スタートして、みんなガシガシこいでいくかと心配していたのだが、意外とゆっくりとした入りに拍子抜けする。
すぐ近くでガラガラという音ともに前方左の一部集団が崩れた。早くも落車だ。巻き込まれることなく集団についていく。
その後も前方で落車が何度か起きたのか、その都度前の集団のペースが急に落ちる。落車の合図で「落車~!」とみんな大声で合図しているのだろうが、後ろにいる自分には何を言っているのかよく聞こえなかったので「○☆ЯШФ◇~!」適当に大声を上げる。体はともかく口は元気なようだ。
平坦な西海岸沿いの道に別れを告げ、いよいよ普久川ダムへの登りである。
さっきまで見えていた先頭は見えなくなってしまったが、周りの選手に遅れまいとペースを維持する。
いつになったら頂上なの?という長い上り坂。息が上がってきたがそこそこのペースでようやく登りきることができた。
ただ、もう1回上らなきゃいけないんだよなあ・・果たして体力が残っているのかどうか?
普久川ダムを抜け、左折して東海岸を北上し、沖縄本島の北端を目指す。
先ほどまでのだらだらした上りはないものの、アップダウンの連続でまったく気が抜けない。
左折直後、やや前方に数名の集団を発見。下りを利用して後ろからスピードアップしてきた選手に
「前に着きましょう!!」
と声をかけられる。声をかけた選手と、後から来たもう1人とともに、前を追いかけるべくペースアップするが、は、速い・・
前の集団には結局つけなかったが、後から来た数名の選手とともに集団を形成。このペースなら何とかついていけそうだ。
とくにお互い声をかけることはなかったが、自然と先頭交代しながら進む。
後ろにいるばっかりじゃ悪いだろうと、自分も先頭に出る(結構向かい風が強く、すぐ追い抜かれる形であったが)
奥(おく)やんばるの里のCPが近づいてきた。例年、ここにたどり着いた時点ですでに戦意喪失 状態なのであるが、今年は余裕とまではいかないものの体はまだ動いている感じがする。CP手前の下りで集団から置いてかれてしまったが、CPを越えて辺戸岬の上りですぐに追いついた。体力温存で牽制してるのか、ペースが遅いように思ったので一気に前に出てみた。
誰もついてこなかった。
・・なんだか、ちょっと楽しくなってきた。ワクワクしてきた!
辺戸岬への上りがそろそろ終わろうかという頃、緑のゼッケンをつけた選手が1人、2人と自分を抜いていった。3人、4人・・見ると200km市民レースの大集団である。去年は雨の中西海岸1人旅で苦しんだ。今年は是が非でもこの集団にくっついて、体力温存したい。集団の最後尾まで下がってしまったが、なにくそとばかり立ちこぎを駆使し、坂を上りきる。
下りになっている宜名真トンネルを超高速で通過。サングラスをかけているとトンネル中の様子が見えなくてこわい。頼むから落車だけはやめてくれ~と思いながらペダルをこぐ。
西海岸では、思惑通り大集団についての走行。単独走行ではまず出しえない、40km/h近くで巡航。
誰かの後ろにつくと、不思議と高速走行にもついていけるものだ。ただ、ちょっとでも油断するとちぎられてしまいそうだ。
ハンガーノックが怖いと、ここぞとばかり補給食を口にする。
ふと前を見ると、集団が前方に離れていた
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もう単独ではあの集団についていけない。もうすぐ普久川の上りだろうし、無理せず行くかと思ってボトルに手をかけたら手を滑らせて落っことしてしまった!
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(慌てて後ろについてた選手にゴメンナサイと平謝り)
持っていたボトルはさっきの1本のみ。程なく2回目の普久川ダムの登り口が見えてきた。
つづく。