Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

Vibes, Straight Up

2009-12-11 09:10:10 | ジャズ
ずいぶん久しぶりに CD を買った.図書館に調べものに行ったついでに見た Lazz Life に出ていたもので,Steve Hobbs(vib), Bill O(Connell(p), Peter Washington(b), John Riley(ds).リーダーは「都会暮らしが長いが南部出身で,今でも訛が強い.53歳なので,故郷の歌を録音しても良い頃と思った」と自分でライナーに書いている.

曲は Cherokee - Hey Goog Lookin' - Stars Fell On Alabama - ... と続き,けっこうこどものときに聞いた曲が多い.進駐軍には南部出身兵士が多かったのだろうか.ただし曲の処理は今風・都会風.4本マレットで,契約して YAMAHA の楽器を弾いているらしい.

St. James Infirmary が入っていて,この曲はいつ聞いても懐かしい気がするのだが,これもこどものときに聞いた「空に鳴る木枯らし,雨戸打つ吹雪...」と出だしがそっくりなせいらしい.You Tube に二葉あき子の映像.歌謡曲のブルースはブルースとは何の関係もないとか言われるが,このおばあさんのはやっぱりブルースだ.

Jazz Life によれば最近話題のヴァイビストは Warren Wolf らしい.こちらは2本マレット.ヘッドはかなり堅いようだ.YouTube で見ると,マレットで顔を打つんじゃないかと心配になるくらい,高くふりあげて音板をひっぱたく.Christian McBride のサイドの映像が多いが,バンド全員が坊主頭のキン肉マンで,格闘技軍団みたい.
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徳川夢声の世界

2009-12-09 08:37:52 | 読書
昔はテレビというものがなく,映画にも音声がなかった.映画館には映画(活動)の進行にあわせてこれを説明することを職業とする人がいた.徳川夢声はその代表格.

三國一朗「徳川夢声の世界」青蛙房 (1979).
を,二人展会場近くの古本屋アカ○ミィで購入.30年前定価2800円だったのが今1200円は,買い得だったのかどうかよくわからない.

序章で,戦時中の大学での繰り上げ卒業の壮行会に徳川夢声が現れる.そこで,ぼくが大学に入学したときの祝賀会にこの本の著者である三國一朗氏がやはりゲストとして表れたのを思い出した.氏は当時はテレビ司会者として人気者だったが,大学の先輩ということはこのとき初めて知った.

ぼくが徳川夢声について知っていることは,週刊朝日に「問答有用」という対談を連載していたこと,NHK ラジオ漫画「西遊記」をやっていたこと,くらいであって,当人は周囲から「夢声老」と呼ばれていた.三越名人会で,宮本武蔵を断じるのを見聞したことがある.全体に枯れたおもしろいおじいさんという印象.しかし,この本の記述はほとんど戦前で終わるので,夢声氏は若く,生臭く,酔っぱらってはどじばたしている.

出生時の家庭事情は複雑.一高の受験に失敗して活弁になり,高給を得る.不倫の相手が人気舞台女優になる.昭和に入ってトーキーが普及した後は,舞台で喜劇をやったり,映画俳優になったり.文学座創立にかかわったり.小説を書いたり,放送には開始したときからかかわる...など,波瀾万丈.巻末の年譜を見ているだけでもおもしろい.

泥酔のあげく職場のはずの映画館で客と喧嘩したり,やはり泥酔のあげくNHKラジオで喋れなくて古川緑波に声帯模写で誤摩化させたり...ということもあったが,古き良き時代のこと,問題にはならなかったそうだ.

374ページの大著.何年何月の家賃が何円...というふうに,記述はすごく具体的.著者の夢声に対する敬愛が随所に感じられる.65歳のとき著者はこの本で芸術選奨文部大臣新人賞を受賞した.
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シェフは名探偵...ヴァン・ショーをあなたに

2009-12-07 08:11:53 | 読書


近藤史恵「ヴァン・ショーをあなたに」東京創元社 (2008/06).

誰も借りたことがないのか,汚れていないという理由で,ぼくは図書館で借りたのだが,収穫だった.ビストロのやとわれシェフが探偵役.「創元クライム・クラブ」の一冊だが,クライム=犯罪らしきものは起こらず,もっぱら「日常の謎」がテーマ.謎の鍵はもっぱら料理に関連している.タイトルにも「ヴァン・ショー」「スキレット」「ピストゥ」...とそれらしいカタカナが並んでいる.

シリーズ2作目らしいが,よくまあネタがつきないものだ.このように謎が解けるのかどうか,ほんとうのところは専門のシェフにでも聞かないと分からないが,読者が納得すれば小説としてはOKだ.
ただし「スキレット」の話はちょっと無理.「天空の泉」が一番良いが料理そのものを扱ってはいない.
もっぱら一人称で語られるが,語り手は一定していない...と書いてしまうのは良くないかな.

カットは表紙ではなく扉のイラスト.テーブル掛けを広げているところを紹介したかった.目次はメニューみたい.ブックデザインは緒方修一,カバーイラスト・デザインは谷山彩子・本山木犀とある.
作家・近藤史恵のデビュー作「凍える島」は好印象であったが,中身は全然覚えていない.

ヴァン・ショーはホットワインのこと.寝る前に飲んでみようか.
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J 子のウエブ展

2009-12-05 08:29:50 | お絵かき
二人展の絵のうち, J 子のを
http://gallery.nikon-image.com/178657209/albums/1776582/
A のを
http://gallery.nikon-image.com/178657209/albums/1089407/
に載せました.ただし A のぶんは去年までのものもごっちゃになっていますが...

素見して (ひやかして) 下さい

カットの J 子の作品「ポピー」はサムホールで,絵描きさんの間で最も評判がよかったもの.
コメント (9)
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にわか産婆・漱石

2009-12-03 08:12:15 | 読書
二人展では,初日とジャズをやった日以外は閑古鳥が鳴いた.もっぱら iPod を聞きながら文庫本を読んでいた.

篠田達明「にわか産婆・漱石」新人物文庫 (2009/11) は計5編の短編集.解説 (斉藤磐根) の言うように「部位こそ異なるがどれも身体を扱っていて」「いずれも医学またはそれに関わる行為や人材を題材にしている」ことである.著者は医者でもあるらしい.しかしこのようにくくると,最後の森鴎外が主人公の作品はやや異質,

表題作は漱石が赤ん坊をとりあげたという有名なエピソードが題材.部分的に胎児の視点で描かれる.漱石と夫人の会話が良い.作者すなわち男性による記述がどの程度的を射ているか,女性の感想が聞きたくなる小説.
歴史文学賞受賞作だそうだが,ちょっと「歴史文学」なるものを矮小化しているんじゃないの? イグ歴史文学賞が適当かと.

ぼく的評価ではこの表題作がいちばん良い.他の作品では入れ歯,義足などがテーマとなる.少々悪趣味と感じる向きもあるかも.筆致も大衆小説的で,一気に一冊読むのはちょっと辛い.直木賞 4 回落選もむべなるかな?
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続・ジャズ・パーティ@二人展

2009-12-01 08:04:43 | ジャズ
カットの写真は無人の会場.演奏時には多少ソファの配置を変え,ふつうの椅子も出していただいた.

集まって下さったのは,楽器別に
fl 1, tb 2, vln 1, p 3, b 4, ds 3
vo 2
(+ vib 1)
tp も sax もないのが特徴.めずらしい編成のジャズをお聴きになる機会を提供できたのかもしれない.

曲目は

1 It Don't Mean a Thing
2 Killer Joe
3 Skating in Central Park
4 Django
5 As Time Goes By
6 On the Sunny Side of the Street
7 ぷかぷか
8 瞳がほほえむから
9 If I Were a Bell
10 Spain
11 Rudolph, the Red-Nosed Reindeer
12 Bag's Groove
***(After Hours)***
13 Here Comes Santa Claus
14 All the Things You Are

6-8 はボーカル中心.10はボーカル込みの なおんちゃんバンド (昭和の言い方) プラスフルート.4 はぼくの陰謀で,バイオリンとベースのソロを中心とする,現役の皆さんのカルテットの演奏となった.13-14はお客さんがお帰りになってから.

OB/OG 諸氏諸嬢とは練習も打ち合わせもする暇がない.セッションと言っても Real Book を何冊も用意することも出来ないので,適当に16曲ぶん (A3両面4枚) を 5 部用意して持って行ったが,結構消化した.Fly Me... や Autumn Leaves は回避出来たが,自分がやったことのない楽譜を他人にやってもらおうというタクラミは失敗に終わった.
コメント (7)
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reading

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