雑感な日々

音楽の仕事にまつわるあれこれ

CMI II

2006年07月20日 03時16分00秒 | comping
これが、フェアライトCMI IIだ!!
知ってる人がどれだけいるかな?

実は僕が最初で最後に就職したタイトロープで始めて出会った、最初期のDAWなの。
当時の僕はローディーで、スタジオに荷物を運んでセッティングした後は「待ち」だったんだよね。
そんで、こいつの英文マニュアルを辞書片手にハシから読んでったのね。
手書きで倍音加算の波形を書ける素晴らしいファンクションもあったの(笑)。
でも狙って音を作れるようなもんじゃなかったから、クマの絵とか書いてちょっとクセのある音になったらセーブする見たいな使い方してた(笑)。

で、タイトロープを辞めて久石さんのマニュピレーターとして契約した時(もう給料じゃなかったので完全歩合、他のスタジオワークもしてたし)もこのフェアライトが使えるという事が多分決め手になったんじゃないかな。

その後、ギターの矢島さんと仕事をするきっかけになったのもやっぱりフェアライト(もうその時はIIIだったけどね)。
と、こいつのマニュアルを読んで使えるようになった事がもろもろ役にたったのであった。

だってさ、タイトロープ当時のシンセダビングってしょっちゅう”朝まで”だったからね(笑)。
勉強する時間いくらでもあったのね。
マニュアル読んで、ノートに書いて、スタジオ覗いて、ダビング作業を見て、ゲゲッさっきダビングした2コーラス目のパートアシスタント消したじゃん、音色変えちゃったよ!!、じゃあ、1コーラス目から叩きますか、と1コーラス目を6ミリに録音して、2コーラス目に叩く(ま、録音するって意味)、そんで信ソや六ソ、ビクターだと100円ゲームが置いてあって(置くなよな、スタジオに)いつの間にか貴重な2千円を使ってしまいつつ、高得点で誇らしげに自分の名前を打ち込み、またマニュアル読んで、見たいな。
そんで、日音スタジオから外に出ると朝になってて、東京タワーを見上げつつ、シンセを楽器車に積んで、吉祥寺で牛丼食べて、井の頭の家帰って寝る、みたいなシーケンスだったな。