーパー潜水艦ピオネール号に救出され、深海の謎を体験するストーリーですが、
大イカ、クジラ、サメと闘うといったヴェルヌの二番煎じ(いや三番煎じか)としか思えないような場面が続きます。
ソビエトの科学技術発展をよく思わない某国がスパイを使ってピオネール号を攻撃する場面もあり、
それなりに飽きさせない展開ですが共産主義万歳な描写にはちょっと。

アダモフの没年からすると書かれたのは第二次大戦前のはずですが、
海洋温度差発電から得た電力をピオネール号の動力源にするという発想はグッドです
(発想は19世紀後半からあったそうです。ノーチラス号も海中から電気を得る設定でした)。
絶対潰れない潜水服(パペッティア製?)は着たままチューブでココアが飲めるので、ココア好きには1着欲しいところです。
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