Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

東京の屋根の下

2021-03-03 08:35:12 | エトセト等
作詞:佐伯孝夫,作曲・編曲:服部良一による 1948年の「東京の屋根の下」.

詞はかなりいい加減で,字余りで歌いにくい.「何にもなくてもよい」は「...なくてもいい」というのが自然だろう.
でも,東京生まれで地方に住み着いていると,盛り場を織り込んでいる中では「懐かし江戸の香り 神田日本橋」などは来る.

灰田勝彦はいかにも遊び人 (もと遊び人?) といった風情.この方は戦争中も「鈴懸の途」などを歌っていたと知ると,尊敬したくなる.

下の動画は一番だけだが,こちらの全曲版では当時の東京風景を見ることができる.
「キャピタル東京,世界の憧れ」..嘘だ! 実態は焼け跡と闇市の塊だった... でも全体に,戦争が終わった喜びが感じられる.「...空の下」ではなく「...屋根の下」であるところがかっこいいが,「巴里の屋根の下」というフランス映画から.そのメロディにはブルース音階.戦時中禁止された欧米文化が大っぴらに輸入されている.

当時は小学生だったから,この曲でジャズに目覚めたわけではない...ジャズという言葉さえ知らなかった.近所のお姉さんがのど自慢でこれを歌い.鐘ひとつだった...と思う.

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