Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲

2017年10月22日 00時00分28秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



AERAの抜粋記事【“ブレブレ”安倍首相の改憲項目 発言から振り返ってみた】(https://dot.asahi.com/aera/2017101800057.html)。

 《安倍首相が掲げてきた憲法改正は“改憲項目のブレの歴史だった。ジャーナリスト・青木理氏がその変遷を辿りながら背景を探る》。

 そのブレの歴史の大筋は…《そもそも政治への強い志も知の蓄積の気配すらも見られなかった》 ⇒ 《世襲政治家の3代目として祖父が成し得なかった夢を実現したい──その程度の初心だからか、具体的な改憲項目はしばしばブレる》 ⇒ 《要は改憲さえできれば何でも構わないのではないか》 ⇒ 《自らのコアな支持基盤である日本会議などの支援や助言を受け、その意向に最大限配慮しつつ、ついに9条改憲」という“原点”に立ち戻った》。

 「我が軍」的自衛隊の「違憲」状態を「合憲」へと改めず、憲法を「壊憲」して「違憲」を解消…。トンデモの「ト」な自民党壊憲草案の云う「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」から、一足飛びに、9条壊憲。2017年10月衆院選後には、自公政権は《緊急事態条項の新設》を目指しています。癒党お維キトもそれに続くでしょう。大政翼賛・独裁社会の完成です。「地獄」な社会。
 「平和な未来」を希求する党や候補者に一票でも多く投票され、一人でも多くの国会議員が誕生することをひたすら祈っています。賢明な選択を。 

   『●「我が軍」的自衛隊の「違憲」状態を「合憲」へと改めず、
                憲法を「壊憲」して「違憲」を解消する!?

==================================================================================
https://dot.asahi.com/aera/2017101800057.html

“ブレブレ”安倍首相の改憲項目 発言から振り返ってみた
青木理 2017.10.19  07:00

     (10月11日、静岡県焼津市で行われた安倍首相の遊説に
      集まった有権者たち。安倍首相や自民党を応援する
      ポスターやパンフであふれた(撮影/今村拓馬))

 安倍首相が掲げてきた憲法改正は“改憲項目のブレの歴史だった。ジャーナリスト・青木理氏がその変遷を辿りながら背景を探る。


 私は少し前、幼少期からの首相を徹底取材し、「安倍晋三とは何者か」についての連載ルポを本誌上で発表した(『安倍三代』<朝日新聞出版>として書籍化)が、政界入り前の首相に現在のような右派的政治スタンスの影は微塵(みじん)もなかった。いや、そもそも政治への強い志も知の蓄積の気配すらも見られなかった

 あるとするなら、溺愛(できあい)してくれた祖父・岸信介元首相への敬慕と、父を猛批判した左派陣営への嫌悪と反発。首相自身、小泉政権の官房長官だった06年7月、こんな表現で改憲への意欲を語ったこともある。

   「経済成長は達成できたが、憲法改正は後回しになった。
    父も祖父もできなかった課題を達成したい」
    (自民党東京都連の会合で)

 世襲政治家の3代目として祖父が成し得なかった夢を実現したい──その程度の初心だからか、具体的な改憲項目はしばしばブレる。政界入り後からしばらくは、祖父も願っていただろう「9条改憲」にこだわった。政界入り直後の発言はこうだ。

   「自衛権があることが分かるように9条を変えたらいい」
    (1996年8月、朝日新聞の取材)

 党幹事長に抜擢(ばってき)された04年時点でも、1次政権発足間もない06年時点でも同様だった。

   「9条改正を意識しない改正論は常識的には考えられない」
    (04年8月、アエラの取材に)

   「自衛隊を憲法の中に明示的に書く必要がある」(06年11月、党首討論で)

 ところが、第2次政権になると、何としても改憲を実現したい焦りからか、突如として「96条改憲」を口にし始める。

   「憲法を変えたいと思っても、たった3分の1ちょっとの国会議員が
    反対すればできないのはおかしい」(12年9月、京都府での講演で)

   「最初に行うことは96条の改正」(12年12月、自民党本部での会見)

 周知の通り、憲法96条は「改憲手続き」を定めている。改憲発議には衆参両院議員の3分の2以上の賛成を必要とし、さらに国民投票で過半数の同意を得なければならないのだが、両院の半数が賛成すれば発議できるようにしてしまおう、という主張だった。

 しかし、国民が権力者を縛るための最高法規を、他の一般法と同程度の改正手続きにハードルを下げてしまうのは邪道」「裏口入学(憲法学者の小林節・慶應大学名誉教授)といった当然の批判が噴き出し、世論調査でも反対が優勢だった。そのためか、プロ野球の始球式に「96」の背番号で登場して臆測を呼んだ首相は間もなく、この主張を封印する。

 代わって浮上したのが緊急事態条項の新設や教育無償化といった部分の改憲を訴える動きである。首相自身が積極的に提案することは少なくなったが、与党や日本維新の会などがこうした主張をすると首相も賛意や理解を示す発言を繰り返した。

   「緊急事態という条項からやるべきだという議論も有力
    (15年11月、衆院予算委で)

   「緊急時において、国家そして国民がどのような役割を
    果たすべきかを憲法にどう位置づけるかは、
    極めて重く大切な課題」(16年1月、衆院本会議で)

   「御党(日本維新の会)は憲法改正で教育費無償化を書き込んで
    いくべきではないかと主張されている。(略)建設的な形で
    改正条項を提出されていることに敬意を表したい」
    (16年10月、衆院予算委で)

 要は改憲さえできれば何でも構わないのではないか──そんな疑念が持たれる中、首相最側近の首相補佐官(当時)で自民党の憲法改正推進本部事務局長も務めた礒崎陽輔・参院議員が15年2月、党の会合でこんなことを口走ってしまう。

   「憲法改正を国民に1回味わってもらう。『そんなに怖いものではない
    となったら、2回目以降は難しいことをやっていこうと思う」

 おそらくは本音だったのだろう。だが、こうした態度は“お試し改憲”の非難も浴び、国会で追及されると、首相が「レッテル貼りだ」(16年3月、衆院予算委で)とお得意のフレーズで反論を迫られるほどだった。

 ところが一転、首相は今年5月、正面突破を図る姿勢を示した。前述の通り、9条に第3項を追加し、自衛隊を明記しようと突如訴えたのである。実は、これを表明したのはまたも「美しい日本の憲法をつくる国民の会」などが主催した改憲集会。首相はビデオメッセージを寄せてこうぶち上げた。

   「(9条の)1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込んだ考え方は
    国民的な議論に値する」

 背後には、やはり日本会議の意向が色濃く漂っている。なぜなら「9条加憲」案は、日本会議の中枢メンバーの一人で首相のブレーンとささやかれる伊藤哲夫・日本政策研究センター代表が自身の機関誌で訴えた内容とほぼ同一だったからである。

 つまり首相は、自らのコアな支持基盤である日本会議などの支援や助言を受け、その意向に最大限配慮しつつ、ついに9条改憲」という“原点”に立ち戻った。それが今後の改憲論議にどのような影響を及ぼすか。(ジャーナリスト・青木理

※AERA 2017年10月23日号より抜粋
==================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする