Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●やっぱり《今回の選挙結果は、野党共闘が否定されたのではなく、野党共闘が徹底できなかったことが問題なのである》(中島岳志さん)

2021年12月11日 00時00分58秒 | Weblog

[※ 野党共闘 市民連合と政策合意 (週刊金曜日、2021年9月17日1345号)↑]


――――――― 矢崎泰久さん【発言2013】、《腰を抜かすほど驚いて、「君の一票の棄権は、バカの一票が倍になることだ…」…民主主義の大敵は投票に行かないことだ…。…とにかく投票に行く。このことによってしか、悪政は拒否できない…棄権は危険だ!》

――――――― (狙撃兵)《歴然としているのは、選挙に行かないこの5割の有権者こそが今日の政治状況を変えうる最大勢力であるという点だ。そのうち2~3割が動いて投票率が70~80%の選挙が展開されるだけでも局面はガラリと変わることになる》。#投票倍増委員会 会員として、いつも通り、当然に、#わたしも投票します

――――――― (金口木舌)《▼県民の諦めやため息を都合よく解釈し「これが民意だ」と断じるのは早合点ではないか政治に失望し、それでも一票に未来を託した民に政治の方が近づくべき時である。民意を論ずるのは、その後でいい》

――――――― (神保哲生さん)《ほとんど政治に変革が期待できない日本でも、選挙の投票率が先進国の平均レベルに達した瞬間に、大きな変革が起きているのです。つまり、どうせ政治に変革なんて期待できないから投票に行っても意味がない、のではなく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです。そして、この低い投票率が、決してメディア報道とは無関係ではないことを…》

――――――― 故・石川真澄さん《『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った》新聞記者

――――――― 中島岳志さん「今回の選挙の総括をまちがえてはいけない野党共闘が否定されたのではない野党共闘が徹底できなかったことが問題なのだ

――――――― 金子勝さん《自公+維新で経済的難局を乗り切れるとはとても思えず、手痛いしっぺ返しを覚悟しなければならない。翻って立憲は世代交代でイメージを一新し、国民的利益を守るために全力を振るう必要がある。野党共闘の是非でモメている場合ではない単独で選挙を勝ち抜く地力がない現実を直視しなければダメだ

――――――― 一橋大の鵜飼哲名誉教授「『野党は批判ばかり』は、野党共闘を恐れる人たちが生み出した言説野党一丸の批判を抑え、共闘態勢をバラバラにし、来年の参院選での自民大勝を狙っている。立民が批判を抑えれば、自民が喜ぶどころでは済まない。いずれ戦前戦中のような大政翼賛政治に行き着くだろう



(2021年12月03日[金])
中島岳志さんによる、東京新聞の記事【効果あった候補一本化 野党共闘、進化を探れ 中島岳志】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/144545)。

 《しかし、与党自民党で情報調査局長を歴任し、ネット戦略にかかわって来た平将明議員は、十一月四日放送の「報道1930」(BS−TBS)で「立憲と共産党の統一候補というのは、大変な脅威でした」と語っている。自民党は最終的に接戦区で競り勝ったため、結果的に良い数字をとることができたものの、結果が反転していてもおかしくなかった選挙区が多数あり、「たまたま我々(われわれ)が勝てた」というのが実情だったと述べている》。

 なぜ自公お維が嫌がることをやらないのでしょうか? 指宿昭一さん《政権を批判するのが、野党の仕事。それをやるなとでも?》《「野党は批判ばかり。」という人は、「医者は治療ばかり。」とか、「弁護士は弁護ばかり。」とか、「教師は教育ばかり。」と非難するのだろうか?》。共産党の宮本徹さん《与党幹部から次々「建設的な国会での議論に期待する」という言葉がでていますが、権力の腐敗、私物化を繰り返してきた側が、「追及するな」といっているわけです。どの面下げていう。こうした議論に野党全体が乗っかれば、権力のいっそうの腐敗を許し、民主主義が危うくなります》。批判されるようなことしかしていない自公お維、(菱山南帆子さん)《「批判するな」って風潮自体がおかしいでしょ。今まで批判の手を緩めて提案型パフォーマンスをして何度負けてきたか。学んでいこう。向こうの土俵に乗ってはらならない》。

 自公お維は、野党が共闘し、批判をされることが嫌なのです。事実、自民党のも平将明議員も認めているではないですか。立憲民主党はなぜ自公お維が嫌がることをやらないのでしょうか? 立憲民主党は、《戦前戦中のような大政翼賛政治に行き着く》(鵜飼哲氏)ことを望んでいるのですか? 目を覚ましてくれ!

   『●鵜飼哲氏《立憲民主党…「…が批判を抑えれば、自民が喜ぶどころでは
      済まない。いずれ戦前戦中のような大政翼賛政治に行き着くだろう」》
   『●山口正紀さん《悪夢のような衆院選…その先にあるのは、「自・公」の
      与党に「維新・国民」を加えた4党による新たな「壊憲連合」の形成》

 (中島岳志さん)「今回の選挙の総括をまちがえてはいけない野党共闘が否定されたのではない野党共闘が徹底できなかったことが問題なのだ」、これに尽きます。他の党への〝敬意〟があれば、立憲民主党の比例票はもっと伸びていたはずですし、小選挙区での惜敗数ももっと少なくなっていたはずです。お維やコミに騙されることもなかったはず。

   『●脱メディアコントロールを! 《そもそも、野党に対して<批判ばかり>
       などと報道しているメディアは一体、何のために存在している》?

 マスコミも相変わらずです。《メディアコントロール》の頚木から脱することが出来ていません。《立民…は追及一辺倒のイメージ》《風潮》を振りまいている。朝日新聞も酷いものです。マスコミが煽れば、選挙に行きもしない眠り猫の皆さんはますます選挙に足を向けず、間接的に自公お維を支持することになり、自公お維の直接支持者は《追及一辺倒》というデマを振りまき続けます。
 自公お維の思うツボです。政権交代しなければ、ニッポンはこのまま崩壊していくだけで、自公お維に依るニッポン破壊が続くだけ…。選挙制度が変わることもなく、壊憲・独裁へと堕ちていく。

   『●故・石川真澄さん《『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に
     反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った》新聞記者

 選挙の時期、いつも思い出す ――― 森達也さん、「僕はもうあきらめた」「これから4年間でこの国がどう変わるのか、とてもとても楽しみだ」(2014.12)。キト事件を乗り越えて生まれた、当時の立憲民主党に期待したのですが、とても残念です。

   『●森達也さん、「僕はもうあきらめた」
     「これから4年間でこの国がどう変わるのか、とてもとても楽しみだ」



 立憲民主党創設時の皆さんは、キト事件を忘却したのですか? キト事件の原点に戻るべきです。
 日刊ゲンダイの記事【追及型野党の今後は? ワルを野放しにするのか、立憲民主】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/298190)によると、《迷走は続きそうだ。新体制になる立憲民主党は、お行儀のいい優等生路線を選択するつもりなのか。政権を厳しく批判する野党が共産党だけになれば、自公政権はやりたい放題でますます増長。立憲は存在感を示す機会もなくなり、選挙でまた負けて野党第1党の座からも転落--。そういう近未来が見える…》。

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/144545

効果あった候補一本化 野党共闘、進化を探れ 中島岳志
2021年12月1日 07時00分

 衆議院選挙後、野党共闘のあり方が議論になっている。立憲民主党や共産党などの野党は、小選挙区での候補者の一本化を進め、多くの選挙区で与党候補との一対一の対決に持ち込んだ。しかし、立憲民主党は大幅に議席を減らし、共産党も二議席失う結果となった。そのため、野党敗北の原因を、野党共闘に求める論調が目立っている

 しかし、与党自民党で情報調査局長を歴任し、ネット戦略にかかわって来た平将明議員は、十一月四日放送の「報道1930」(BS−TBS)で「立憲と共産党の統一候補というのは、大変な脅威でした」と語っている。自民党は最終的に接戦区で競り勝ったため、結果的に良い数字をとることができたものの、結果が反転していてもおかしくなかった選挙区が多数あり、「たまたま我々(われわれ)が勝てた」というのが実情だったと述べている。

 『武器としての世論調査』(ちくま新書、2019年)という著作がある三春充希は、「みらい選挙プロジェクト」というブログで野党共闘の結果を分析し、「野党共闘は失敗か?」という論考を掲載している。

 三春は前回の衆議院選挙と、今回の衆議院選挙の結果を統計的に比較し、野党共闘の効果を探る。まず見えてきたのは、維新を含む与党と共闘した野党の最有力候補の得票率が5ポイント未満の接戦区が明らかに増加しているという事実である。もし全国的に5ポイントほどの票が野党側に動き、接戦区を制していれば、自民党は過半数割れになっており、選挙結果は一転したという。

 さらに前回の衆議院選挙で野党が候補者を統一せず、今回は統一が成立した選挙区が百五十四あるが、そのうち野党側の支持が前回よりも増加した選挙区は九十九にも上る。一方で前回、今回共に野党の候補者一本化が成立した選挙区は五十八だが、支持が増加したのはわずか十四にとどまり、減少した選挙区が四十四になった。

 つまり、野党側にとって今回は非常に厳しい選挙であったにもかかわらず、野党共闘が新たに成立した選挙区では、議席を獲得したり、接戦に持ち込んだりした選挙区が増加しているのである。実際、前回よりも今回の選挙時の方が、立憲民主党の支持率は下がっている。野党第一党の支持が低迷する中、小選挙区では結果が明らかに好転しているのだ

 三春(いわ)く、「野党共闘の効果は明白で、どのように考えても失敗と結論付けることができるものではありません」。

 野党側は、選挙の総括をまちがえてはいけない。今回の選挙結果は、野党共闘が否定されたのではなく、野党共闘が徹底できなかったことが問題なのである

 これまで野党側は、二大政党制の幻想にとらわれていた。しかし、衆議院では比例代表制が並立した選挙制度をとり、参議院選挙が三年に一度、半数の改選を行う以上、野党第一党が一気に単独政権を樹立することは難しく、他党との連立政権になるのは必須である。このことを踏まえると、立憲民主党は共産党との連立内閣を視野に入れた構想を練り、そのヴィジョンに基づいた選挙協力を展開する必要がある。これまでの新進党や希望の党は、共産党を除外した二大政党の樹立を目指して結党されたが、いずれも失敗に終わった。民主党政権も、連立相手の社民党が政権から離脱したことが、崩壊に至る要因としてあげられる。

 政治学者の山口二郎は「野党共闘をやめる選択肢はもうない」と題したインタビュー記事(AERAdot11月16日)の中で、野党共闘の成果を強調しつつ、候補者の「一本化」に時間をとられたために、「最後に息切れしてしまった」と述べている。選挙直前になって、突然、候補者が一本化され、これまで支援してきた人とは別の人を応援しろと言われても、なかなか力が入らないというのが実情だろう

 野党統一候補の一本化は、支持者を含めたボトムアップの決定が望ましい。そのためには、選挙区における予備選挙の導入を図る必要がある。立憲民主党の代表を退くことになった枝野幸男氏は、二〇一八年秋に参議院選挙に向けた予備選挙の実施を訴えていたが、実現することはなかった。

 二二年の参議院選挙まで八カ月を切った野党共闘をいかなる形で進化させるのか、その方法が問われている。(なかじま・たけし=東京工業大教授)
=====================================================


コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ●「れいわ新選組にビビるゆ党... | トップ | ●内橋克人さん《今も進行中の... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今度は児童虐待問題を茶化していた (紅野ヒロミ)
2021-12-12 08:47:41
http://blog.livedoor.jp/kudan9/archives/58037531.html

はすみとしこなるネトウヨ・極右界の悪女は、シリア難民の少女や伊藤詩織などを歪曲し侮辱した数々のイラストと描いていましたが今度は児童虐待で亡くなられて子どもがいるのにも関わらずその問題も茶化して描いていたようです。
返信する

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事