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●東京新聞《桐生悠々…にとって一連の言論は、犠牲も覚悟の上で、言うべきことを言う義務の履行だった》

2019年09月21日 00時00分42秒 | Weblog


東京新聞の社説【週のはじめに考える 桐生悠々と言論の覚悟】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019090802000159.html)。

 《戦前、藩閥政治家や官僚、軍部の横暴を痛烈に批判し続けた言論人、桐生悠々。その生きざまは、言論や報道に携わる私たちに、覚悟を問うています。…信毎時代の一九三三(昭和八)年、「関東防空大演習を嗤(わら)ふ」と題した論説が在郷軍人会の怒りに触れ、信毎を追われます。…大先輩を偲(しの)ぶとともに、業績や遺訓を思い起こし、私たち新聞のなすべきことを考え続けたいと思います》。

   『●政権交代の意義が完全に消えた日
    《▼「听う」は口を大きく開けてわらうことで、「莞う」は感じよく
     ほほえむこと、「嗤う」はあざけりわらうことだ。軍国主義が台頭し、
     言論弾圧が厳しさを増していた一九三三年、軍の空襲への備えを
     嗤った新聞人がいた▼その人、桐生悠々が書いた
     「関東防空大演習を嗤ふは日本の新聞史上、特筆すべき名論説
     として、記憶される。首都上空で敵機を迎え撃つ作戦など滑稽極まる。
     数機撃ち漏らせば、木造家屋の多い東京は炎上すると、彼は書いた
     ▼<阿鼻叫喚(あびきょうかん)の一大修羅場を演じ、
     関東地方大震災当時と同様の惨状を呈するだらう…しかも、
     かうした空撃は幾たびも繰返へされる可能性がある>。
     この指摘が現実のものとなり、大空襲で東京の下町が壊滅、
     十万の犠牲者を出したのは、四五年三月十日のことだ》

   『●自公支持者を「嗤う」、あれで「採決」「可決」!?: 
       自公支持者も「听う」ことが出来なくなる日は近い
    「先の『読売』や『産経』、『アベ様の犬HK』などの
     「アベ様の広報機関」とは違う、『東京新聞』の新聞人の矜持
     示す社説をご覧ください。2番目の記事の、つまり、
      《桐生悠々の言葉。…「言いたい事」と「言わねばならない事」は
       区別すべきだとし「言いたい事を言うのは権利の行使」だが、
       「言わねばならない事を言うのは義務の履行」で「多くの場合、
       犠牲を伴う」と書き残している》
     ……の部分を受け、社説の末尾には、《憲法を再び国民の手に
     取り戻すまで、「言わねばならないことを言い続ける責任
     自らに課したい。それは私たちの新聞にとって
     「権利の行使」ではなく義務の履行だからである》と〆ています」


   『●阿部岳記者「桐生悠々は訓練よりも
     「実戦が、将来決してあってはならない」ことを訴えた…先見の明は…」
    「《桐生悠々訓練よりも「実戦が、将来決してあってはならない」ことを
     訴えた。…先見の明は、その後の空襲被害が証明している》訳です。
       壊憲が進み、戦争できる国、戦争したい国へとひた走るニッポン。
     ジャーナリズムの劣化もそれに拍車をかける」

   『●Jアラート狂想曲: 「かつて関東上空での防空演習を
           嗤った桐生悠々なら何と評するでしょうか」
    《北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返し、国内では避難訓練
     行われています。かつて関東上空での防空演習を嗤(わら)った
     桐生悠々
なら何と評するでしょうか》

   『●阿部岳さん、《基地問題への見解の違いも…
     デマで攻撃された因縁も関係ない。今回は…産経の側に立つ》
    「東京新聞の社説【週のはじめに考える 権力と向き合う覚悟】…
     によると、《◆全米の新聞、一斉に社説…◆言論の自由への危機感
     …◆桐生悠々の奮闘を偲ぶ…あす九月十日は、四一年に亡くなった
     悠々を偲(しの)ぶ命日です。百年という時を隔て、また日米という
     太平洋を挟んだ国で同じように、新聞が連帯して時の政権に毅然(きぜん)
     と向き合ったことは、民主主義社会の中で新聞が果たすべき使命を
     あらためて教えてくれます。私たちは今、政権に批判的な新聞との
     対決姿勢を強める安倍晋三政権と向き合います。悠々ら先輩記者や
     米国の新聞社で働く仲間たちの奮闘は、私たちを奮い立たせ、
     権力と向き合う覚悟を問い掛けているのです》。
      《権力と向き合う覚悟》…無しなニッポンのマスコミではなかろうか…」

 どんどんと《飛翔体》が発射されていますが、あのJアラート狂騒曲は何だったでしょうね…。諸外国からは《「嗤…」…あざけりわら》われている。
 《「言いたいことを言うのは、権利の行使」だが「言わねばならないことを言うのは、義務の履行」であり、「義務の履行は、多くの場合、犠牲を伴う」》と。《桐生悠々…にとって一連の言論は、犠牲も覚悟の上で、言うべきことを言う義務の履行だった》。この度、アノ高市早苗氏が総務相に復活。アベ様の政で〝唯一うまく行っている〟メディアコントロールの下、 《権力と向き合う覚悟》がマスメディアにはあるのだろうか? 《義務の履行》を果たしているか?

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019090802000159.html

【社説】
週のはじめに考える 桐生悠々と言論の覚悟
2019年9月8日

 戦前、藩閥政治家や官僚、軍部の横暴を痛烈に批判し続けた言論人、桐生悠々。その生きざまは、言論や報道に携わる私たちに、覚悟を問うています。

 桐生悠々は本紙を発行する中日新聞社の前身の一つ、新愛知新聞や、長野県の信濃毎日新聞などで編集、論説の総責任者である主筆を務めた、私たちの大先輩です。

 信毎時代の一九三三(昭和八)年、「関東防空大演習を嗤(わら)ふ」と題した論説が在郷軍人会の怒りに触れ、信毎を追われます。

 その後、新愛知時代に住んでいた今の名古屋市守山区に戻った悠々は、三四(同九)年から個人誌「他山の石」の発行を始めます。


◆日米開戦は「無謀の極」

 悠々が亡くなったのは四一(同十六)年九月十日でした。その三カ月後、悠々が無謀の極(きわみ)とした米国との戦争が始まります。

 戦後、悠々が再び注目されるきっかけは五一(同二十六)年、信毎が紙齢二万五千号を記念し、悠々ら同紙で活躍した言論人を紹介した特別紙面でした。

 これを小説家で文芸評論家の正宗白鳥が読み、東京新聞(現在は中日新聞社が発行)に寄せた「人生如何(いか)に生くべきか」と題する随筆で、信毎の論説や「他山の石」などの悠々の言論活動を振り返りながら、こう評したのです。

 「彼はいかに生くべきか、いかに死すべきかを、身を以(も)つて考慮した世に稀(ま)れな人のやうに、私には感銘された。これに比べると、今日のさまざまな知識人の賢明なる所論も、たゞの遊戯文学のやうに思はれないでもない」

 それは、戦後間もない時期の知識人たちの言論活動が、悠々の覚悟に比べれば、いかに腰の据わっていない浅薄なものか、と正宗は問いたかったのでしょう。

 悠々の言論活動は海外にも視野を広げた豊富な知識に基づいて、過去の習慣や時流に流されない、開明的かつ激越なものでした。


◆言わねばならないこと

 まずは一二(大正元)年、明治天皇の死去に伴う陸軍大将、乃木希典の殉死に対してです。

 信毎主筆として書いた社説「陋習(ろうしゅう)打破論-乃木将軍の殉死」では「殉死もしくは自殺は、封建の遺習である」「野蛮の遺風である。此(こ)の如(ごと)き陋習は、一刻も早く之(これ)を打破せねばならぬ」と指摘しました。自刃をたたえるものが目立つ中、異色の社説です。

 新愛知時代の一八(同七)年に起きた米騒動では米価暴騰という政府の無策を新聞に責任転嫁し、騒動の報道を禁じた当時の寺内正毅内閣を厳しく批判します。

 悠々は新愛知社説「新聞紙の食糧攻め 起(た)てよ全国の新聞紙!」の筆を執り、内閣打倒、言論擁護運動の先頭に立ちます。批判はやがて全国に広がり、寺内内閣は総辞職に追い込まれました。

 そして信毎論説「関東防空大演習を嗤ふ」です。敵機を東京上空で迎え撃つ想定の無意味さを指摘したことは、日本全国が焦土と化した戦史をひもとけば正鵠(せいこく)を射たものですが、軍部の台頭著しい時代です。新聞社は圧力に抗しきれず、悠々は信州を離れます。

 それでも悠々は名古屋に拠点を移して言論活動を続けました。軍部や政権を厳しく批判する「他山の石」は当局からたびたび発禁や削除処分を受けながらも、亡くなる直前まで発行が続きました。

 悠々は「他山の石」に「言いたいこと」と「言わねばならないこと」は区別すべきだとして「言いたいことを言うのは、権利の行使」だが「言わねばならないことを言うのは、義務の履行」であり、「義務の履行は、多くの場合、犠牲を伴う」と書き残しています。

 悠々にとって一連の言論は、犠牲も覚悟の上で、言うべきことを言う義務の履行だったのです。

 正宗が言う「いかに生くべきか、いかに死すべきかを、身を以つて考慮した」悠々の命懸けの言論は戦争への流れの中では顧みられることはありませんでしたが、戦後再評価され、今では私たち言論、報道活動に携わる者にとって進むべき方向を指し示す、極北に輝く星のような存在です。


◆嵐に鳴く蟋蟀のように

 <蟋蟀(こおろぎ)は鳴き続けたり嵐の夜>

 悠々のこの句作が世に出た三五(昭和十)年は、昭和六年の満州事変、七年の五・一五事件、八年の国際連盟脱退と続く、きなくさい時代の真っただ中です。翌十一年には二・二六事件が起き、破滅的な戦争への道を突き進みます

 もし今が再び<嵐の夜>であるならば、私たちの新聞は<蟋蟀>のように鳴き続けなければなりません。それは新聞にとって権利の行使ではなく義務の履行です。

 来る十日は悠々の没後七十八年の命日です。大先輩を偲(しの)ぶとともに、業績や遺訓を思い起こし、私たち新聞のなすべきことを考え続けたいと思います。
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●何もかも「愚」な方向に

2011年12月10日 00時00分15秒 | Weblog


CMLからの抜粋(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-December/013380.html)。

 まさにブレーキの壊れた車の如く、いや、ブレーキの無い車の如く温暖化防止の〝切り札〟として原発を推進し、さらには東京電力原発人災を起こし、地域だけでなく世界中の人々を被災・被爆させておきながら、原発を維持・再稼働させようとしてきた。その一方で、京都議定書の枠組みを自ら破壊しようというのだから、「愚(アホ)」だ。放射性物質だけでなく、〝恥〟まで世界中に拡散させている。TPPという新自由主義=〝地獄〟に自ら足を突っ込み、我々を愚かな方向、破滅の方向へと誤誘導している。そういう政治家に投票し、そういう政治を信任しているのだから、有権者もどうにかならないものか? マスコミも全く当てにならない、酷いものだ。消費税増税も同様。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-December/013380.html

[CML 013520] 【COP17:日本抜きでも議定書継続 EU表明、交渉加速の可能性】 もはや「世界の孤児」。無視される日本。現地ダーバンの日本のNGOも世界のNGOの中で「針のむしろ」状態であるそうです。「国際連盟脱退」の愚を繰り返すのか?


・・・・・・

2011
12 6 () 09:55:19 JST

日本抜きでも議定書継続 EU表明、交渉加速の可能性-北海道新聞[国際]

 
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/336098.html 


もはや「世界の孤児」。無視される日本。現地ダーバンの日本のNGOも世界のNGOの中で「針のむしろ」状態であるそうです。「国際連盟脱退」の愚を繰り返すのか?


日本抜きでも議定書継続 EU表明、交渉加速の可能性(12/05 21:09

 【ダーバン(南アフリカ)共同】南アフリカで開かれている気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)で、欧州連合(EU)の交渉を率いるヘデゴー欧州委員が5日、記者会見し「日本などが京都議定書の次の削減目標を拒んでいる状況でも、EUは次の目標に合意する用意がある」と述べ、従来より踏み込んだ発言をした。一方、中国が条件次第で2020年から法的拘束力のある新たな枠組みへの参加を検討していることも判明。暗礁に乗り上げていた13年以降の枠組みをめぐる交渉が一気に動きだす可能性が出てきた。
 日本については、説得するより先に議論を進めようとの雰囲気が拡大。

 
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/336098.html


環境団体 拒む日本の姿勢を批判「誰が日本の提案に耳を傾けるだろうか」


 南アフリカでの気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)の会場で5日、日本の環境保護団体メンバーが記者会見し、京都議定書の次の目標を拒む日本の交渉姿勢を批判した。
 気候ネットワークの平田仁子さんは「日本への批判は間違いなくある。(現地入りした)細野豪志環境相もそれを認識すべきだ」と強調。議定書の問題が、会議の他の合意を阻みかねないとも指摘した。
 世界自然保護基金(WWF)ジャパンの山岸尚之さんは「日本は全ての国を含む新枠組み創設を求めるが、自らが議長国としてつくった議定書を守らなければ、誰が日本の提案に耳を傾けるだろうか」と疑問を示した。
 平田さんは、東京電力福島第1原発事故についても説明し、「原発は環境面だけでなく社会的にも、経済的にも持続可能な技術ではない。世界も日本の経験から学ぶべきだ」と訴えた。(共同)
[ 2011126 09:24 ]

 
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/12/06/kiji/K20111206002185540.html


COP17 日本厳しい交渉に

126 66

温暖化対策を話し合う国連の会議「COP17」は、6日から閣僚級会合が始まります。現地入りした細野環境大臣も、先進国だけに温室効果ガスの削減を義務付けた京都議定書の継続に反対し、主要な排出国が参加する枠組みの必要性を訴える方針ですが、議定書継続の圧力が強まるなか、厳しい交渉になることが予想されます。

南アフリカで開かれているCOP17は、日本時間の6日夜から閣僚級会合が始まります。細野環境大臣は、5日、会場に入り、オーストラリアのコンベット気候変動・エネルギー効率化相と会談しました。細野環境大臣は、記者団に対し、「日本の立場をしっかりと説明していきたい。2国間協議でもお互いの認識を共有し、できるだけ前向きな結果が出るように努めていきたい」と述べました。会議では、先進国だけに温室効果ガスの削減を義務づけた京都議定書の期限が切れる2013年以降、どのような枠組みで取り組みを進めるかが焦点となっています。これまでの交渉で、EU=ヨーロッパ連合は、中国なども参加する新たな枠組みを2020年までに始めることを条件に、議定書の継続を認める考えを示しています。一方、中国はこれまで拒んできた法的枠組みに2020年以降、参加する可能性を示しました。

日本は京都議定書の継続に反対し、新たな枠組みの早期の構築を求めていく方針ですが、議定書継続の圧力が強まるなか、厳しい交渉になることが予想されます。

 
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111206/t10014431031000.html


中国、20年以降削減義務議論への参加に5つの条件

2011-12-05 16:30:34

 南アフリカのダーバンで開かれている国連気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)で、一部の国が2020年以降の中国の温室効果ガス削減義務について議論することを提案しました。これに対して中国代表団の解振華団長は4日、同意する意向を表した上で、以下の五つの条件を提示しました。
 第1に、「京都議定書」とその第2期約束期間の合意があること。第2に、先進国は「グリーン気候基金」の設立に関する資金300億ドルの早期資金と2020年までの毎年1000億ドルの長期資金の支援約束を実行して、グリーン気候基金を始動し、監督と実施のためのメカニズムを構築すること。第3に、適応、技術移転、森林、透明度、能力開発などの合意を実行に移し、必要なメカニズムを構築すること。第4に、各国は自国の義務を履行し、2015年までにその科学的評価を完了すること。第5に、「共通だが差異ある責任」、公平、各自の能力の原則を堅持し、環境の全体性を確保することです。
 解振華団長は「気候変動交渉において、中国は開かれた立場であり、この五つの条件は新しいものではなく、合理的なものだ」と述べました。その上で、「2020年以降、この分野における法的拘束力のある文書が必要だ。現在の問題はこれまでに達成した合意を実行することだ」と強調しました。(万、小野)

 
http://japanese.cri.cn/881/2011/12/05/163s183841.htm

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