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三田佳子が「花燃ゆ」に♪

2015年09月20日 | おいしんぼうネタ

NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の主演、井上真央(28)に強力な助っ人が現れた。三田佳子(73)が10月11日の第41話から最終回の第50話まで出演する。

 夏になって視聴率12%前後をキープすると籾井勝人会長も、「やっと主演が誰かはっきりしてきた」と終盤に向けての期待を寄せていた。そんな中での視聴率逆戻り。

6日は同時間帯に18・6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)をマークした「U18野球決勝・日本×アメリカ」(テレビ朝日系)があり、仕方なさは否めなかったが、「花燃ゆ」は9・3%と自己ワーストを更新した。

 以前、「いろいろ原因があると思うんですけど、主人公である自分の力不足としか言えない」と異例の謝罪をした経緯がある井上は、心穏やかではないだろう。

 本来、視聴率は主演女優が口にすることではない。昨今の視聴率には、真の評価とは言えない側面もある。デジタル時代になって、評価が横滑り、横漏れするようになった。例えばひとりが「面白くない」とネットに書き込むと、あっという間に拡散される。少人数の評価があたかも社会全般の評価のように伝えられ、拡散する度に内容が増幅される。

 今や、ネット民たちが、社会情勢を左右する大きなポイントであり勢力になっている。東京五輪のエンブレムを巡る一連のパクリ問題も、ネット民たちの暴きから大騒動に発展した。デザイナーの謝罪会見がないことへの非難も高まっているが、ネット民を前に、怯みもあるのだろうか。

 70~80年代には一億総タレント時代、国民総プロデューサー時代と言われたが、今や誰もがセルフプロデュースし、ネット上で発信する時代。その情報は一瞬にして世界中に拡散され、反響が即座に返ってくることで満たされる。

彼らはナルシシズムと紙一重のところで“人に見せたい自分”を演出することにどっぷりと浸かっている。検索機能の進歩が、微塵の偽物も嘘も許さない社会を生み出しつつある。

レコード業界でも、作品の良し悪しより売り上げ枚数が評価基準になる。結果、CDが売れない時代といわれる。ところがiTunesでの購入の数字は伸びていることがある。見えてくるのは、正しい評価などどこにもなく、ネット情報に踊らされ右往左往する人たちの姿である。

 ドラマ、デザイン、音楽。どの世界でも制作過程に透明さを求められるが、表現の深みは不透明さの中から出てくるものだ。

 大河ドラマに話を戻すと、三田は86年の「いのち」、94年の「花の乱」と2度主演。「大河の主演の大変さはわかるし、押しつぶされそうになる気持ちもわかる。私なりに気付いたことはアドバイスしました」と話し、「私だってくじけそうになったのよ」と当時の経験を井上に伝えたとも言う。

 若い井上に、デジタル世界の評価に聞く耳持つなということは難しい。少なくとも「それもひとつの意見」程度の見方にとどめ、やるべきことに没頭する方がいい。

 
酒井政利(さかい・まさとし) 和歌山県生まれ。立教大学卒業後、日本コロムビアを経てCBS・ソニーレコード(現、ソニー・ミュージックエンタテインメント)へ。プロデューサー生活50年で、ジャニーズ系・南沙織・郷ひろみ・山口百恵・キャンディーズ・矢沢永吉ら300人余をプロデュースし、売上累計約3500億円。「愛と死をみつめて」、「魅せられて」で2度の日本レコード大賞を受賞した。2005年度、音楽業界初の文化庁長官表彰受賞。



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