Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

新・世界の七不思議

2005-07-11 11:42:47 | 読書
鯨 統一郎著,創元推理文庫(2005).

本屋で見かけてもあまり買う気を起こさせないタイトルである.

著者のデビュー作,1998年の「邪馬台国はどこですか?」は面白かったが,その後乱発された長編,といっても「一休さん」と「森鴎外」しか読んでないのだが,この二作には正直言ってがっかり.でもこの七不思議は全然快調.
「邪馬台国」同様,舞台はバーのカウンターから一歩も出ない.登場人物もほとんど邪馬台国を踏襲して例の調子だが,カクテルとおつまみのレシピは前作より充実.今回は探偵役が七不思議(といっても「新」がつくのだが)について無知すなわち先入観がないので,安楽椅子探偵ものの色合いも.
都合の良いデータだけを採り上げて論理を構築するのはミステリの本質.学会発表にも応用可能かも.

著者も楽しんで書いているようだ.
コメント (4)
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