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チラシの裏

捕虜収容所の死

2012年03月17日 | ミステリ
本格ヲタクからすると、自分のエリアに引っ張りたい気持ちは分かるけれど、
本格ミステリなのかなあ。

面白いんですけどね。

因数分解したら、
サスペンス(収容所からの脱出)+
本格ミステリ(犯人とスパイ探し)+
戦争小説(収容所の生活描写とイタリアからスイスへの脱出行)
のミクスチャーノベルですかねえ。

どの線が本筋かと言われれば、サスペンスか戦争小説のどちらかで、
ミステリの部分は本筋に従属しているような感じですし、
探偵役は存在しますが、複数の視点で筋が語られる構成はサスペンス小説でしょうね。

でもキャラクターたちのその後が知りたくなるというのは、
ミステリとして成功しているかどうかは別として、小説としてはけっこういい話です。


ところでビリー・ワイルダー監督の「第十七捕虜収容所」とよく似てんですね。
・収容所内にスパイがいる
・脱走がテーマ
・じつはスパイは××××

Stalag 17 (HD Trailer)




「第十七捕虜収容所」の公開より「捕虜収容所の死」の発表のほうが1年早いのですが、
「第十七捕虜収容所」はブロードウェイの芝居が原作だそうで、関係があるのかないのか。
どっちでもいい事ですけどね。

■捕虜収容所の死 マイケル・ギルバート 創元推理文庫
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