Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●アベ様による沖縄破壊: 「はるか遠く離れたノースダコタ州の先住民から沖縄の人々へのメッセージ」

2017年03月05日 00時00分30秒 | Weblog


東京新聞の記事【トランプ氏、環境保護より雇用 パイプラインの建設推進に署名】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201701/CK2017012502000238.html)と、
沖縄タイムスのコラム【米先住民らの抵抗現場を見た 民主主義の抹殺現場「スタンディングロック」 【金平茂紀の新・ワジワジー通信(23)】】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/82928)。

 《米国は、地球環境保護より産業振興や雇用確保を優先する政策に転換した。建設を推進するのは、カナダで採掘した原油を米メキシコ湾へ運ぶ「キーストーンXLパイプライン」と、中西部ノースダコタ州からイリノイ州へ石油を運ぶ「ダコタ・アクセス・パイプライン」。キーストーンは、オバマ前大統領が環境破壊や地球温暖化につながるとして計画を却下していた。約九割が完成しているダコタは、予定地近くの先住民が水質汚染の懸念から反対運動を続け、建設が中断している》。
 《ノースダコタ州のスタンディングロック・スー族居留地…先住民たちにとってこの土地および近くを流れるミズーリ川は、先祖代々受け継いできた「聖なる土地・聖なる水」であり、彼らの生き方・世界観の礎となっている》。

   『●「民主主義の圧殺現場」としての
      辺野古破壊や高江破壊…生活と生態系を根こそぎ破壊
   『●沖縄破壊、「まるで学校における「いじめ」そのもの」…
            「傍観者たちが見て見ぬふりをすることで…」
    「「ダコタ・アクセス・パイプライン」の建設では、
     スタンディングロック・スー族やその支援者による反対運動により、
     オバマ政権は中止を決定したそうです。一方、辺野古や高江といった
     「民主主義の圧殺現場」(金平茂紀さん)では、オバマ政権は
     沖縄破壊や日米地位協定の滅茶苦茶ブリを全く無視している」

   『●オバマ政権の「二重基準」: 
      沖縄差別・沖縄破壊はトランプ次期大統領の就任で悪化?
    《オバマ政権は国内の先住民らの主張に配慮する一方、
     同じく自然環境への悪影響が指摘される沖縄の辺野古新基地建設や
     北部訓練場の新ヘリパッド建設では、県民の反対にかかわらず
     工事推進の立場を堅持している。“二重基準”が浮き彫りになった格好だ…
     ただ、トランプ次期大統領は建設を推進する方針を明言しているため、
     今回の決定が覆される可能性も指摘されている》
    「内政問題でさえも《トランプ次期大統領は建設を推進する方針を明言
     しているそうだ。外国であり、(トランプ氏が知っているとは思えないけれど)
     「本土」から「遠く離れた」沖縄破壊や沖縄差別が改善するとは全く思えない」

 沖縄では、トランプ大統領に対する無根拠な「夢」は無惨に打ち砕かれ…そして、番犬様の本国でも、「ダコタ・アクセス・パイプライン」が再開。沖縄および本国で、負の方向で「二重基準」が解消されました。翁長沖縄県知事らによる訪米も、残念ながら、無駄足だったと言わざるを得ない状況です。次の手は…?
 数週間前の『報道特集』でも、金平茂紀さんが報告されていました。《「…沖縄の人々にメッセージを持ち帰ってもらえるならば、彼らにこう伝えてください。彼らが立ち、守っているその土地は、スタンディングロックで私たちが立っているこの土地と同じです。私たちはそれほど遠く離れてはいません。心に勇気を持つように彼らに伝えてください私たちは成し遂げることができます。私は彼らのために祈ります。この世界でもがき苦しむ全ての人が共に立ち上がるべきなのです」 はるか遠く離れたノースダコタ州の先住民から沖縄の人々へのメッセージである》。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201701/CK2017012502000238.html

トランプ氏、環境保護より雇用 パイプラインの建設推進に署名
2017年1月25日 夕刊

 【ワシントン=後藤孝好】トランプ米大統領は二十四日、ホワイトハウスで国内の二つの石油パイプラインの建設を推進する大統領令に署名した。環境保護規制の緩和に関する大統領令にも署名。米国は、地球環境保護より産業振興や雇用確保を優先する政策に転換した。

 建設を推進するのは、カナダで採掘した原油を米メキシコ湾へ運ぶ「キーストーンXLパイプライン」と、中西部ノースダコタ州からイリノイ州へ石油を運ぶ「ダコタ・アクセス・パイプライン」。キーストーンは、オバマ前大統領が環境破壊や地球温暖化につながるとして計画を却下していた。約九割が完成しているダコタは、予定地近くの先住民が水質汚染の懸念から反対運動を続け、建設が中断している。

 トランプ氏は、パイプライン建設時に米国製の資材を優先して使用させることや製造業の工場建設などの規制緩和、優先度の高いインフラ整備で環境影響評価にかかる時間短縮の計五つの大統領令に署名。その後、記者団に「米国でパイプラインを建設するなら米国製を使うべきだ。これで多くの労働者を生むだろう」と強調した。キーストーンのパイプラインの建設部門では二万八千人の雇用が創出される可能性があると述べたが、人数の根拠には言及しなかった。
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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/82928

米先住民らの抵抗現場を見た 民主主義の抹殺現場「スタンディングロック」 【金平茂紀の新・ワジワジー通信(23)】
2017年2月6日 14:35

金平茂紀
TBS報道記者、キャスター、ディレクター
1953年北海道生まれ。TBS報道記者、キャスター、ディレクター。2004年ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に「ホワイトハウスから徒歩5分」ほか。


 アメリカ合衆国第45代大統領にドナルド・トランプ氏が就任した。ホワイトハウス執務室の椅子に座るや、彼は大統領令を頻発し内外に混乱を引き起こし続けている。今、世界はトランプ大統領によって引っかき回されていると言っても過言ではない。僕は、そのトランプ大統領の就任式などを取材するために先月中旬からアメリカへと取材に向かった。

     (スタンディングロック・スー族居留地のキャンプ=1月、
      米国ノースダコタ州(筆者撮影))

 就任式翌日、全米で「女性大行進(Women,s March)」という大規模デモ行進があった。いやはや、大変なものだった。正直に記せば、この女性大行進こそが「歴史的」という形容詞にふさわしい出来事だと実感した。そのワシントンの数10万人規模のデモ行進の一角に、鮮やかな原色の衣装をまとった米・先住民たちの小集団がいた。立錐(りっすい)の余地もなく移動がままならない人ごみの中で、僕らは何とか体をずらして少しずつ彼らに近づいていった。

 彼らこそ、米ノースダコタ州でダコタ・アクセス・パイプライン(以下、DAPLと記す)という石油パイプライン建設工事に反対して闘っているスタンディングロック・スー族の人々だったのだ。彼らについてはすでにこの欄で触れてきたが、今回の米国取材で僕らは現地にまで足をのばして、どのようなことが進行中なのかを直接取材することができた。

 現地、ノースダコタ州のスタンディングロック・スー族居留地は、州都ビスマークから車で2時間あまり。現地に近づくにつれ風景が変わっていく。季節は真冬だ。雪原以外には何もない白い雪と潅木(かんぼく)のみの世界が広がっていた。寒い。日本から持っていった携帯カイロをいくつも体に貼り付けて取材にのぞんだ。先住民たちにとってこの土地および近くを流れるミズーリ川は、先祖代々受け継いできた「聖なる土地・聖なる水」であり、彼らの生き方・世界観の礎となっている。

 折から国連人権理事会傘下の作業部会などが主催する先住民たちからのヒアリングが行われていた。パイプライン建設に反対する先住民と支援者らの非暴力直接行動に対して、州政府警察、事業主が雇った警備員らが何をしたのか。それを丁寧に聴き取り、記録していく作業が行われていた。

 先住民の生々しい証言が続く。ゴム弾で撃たれた。催涙ガスを散布された。放たれた犬に噛(か)みつかれた。拘束され大きな檻(おり)に入れられ、腕に番号を刻印された。ビスマーク市の白人住民多数の社会の反対の声は聞き入れられ、パイプラインのコースが変更されたのに、先住民居留地の近くを通るのならいいのか。少なくとも現時点では国連人権理事会はこの問題に重大な関心をもっているようだ。

 今現在、現地では工事は止まっていた。なぜならば、前回この連載で記した通り、オバマ政権下で、工事の許可権限をもつ陸軍工兵隊が、去年12月に環境アセスメントの見直し等を決め、事業主に建設を許可しないという決定を下したからだった。だが現地に行って先住民たちから話を聞くと、彼らの多くは、これは「嵐の前の静けさ」だと冷徹に認識していた。そしてその通りになったのだ。

 トランプ大統領は就任わずか5日目の1月24日、DAPLを含む石油パイプライン工事の当初計画どおりの工事再開を命じる大統領令を発出したのである。まさにその日、僕らは現地で取材していた。何というめぐりあわせだろうか。「明らかにこの大統領令は先住民たちの顔に平手打ちを食らわせるようなものだ。彼らは環境アセスメントをやる気などさらさらない」(現地にいたアメリカ自由人権協会、ジャミール・ダコワール弁護士の発言)。

 先住民が抗議行動の拠点にしているキャンプには、さまざまな意匠に富んだテントが数多く設営されていた。僕らが訪れた時はせいぜい400人位しかいなかったが、一時は数千人がこのキャンプ地および近郊に結集していたという。スタンディングロック・スー族の行政庁で歴史編さん部の仕事をしている歴史家ジョン・イーグルさんに話を聞くことができた。

 「ここアメリカで主流とされる社会と私たち先住民とでは〈神聖〉とするものが異なるのです。私たちの祖先はこの土地から生まれでたこの土地から私たちの物語が始まったのです。アメリカ人のほとんどは海外から来た人たちです。私たちの先祖はこの土地に眠っていますが、彼らの先祖たちはここから遠く離れた土地に眠っています。ですから彼らのこの土地との絆は私たちが持つ絆とは異なるのです。土地を守り、水を守るのは私たちの当然の責任だと思っています。それで私たちは〈水の番人〉と呼ばれるようになったのです。ですから抗議活動とかデモなんていう軽い言葉は使いたくありませんね」

 豊かな知識に裏打ちされた確固とした語り口だった。実際、イーグルさんの話の内容は、7世代前の先祖たちの予言にまつわるものから、はるか未来の世代への責任など、時間のスケールが桁違いに壮大なのだった。最も懸念されるのがパイプラインからの石油漏れだ。実際かなりの頻度で石油漏れと環境汚染が起きている現実がすでにある。「私たちがそれを許したばかりに、子供や孫やひ孫が大惨事に対処しなければならなくなるのです」

 イーグルさんは、こちらが切り出す前にすでに沖縄の米軍基地建設に絡んで進行中の出来事のことを知っていた。

 「私たちにとって、この世の中にあるものの中で1番の薬はです。水は命です。沖縄の人々にメッセージを持ち帰ってもらえるならば、彼らにこう伝えてください。彼らが立ち、守っているその土地は、スタンディングロックで私たちが立っているこの土地と同じです。私たちはそれほど遠く離れてはいません。心に勇気を持つように彼らに伝えてください私たちは成し遂げることができます。私は彼らのために祈ります。この世界でもがき苦しむ全ての人が共に立ち上がるべきなのです

 はるか遠く離れたノースダコタ州の先住民から沖縄の人々へのメッセージである。

 (テレビ報道記者・キャスター)=随時掲載
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