2016年1月31日(日) オフの日

2016-01-31 22:16:24 | 日記
今日はオフ。

昨日の夕方から実家に帰り、
今日は午前中から久しぶりに傘寿の母親と車で買い物に回る。
ドラッグストア、ホームセンター、スーパーマッケット・・・。
雪が降ったり、車を車検に出したりしていて、
しばらく車で買い物に出られなかったので、
今日はかなりたくさん買ったみたい。
ティッシュペーパーとか、トイレットペーパーなどをまとめ買い。
自分は運転と荷物の運び役。

それにしても、今日買い物に出て気がついた。変な話だが自分で驚いてしまった。
「俺って、なんでこんなに疲れてるんだ?」
休みの日には疲れがどっと出るみたいで、身体が思うように動かない。
今日は本当にひどかった。
店の中を歩いて移動する気にもなれない。どこかで座っていたい気分。

まずいねー、こんなことじゃ。
まだ仕事に身体が慣れてないのかな。それとも50歳という年齢による限界?
1月は夜勤を7回こなして、
生活のリズムがぐじゃぐじゃになったということもあるかも知れない。
酒の量も若干増えてるしね。
2月はもう少し工夫をしなければ・・・。


明日は早番(7:30~16:30)なので、
早く寝た方がいいねー。







2016年1月30日(土) 47日目

2016-01-30 23:42:23 | 日記
7回目の夜勤が終わった。
この夜は雪が降るかも知れないという予報だったが、
結局、冷たい雨だけで、雪にはならなかったようだ。


今回の夜勤は、なんとなく落ち着きがないと言うか、
ナースコールが多かったように感じた。
しかも、特に用もないのにナースコールで呼ばれるケースが多かった。
高齢者の気持ちも天気と同じく不安定になっていたのだろうか?

おむつ交換では、なぜか防水マット(シーツの上に敷くもの)が
びしょ濡れになっているケースがいつもより多くて、
その分、取り替える手間がかかることとなった。

なんとなく嫌な予感がしたので、
早朝のおむつ交換も、自発的にいつもより30分ほど早く始めたが、
それでも朝食への誘導が押せ押せになってしまった。

どうもタイミングの悪い時に、厄介なナースコールが鳴ることが多い、
そんな印象の日。
まあ、こういう日もある。
それでもなんとか定時近くで上がれたことで良しとしよう。


それにしても夜勤明けは日中寝ても頭がぼーっとしている。
夜も結局寝てしまうんだよね。

2016年1月28日(木) 46日目

2016-01-28 22:17:24 | 日記
今日は遅番(10:30~19:30)。

遅番に対する苦手意識は消えつつあるけど、
17:30以降はややキツかった。

今日は夜勤が2人体制で、遅番も2人。
17:30以降は4人で仕事を回さなければならなかった。

夕食後の口腔ケア、就寝介助、おむつ交換は
ちょっと人が足りないなぁと感じた。
ナースコールの対応が遅れて、不満をぶつけられることもあった。
まあ身体は一つしかないから無理なんだよね。

上がったのは20時頃。
ふぅー、なんとか今日も一日乗り切った。

明日からあさってにかけては夜勤です。



ところで、昨日紹介した六車由実さんには、介護についての2冊目の著書がある。
『介護民俗学へようこそ!』(新潮社/2015年)




この本は、昨年図書館で借りたものの、1時間くらいしか読む時間がなくて、
返してしまった(予約が入っていたので)。
でも、正直なところ、六車さんの取り組みには個人的にとても魅力を感じている。

だって、日本はこれから世界史上空前の高齢化社会を迎えることになるわけで、
(これは嫌でも絶対に避けられないこと)
そのことに対してどのように対応していくのか、世界中が注目しているはずなのだ。

六車さんの取り組みは、日本発の高齢者ケアのモデルを世界に提示することに
つながる可能性を秘めている・・・、そう考えるのはちょっと大げさだろうか?

いずれにしても、このことに関しては大きなテーマとして今後も考えていきたいと思う。
日本は高齢者ケアの先進国とならなければいけないはずなのに、
どうもそういう方向に進んでいるとは思えないんだよねー。












2016年1月27日(水) オフの日

2016-01-27 14:56:39 | 日記
今日はオフ。

久しぶりに本の紹介を。
実はこの本が現時点での本命。昨年2月に図書館で借りて読んだ。

六車由実著 『驚きの介護民俗学』(医学書院)





高齢者を単に介護される存在として捉えるのではなく、
貴重な社会的資産として捉えることはできないものか?
人間、長く生きていれば、それだけ多くの知性(広い意味での)を有しているはず。
例えば、特に今の高齢者は戦争を経験している最後の世代と言ってもいい。
戦争経験を語り継ぎ、あるいは記録し、次世代に継承していくことは、
国家にとって大切な資産となるだろう。
(もっとも、今の自民党政権のような歴史修正主義者にとっては、
そんなものは邪魔な存在でしかないのだろうが・・・)

そういう誰もが抱くような素朴な考えを私も抱いていた。
そして、そういう取り組みを現場で実際に行っている人がいるということを
この本で知った。

出版社(医学書院)による内容紹介によると、

語りの森へ・・・・・
気鋭の民俗学者は、あるとき大学をやめ、老人ホームで働きはじめる。
そこで流しのバイオリン弾き、蚕の鑑別嬢、郵便局の電話交換手ら、
「忘れられた日本人」たちの語りに身を委ねていると、
やがて新しい世界が開けてきた・・・・・。
「事実を聞く」という行為がなぜ人を力づけるのか。
聞き書きの圧倒的な可能性を活写し、高齢者ケアを革新する。


介護という分野に希望があるとすれば、こういう方向ではないか、
という感じが漠然とではあるが現時点ではしている。
この本の最後の方で、六車さんは以下のような提言をしている。

民俗学を専門とする者だけでなく、
フィクション、ノンフィクションの作家が自らのテーマや材料探しに
介護現場で取材したり、
美術やダンスなどのアーティストが作品のモチーフを探しに介護現場に入るなど、
さまざまな分野の人たちがさまざまな目的で介護現場に入ってもいいと思う。
高齢者介護の施設には、そうしたさまざまな需要に応えられるだけの
豊かな人生を背負った「人材」が多く居住しているのである。


なんだか可能性と拡がりを感じる提言ではないだろうか?
私はそう感じた。
社会学者や哲学者、政治家や官僚、
マスコミ関係者やエリート銀行マン(いまやエリートでも何でもないだろうが・・・)、
いろいろな分野の人たちがもっともっと介護の現場に入ってみればいいと思う。
そこで様々な「人生と人生の化学反応」が起こり、
拡がりが出てくれば面白い展開になると思う。

もちろん、現実はそんなに甘くない。いろいろな壁がありそうだ。
そういうものを一つ一つ点検していく作業を自分もやっていかなければいけないかな
とも思うのだが(今の政治や社会のデタラメぶりを告発するのもその一つのつもり)、
果たしてそういう余裕を持てるかどうか・・・。
この件については大きなテーマとして引き続き考えていきたいと思う。


続いて、この本、『驚きの介護民俗学』の目次情報。

第1章 老人ホームは民俗学の宝庫
●「テーマなき聞き書き」の喜び
●老人ホームで出会った「忘れられた日本人」
●女の生き方

第2章 カラダの記憶
●身体に刻み込まれた記憶
●トイレ介助が面白い

第3章 民俗学が認知症と出会う
●とことんつきあい、とことん記録する
●散りばめられた言葉を紡ぐ
●同じ問いの繰り返し
●幻覚と昔話

第4章 語りの森へ
●「回想法ではない」と言わなければいけない訳
●人生のターミナルケアとしての聞き書き
●生きた証を継承するー『思い出の記』
●喪失の語りーそして私も語りの樹海に飲み込まれていく

終章 「驚けない」現実と「驚き続ける」ことの意味
●驚き続けること
●驚きは利用者と対等に向き合うための始まりだ



最後に、六車由実さんの講演を、ユーチューブで見ることができるので紹介しておきます。

◆2012年7月25日 日本記者クラブにおける講演
https://www.youtube.com/watch?v=ZAnwFp7PThU

◆2015年9月19日 ジュンク堂池袋本店トークイベント
(民俗学の大御所・赤坂憲雄さんとのトークセッション)
https://www.youtube.com/watch?v=Rq6OaCYne1U




2016年1月26日(火) 45日目

2016-01-26 23:19:38 | 日記
6回目の夜勤終了。

今回は、私が秘かに「夕陽のガンマン」と呼んでいるヘルパーKさんの
最終出勤日と重なる仕事となった。光栄と言うべきか・・・。

この人は、最初からなんとなく玄人の匂いがしていたと言うか、
だからカッコよく感じたのだろうけれども、
人を活性化させる独特の力も持っているように思う。
夜勤であるにも関わらず、今回はあまり疲れなかった。
おむつ交換も計20人以上やり、うんこべっちょりも多くて、
ヘトヘトに消耗してもおかしくないはずなのに・・・。

人間の発する力って不思議だ。つくづくそう思う。
気と言うのか、波動と言うのか、周波数と言うのか、
その辺はよく分からないが、とにかく何かがあるのだろう。
(端的に言えば、声がいい!)
人徳という要素ももちろん欠かせない。
この施設の利用者さんの中でも、Kさんのファンは多かったはず。

介護の仕事についても、
当然のことながら、私の知らないことをたくさん知っており、
啓発的だった。もっと話を聞きたかった・・・。

こういう人がいなくなってしまうのは残念。
非常に残念です。


明日はオフ。


2016年1月24日(日) オフの日

2016-01-24 23:30:14 | 日記
今日はオフ。

実家で雪かき(と言うか氷かき)をしたり、
買い物に行ったり、エアコンの掃除をしたり、
そこそこ働いた。

オフの日の朝は、緊張が緩むせいなのか、身体中が痛く感じる。
少しは筋トレみたいなこともしないといけないのかなぁ。
ストレッチだけじゃ体力強化にはならないだろう。


ところで、
正月から出勤で、いまだに年が変わったという感覚が希薄なのだけれど、
2016年が明けて世の中のムードっていったいどうなっているんだろう。
株価が大きく下がって、経済界は沈滞ムードなのかな?
テレビは相変わらずくだらないことでバカ騒ぎして、
世の中の焦点をぼかしているみたいだけれど・・・。

今朝のTBSテレビの「サンデーモーニング」の「風を読む」では、
株価の下落で年金資金が大変なことになりそうだ、
みたいなことをやっていたが、
個人的には「今さら言うなよ」という感想だ。

佐高信さんなんかは、もっとはっきり言った方がいいと思う。
GPIFなんていうのは、
初めから日本人の年金資金を国際金融マフィアに流すためのスキームだったと。
要するに確信犯なんだよ!もっともっと奪われるだろう。
恐らくは、国際金融マフィアから多額のリベートを受け取って
このスキームを実行に移した奴らがいるはず。
これって、あまりにもデタラメ過ぎるんじゃない?

まあ、遅かれ早かれ日本が「預金封鎖」に見舞われることは避けられないだろうし、
この先、経済的に明るい見通しなんて何かあるのだろうか?
昨日、ホームレスについて触れたけれども、
社会的弱者の生存権が脅かされることにも当然つながっていくだろう。

そんなことを考えてしまうオフの夜でした。


明日からあさってにかけてはまた夜勤です。





2016年1月23日(土) 44日目

2016-01-23 23:16:23 | 日記
5回目の夜勤終了。

今回も3人体制で、リーダーは前回と同じく20歳代前半の女性ヘルパーKさん。
夜勤仕事のやり方は、リーダーによって微妙に異なるみたいだが、
朝方4時半頃からの、おむつ交換→起床介助→朝食、と続く一連の仕事がキツイので、
それまでにできるだけ体力を残しておかなければならないんだなということは
なんとなく分かってきた。

それにしても夜勤明けは頭がぼーっとしてしまう。
日中寝ても、もっと寝ないとダメだなという感じ。
気力が出ない。


世の中では何が起こっているのだろう?
相変わらずSMAPか?
あ、そうそう。
最近日本からホームレスがいなくなっているという情報を耳にした。
どこかの施設に連行されているとか・・・。
いよいよ社会的弱者の間引きが加速し始めているのだろうか?
世界の支配層は、人口を40億人削減することを計画しているみたいだからね。

2016年1月22日(金) 夜勤を前に

2016-01-22 12:27:36 | 日記
今日から明日にかけて、5回目の夜勤(16:00~翌9:00)。

夜勤に入るまでの時間は、できるだけ疲れないように、体力温存。
でも、どうやって過ごせばいいのか、ただ寝ていればいいのか、
まだよく分かっていない。

とにかく徹夜の17時間は長いからねー。

今朝方、4時半頃だったか、電話が鳴り何事かと思ったが、
実家の母親からで、屋根に積もった雪が凍って、それがガレージの屋根に落ちて、
ガレージが破損してしまい、少しパニック状態になっての電話だった。
警察を呼んだら来てくれたみたいで、凍った雪は撤去してくれたようだが、
ちょっと心配。



さて、今日も「日刊ゲンダイ」の記事より。
「日刊ゲンダイ」の記事って、どこまで信じていいのか分からないところがあるけど、
面白いことは面白い。
(国の借金って、1000兆円超えているんじゃなかった?)
やはり日本は「公務員天国」なのだろうか?
個人的には、世界の主要国との比較を示してもらいたいけど・・・。
日本の公務員はやたらといろいろな手当がつくと聞いたことはあるが。



国の借金800兆円なのに 国家公務員「給与増」の唖然呆然

20日、参院本会議で補正予算が成立したが、その陰に隠れるように合わせて成立した法律がある。国家公務員の給与を引き上げる「改正給与法」だ。

今回の法改正で国家公務員(一般職)の月給は平均0.36%アップし、夏と冬を合わせたボーナスは0.1カ月分増の4.2カ月分となる。昨年8月の人事院勧告を受けたもので、昨年4月にさかのぼって適用され、追加で引き上げ分が支給される。

だが、国の借金が800兆円近くに膨れ上がり、消費税を10%にしなければやっていけないような国の公務員の給料が上がるのは、どうにも解せない。それも人事院勧告は2年連続の引き上げだ。「民間に準拠」というのが理由で、安倍政権が「賃上げ」を旗振りし、経団連企業がそれに応じているからだが、許し難いのは人事院のいう「民間」とは「従業員50人以上の企業の、従業員50人以上の事業所」で、日本全体の上位約1%の大企業に限定されていることだ。対象労働者も「雇用期間の定めのない者」つまり正社員で、派遣やパートは含まれない。

ちなみに国税庁が行っている民間給与実態調査は、従業員1人以上の事業所とすべての給与所得者が対象で派遣やパートも含まれる。人事院は国税庁のデータを使うべきなのだ。

人事院勧告はスト権がないなど、公務員の労働基本権が制約されているため、基本権回復までの代償措置として設けられている制度だ。過去には公務員制度改革の議論の中で、労働基本権を拡大する代わりに人事院勧告の廃止が国会で検討された。ところが今はほとんど議論すらない。

元経産官僚の古賀茂明氏がこう言う。

「安倍政権は消費税で財務省と綱引きしたりと、霞が関と戦っているように見えますが、『天下りと待遇』については一切、手を付けていません。国際協力銀行や商工中金など政府系金融機関のトップへの天下り復活など、この3年間、その姿勢は一貫しています。その上、現実に公務員にスト権が付与されたとしても、国民の目があるため、そう簡単にストはできない。だったら“お手盛り”の人事院勧告の方がいいというワケです。それで連合傘下の公務員労組の支援を受ける民主党がおとなしくなってしまい、『身を切る改革』と主張していた維新の党も統一会派を組む民主に同調した。すっかり人事院勧告廃止の議論は消えてしまいました」

役人天下の復活。笑いが止まらないだろう。












2016年1月21日(木) 43日目

2016-01-22 00:25:50 | 日記
今日は遅番(10:30~19:30)

出勤したら、夜勤明けの人(9:00上がり)が残業していて、
ありゃ、もしかして今日はヘルパーが全然足りてないの?
と嫌な予感がしたが、実際のところはそれほどでもなかった。

15時くらいからは、
見守り対象の一部の人の間でカルタ遊びをやらせたりしていた。
人員に余裕があれば、こういうことはどんどんやった方がいいように個人的には思う。
だって、明らかに利用者さんが活性化しているのが分かるから。
やっぱり生物には、老いも若きも、何らかの刺激が必要でしょう。



さて、今日気になった記事は、「日刊ゲンダイ」より。
「格差」ということは、今までも散々言われてきたことだけれども、
やっぱり金持ち連中の強欲ぶりが酷過ぎるんだよね。
彼らはどうも「選民思想」とか「社会ダーウィニズム」
みたいなものを持っているような感じがするが、
そういう思想には、私のような人間は全然ついていけない。


今や6人に1人が貧困…安倍首相「日本は裕福」の大間違い

木を見て森を見ずとはこのことだろう。18日の参院予算委で、「経済格差が広がり、困窮する人が増えている」と野党から追及された安倍首相は「日本はかなり裕福な国だ」と言ってのけた。

ちょっと待てよ、だ。

厚労省の国民生活基礎調査によると、日本の相対的貧困率は2012年で16.1%。OECDの10年の統計でも、日本は16.0%と加盟国34カ国中でワースト6位だ。平均の11.3%を大きく上回っている。

ところが安倍首相は、相対的貧困率を10.1%とする総務省の09年全国消費実態調査を引き合いに、OECDの平均より低いから「日本は世界標準で見てかなり裕福な国だ」と言ってのけたのだ。

「厚労省、総務省いずれもサンプル調査ですが、2つの調査の所得分布を比べると、厚労省の調査では所得150万円未満の世帯割合が12.8%。それに対して、総務省は7.2%なので貧困率が低くなるのは当たり前です。それより何より問題なのは、いずれの調査も10年前と比べ、貧困率が1ポイントほど悪化しているという事実です」(霞が関関係者)

たとえ16.1%でも、10.1%でも、格差社会にあえぐ貧困家庭は確実に増えているのだ。表面上の数字だけを見て現実を見ようとしない、“弱者切り捨て”政権の正体見たりだろう。

そもそも相対的貧困率は、標準的世帯の年間の可処分所得の半分で暮らす人の割合だ。日本では6人か10人に1人が、約122万円未満のカツカツの暮らしを強いられている計算になる。

今や単身女性の3人に1人が“貧困女子”とされ、母子家庭の貧困率は5割超、大半が非正規雇用で、年収は“平均”が181万円だ。貧困問題はNHKでも散々クローズアップしているのに、安倍首相は興味がないのかご存じないらしい。

「最近は、寮と託児所がある風俗店がシングルマザーに人気です。子育てに追われて失職、家賃を払えず路頭に迷い、老親も同じように生活が苦しくて頼れない。そんな貧困女性の“駆け込み寺”になっていますが、応募が多すぎて10人に1人ほどしか雇ってもらえません。運よく働けても、手取りは月に14万円だったりする」(風俗ライターの蛯名泰造氏)

英国に本部があるNGOの調査によると、世界の富豪上位62人が持つ資産(1兆7600億ドル)は、世界の貧困層約36億人の資産総額と同じらしい。格差社会も極まれりだが、セレブ首相に貧困の痛みは分かるまい。

2016年1月20日(水) 42日目

2016-01-20 23:20:53 | 日記
今日は早番(7:30~16:30)。

なんだか早番は久しぶりのような感じがする。
さすがに2日半ゆっくり休養したので、体力的には余裕があった。
夜勤の17時間に比べると、9時間はさすがに短く感じる。
それにへルパーの人数も比較的多かったようだ。
北海道支店から応援に来ているTさんも出勤だったし、
これくらいの人数なら仕事に追いまくられるという感覚はないかも。

でも個人的にはもっとスタミナをつけなければ・・・。
最近すぐへばるようになってきた。
50歳からスタミナをつけることなんてできるのかな?

明日は遅番で10:30出勤。



ところで、一昨日このブログで取り上げた、
1月8日付朝日新聞への芥川賞作家・中村文則氏の寄稿。
やはり、一部で話題になっているようだ。
私が愛読しているニュースサイト「リテラ」でも取り上げられていた。
中村氏のこの寄稿文を大絶賛している。
かなり長いけれど、引用してみます。
もし興味があれば・・・。



『教団X』で話題の芥川賞作家・中村文則の安倍政権批判、改憲阻止の決意に震えた! この危機感を共有せよ!

 昨年の安保法制の成立につづき、ついに安倍首相が憲法改正へ向けた動きを加速化しはじめた。この国は戦前のように、一度走り出したら最後、後戻りのできない道をあきらかに辿ろうとしているが、こうした禍々しい現実を冷静に評した文章がいま、静かな話題を集めている。

〈この格差や息苦しさ、ブレーキのなさの果てに何があるだろうか。僕は憲法改正と戦争と思っている〉

〈僕達は今、世界史の中で、一つの国が格差などの果てに平和の理想を着々と放棄し、いずれ有無を言わせない形で戦争に巻き込まれ暴発する過程を目の当たりにしている。政府への批判は弱いが他国との対立だけは喜々として煽る危険なメディア、格差を生む今の経済、この巨大な流れの中で、僕達は個々として本来の自分を保つことができるだろうか〉

 それは1月8日の朝日新聞に掲載された「不惑を前に僕たちは」という寄稿文。筆者は芥川賞作家の中村文則だ。昨年発売された『教団X』(集英社)は又吉直樹の大絶賛もありヒット。また、安保法制の議論が活発化した時期には「僕は今の日本の流れに対して危機感を持っていて。全体主義的傾向がもっとはっきり出てきた時にはもう遅い」(新潮社「新潮」2015年5月号)と語るなど、現状に危惧を表明していた。

 だが、今回の寄稿文ではより踏み込み、いま〈憲法改正と戦争〉にまで至ってしまった、その流れを、自身の経験や置かれた世代から読み解こうとしている。出だしは、このようなものだ。

〈僕の大学入学は一九九六年。既にバブルは崩壊していた。
 それまで、僕達の世代は社会・文化などが発する「夢を持って生きよう」とのメッセージに囲まれ育ってきたように思う。「普通に」就職するのでなく、ちょっと変わった道に進むのが格好いい。そんな空気がずっとあった〉

 1977年生まれの中村は、俗に言う“ロスジェネ”、バブル崩壊後の「失われた10年」に就職活動期がぶつかった世代だ。同世代の中田英寿が象徴的なように、彼らは“自分探し世代”とも呼ばれたが、社会に出る前に大不況に陥り、〈「普通」の就職はそれほど格好いいと思われてなかったのに、正社員・公務員は「憧れの職業」となった〉のだった。

〈正社員が「特権階級」のようになっていたため、面接官達に横柄な人達が多かったと何度も聞いた。面接の段階で人格までも否定され、精神を病んだ友人もいた。
「なぜ資格もないの? この時代に?」。そう言われても、社会の大変化の渦中にあった僕達の世代は、その準備を前もってやるのは困難だった。「ならその面接官達に『あなた達はどうだったの? たまたま好景気の時に就職できただけだろ?』と告げてやれ」。そんなことを友人達に言っていた僕は、まだ社会を知らなかった〉

 この大学時代に、中村は〈奇妙な傾向を感じた「一言」があった〉と振り返る。それは、中村の友人が〈第二次大戦の日本を美化する発言〉をし、中村が反駁、軍と財閥の癒着などについて語ると、その友人は一言、「お前は人権の臭いがする」と言った。

〈「人権の臭いがする」。言葉として奇妙だが、それより、人権が大事なのは当然と思っていた僕は驚くことになる。問うと彼は「俺は国がやることに反対したりしない。だから国が俺を守るのはわかるけど、国がやることに反対している奴らの人権をなぜ国が守らなければならない?」と言ったのだ〉

 これはまるで自民党の憲法改正草案の本音のような一言だ。実際、自民党が発行している草案のQ&Aでは〈天賦人権説に基づく規定振りを全面的に見直しました〉と書かれているが、安倍首相が改憲の第一歩として捉えている緊急事態条項も、この草案では武力攻撃などが起こった際には人権が制限されることが明記されている。そしてもっとも恐ろしいのは、こうした安倍首相が目論む改憲の中身と一致するかのように、「国がやることに反対している奴らの人権をなぜ国が守らなければならない?」という安倍シンパの声が、いま、ふつうの顔をしてまかり通っていることだ。

 もっとも、基本的人権を破壊しようとするこの流れについて、中村も最初から危機感を抱いていたわけではなかった。
〈当時の僕は、こんな人もいるのだな、と思った程度だった。その言葉の恐ろしさをはっきり自覚したのはもっと後のことになる〉

 中村はその後、東京でフリーターや派遣労働者として生活を送る。「勝ち組」「負け組」に色分けされ、格差はより明確になっていく。そんなとき、バイト仲間からまたしても戦時中の日本を美化する本を手渡された。当然、中村は黙っていなかったが、すると今度は「お前在日?」と言われた。

 格差の広がりの一方にある、歴史修正、ヘイト思想の拡大。そしてもうひとつ、時代を辿るのに象徴的な事件が2004年に起こった。イラクにおける日本人人質事件だ。

 中村は2002年に「銃」で新潮新人賞を受賞、すでに小説家としてデビューしていたが、この人質事件の発生を知ったとき、〈世論は彼らの救出をまず考える〉と思ったという。〈なぜなら、それが従来の日本人の姿だったから〉だ。しかし、安倍氏をはじめとする政府要人は「自己責任」をさけび、社会に渦巻いたのは「国の邪魔をするな」の大合唱。〈国が持つ自国民保護の原則も考えず、およそ先進国では考えられない無残な状態〉だった。

 このとき、中村は前述した戦時中の日本を美化したがった2人の友人のことを思い出した、という。不景気によって自信を失った人びとが「日本人」というアイデンティティにすがり、歴史修正に加担し、〈格差を広げる政策で自身の生活が苦しめられている〉にもかかわらず「強い政府」を求める……これは現在に通じる流れだが、中村はフロイトを引きながら〈今の日本の状態は、あまりにも歴史学的な典型の一つにある〉と論じる。

 こうして〈いつの間にか息苦しい国〉になっていった日本。ブレーキを失ったこの国の現状とはどんなものか。中村はそのひとつにメディアの「両論併記」を挙げる。

〈政府のやることに厳しい目を向けるのがマスコミとして当然なのに、「多様な意見を紹介しろ」という「善的」な理由で「政府への批判」が巧妙に弱められる仕組み。

 否定意見に肯定意見を加えれば、政府への批判は「印象として」プラマイゼロとなり、批判がムーブメントを起こすほどの過熱に結びつかなくなる。実に上手い戦略である。それに甘んじているマスコミの態度は驚愕に値する〉

 メディアもグルになるかたちで政権批判が封じられたいま、だからこそ中村は〈僕は九条は守らなければならないと考える〉と声をあげる。それは冒頭で紹介したように、国を支配する格差や息苦しさ、ブレーキのなさの果てにあるのは〈憲法改正と戦争〉だからだ。

〈九条を失えば、僕達日本人はいよいよ決定的なアイデンティティを失う。あの悲惨を経験した直後、世界も平和を希求したあの空気の中で生まれたあの文言は大変貴重なものだ。全てを忘れ、裏で様々な利権が絡み合う戦争という醜さに、距離を取ることなく突っ込む「普通の国」。現代の悪は善の殻を被る。その奥の正体を見極めなければならない。日本はあの戦争の加害者であるが、原爆・空襲などの民間人大量虐殺の被害者でもある。そんな特殊な経験をした日本人のオリジナリティを失っていいのだろうか。これは遠い未来をも含む人類史全体の問題だ〉

 はっきりいって、これほど的確にいまの時代の危機を表し、これほど切実に憲法を守ることの必要性を訴えかける文章を最近、読んだことがない。これはおそらく、中村が平和や人権をたんに戦後民主主義の教条としてとらえるのでなく、自分が生きてきた時代や体験のなかで咀嚼し、つねにその意味を更新しつづけてきたからだろう。

 しかも、中村がスゴいのは、最近の小賢しい小説家なら絶対に敬遠するようなリアルポリティクスにまで踏み込んだ発言を行っていることだ。中村は参院選をにらんで、こう語っている。

〈現与党が危機感から良くなるためにも、今最も必要なのは確かな中道左派政党だと考える。民主党内の保守派は現与党の改憲保守派を利すること以外何をしたいのかわからないので、党から出て参院選に臨めばいかがだろうか。その方がわかりやすい〉

 時代の変化、空気を把握したうえで、徹底的に民主主義と人権を守る側に立ち、リアルな政治にまみれることも怖がらない――。私たちは、中村のような論客をこそ待っていたのだ。

 中村には、ぜひこれからも、小説と並行して、こうした鋭い社会時評を書いていってほしい。そして、ひとりでも多くの読者が中村の文章を読み、ひとりでも多くの国民がその危機感を共有してくれることを願う。

 最後に、この一文の中にあった読者への呼びかけともとれる、文章を紹介しよう。

〈大きな出来事が起きた時、その表面だけを見て感情的になるのではなく、あらゆる方向からその事柄を見つめ、裏には何があり、誰が得をするかまで見極める必要がある。歴史の流れは全て自然発生的に動くのではなく、意図的に誘導されることが多々ある。いずれにしろ、今年は決定的な一年になるだろう〉