雑感な日々

音楽の仕事にまつわるあれこれ

Tokyo Guitar Show

2006年06月29日 00時58分24秒 | Music
先日、日曜日に東京ギターショウに行ってきました。
土曜日に行くと、もっといろんなギターがあったのかも知れないね。
もっとヴィンテージものとかあるのかな?と思ってたけど日曜日はなかった。
友達のイギリス人とアメリカ人と行ったんだけど、誰も買い物はせず。

いや~凄い数のレスポールを一度に見たなあ(笑)。
でも新作レスポールに対しての個人的な感想をちょっとこの場で書いてみたりする。
すべて僕の56年、または過去に実際に弾いたサンバーストとの比較になる。

まず、塗装が違う。
持った瞬間、いきなり違う。
僕の56年はトム・マーフィーが個人的にリフィニッシュした赤なんだけど、もっと全然薄いのね。
そんでバースト群もかなり薄いのね。
”経年変化”という言葉が良く使われるけど、例えば70年代モノも最近ヴィンテージ扱いされてるけど、30年以上たっても塗装の薄さなんて対して変わってないでしょ。

だから、そのたかが10数年前のLate’50Sの塗装が経年変化だけど、今のような薄さになったとはとても思えないのね。
最初から極薄だったんだよ。

そんでここ数年でネックの木取りは僕のレスポールと同じように斜めに木目が走るような木取りになったよね。
2000年までは明らかにカスタムショップのものだけが斜めに取ってあって、後は推して知るべしだったけど。

え~っと、あとはピッチの問題。
自分で測った事がないからあくまでも、事実に基づく推測なんだけど、、、、
ヴィンテージのレスポールの6弦のブリッジの駒の位置ってみんなギリギリ端まで来てるでしょ。
ほんとはライトゲージだと(09)あれでもまだオクターブピッチが正確に合わないのね。
オクターブ・ピッチだけならナット側の削りだけでも合わない事も無いけど(これを直すとイントネーションも変わる)、その途中のフレット間隔はかわらないからね。

え~っとつまりヴィンテージのレスポールは、(ライトゲージを張った場合)オクターブピッチが完全には合わないけど、新作レスポールは合う、、、のです。

ということは基本的な設計が数ミリ単位で違うのかなと、、、、???
そう推測する別の理由にトラストロッドのカバーの位置。
これがヒスコレでも年々上にずれてくでしょ。
ヴィンテージのレスポールの場合はナットからロッドのカバーが数ミリ空いてるんだけど、例えば99年のヒスコレとかほとんどピッタリでしょ?

他の現行ギブソンのギターも全部そうだけど、ライトゲージでキチンとピッチが合うように計算するとカバーの位置があそこに来るのかな?なんて勝手に思ってます。

そんで、最近のヒスコレはカバーの位置が少しずつ上に上がっているけど、なんでだろうね(笑)。

だってさ、ギブソンほどの力量がある会社がさ、99年当時でも「オリジナル・サンバーストを厳密に採寸し、、、」と謳って売り出したヒスコレにもかかわらず、素人の僕でもすぐに気がつくカバーの位置に気がつかない分けないと思うわけ。

それに、その気になればトラスロッドの穴の位置は変えずに、カバーの場所だけ上にするっていう方法もとれるよね???
ここ、結構不可解なんだよね。

え~っと後は、今回ギターショウにて998000円にレスポールも弾いたけど、ウエイトのバランスがちょっと違う。
そのギターの重さは4.2キロなそうですから、僕のレスポールとほぼ同じ。
でも重く感じるんだよね、なんでだろう??

ま、つらつら書いてきましたが、個人的な結論から言うと演奏性と音質で行ったらローン組んでもヴィンテージのレスポールを買うべし。

ただコレクションとか、雰囲気満喫系だったらヒスコレも結構よさそうだよね。
今回も3人で(あとの二人は50過ぎてるけど)「この中だったどれがいいトム?」なんつってほとんど中学生時代と同レベルの会話してましたけど。

ゴールド・トップでもスンゲ~音するよほんと。
それとPAFの出力にはほんとにムラがあるので、あまり日本で一般的に信じられている言い伝えに振り回されないこと。
過去の名盤はアンプもかなりいいもの使ってるからね。

僕の赤レスポールは56年でP-90をハムにしたコンバージョンだけど、この手のコンバージョンを買うときはほんとに気を付けること。
コンバージョンの当たり外れはピックアップのエスカッションのザグリの角度のような気がするのね。
レスポールを平らな台の上に置いて、上から垂直にルーターを落としてザグッタものは失敗してるようですね。
ヴィンテージのレスポールは弦に対して、平行になるようにエスカッションを彫ってるので、ギターのバックに対しては平行じゃないのね。

これは何台か見比べると分かると思う。
僕のレスポールはたまたまトムが認めるザグリ名人に頼んで(と聞いている)彫らせたので弦に対して平行なのでした。
このザグリに関しては買ったあとで気が付いたので、僕はたまたまラッキーだったのね。
だから僕も後日気がつきました。

それと、大事なパーツはPAF、、、、ではなくて、なにがなんでも当時のテール・ピース!
PAFはほんとにバラツキが多いし、へたった物も実際多い(ヘタッてる個数の方が多いという意味じゃないよ)。

本物のテールピースにするかしないかで、ピッキングした後の、2次倍音の伸びが全然違うよ。
”クウィーン”っと弾いてビブラートかけてると後からくるあの”キーン”とくる(フィードバックではないよ)倍音はPAFの個性でももちろんあるけど、テールピースの影響が大なんだってばさ(笑)。

でも、楽器全体が”鳴っていない”楽器でテールピースだけ変えてもダメだけどね、ある程度本体側でもポテンシャルないと。
ま、エンスーどうしでやり合うならやっぱ、蘊蓄ないやつはダメだね、ハッキリ言って。
でも人の気持ちに訴えたいならさっさと練習しないやつはダメだね、ハッキリ言って(笑)。