九州 東部 2013初夏(1)
5/15 15:25 出発、晴。
第四シーズンスタート初日。裏六甲ドライブウェイから表六甲ドライブウェイを走り六
甲アイランドに向かう御馴染みのコース。空気圧は昨日にツーリング用の高めに調整し、
装備は昨季よりも若干減量している。半年振りの加重状態走行でエンジンパワーを上手く
引き出せずに苦労して登坂、表六甲もエンジンブレーキを利かせて慎重に下る。シーズン
初日の儀式のようなバイクや人間の様々な走行感覚を探りながら六甲アイランドに到着。
スーパーで食料を調達してフェリーターミナルで乗船手続き、駐輪場にバイクを廻すと今
日は団体が有りかなり混み合い乗船は18時前後になると係員の案内。待合室で寛いでいる
と17時過ぎから団体客が増え騒がしくなったので駐輪場に出る。しばらくすると乗船の指
示があり、17:35「すおう」に乗船。ここのフェリーは「すおう」しか就航していないのか
と思うほど毎度おなじみの船。一人部屋かと思っていたが出航すると団体の同年輩女性
4人が流れ込んでくる。福岡から葵祭見物ツアーに参加した帰路のグループらしい。
16日 7:00入港、7:15出発、曇。
曇りでやや肌寒い、新門司港から恒見に出て県道k25バイパスに乗る。従来までのカニ・
カキロードは走り易いがk25、k25バイパスと二回の合流で何時も時間を取られるので今回
は直バイパスに乗る。通勤時間帯には少し早いためか比較的走り易い。下曽根の陸橋を
渡り西に向かう、このコースもかなり走り易くR322への左折もスムーズに進む。国道も
空いていて走り易い、山間部に入ると道端の温度表示は18℃でファスナーをしっかりと
締めても肌寒い。順調に走り香春からk52に乗り快走、道の駅「ひこさん」で休憩。今後
どのコースを走るか検討して出発、しばらく南下して彦山駅に寄った後R500を小石原に
向かう。杉林の長い登りが続くコース、時折対向車が来るがコース一杯を使って走る、
コース左右の斜面には今盛りのシャガの群落が美しい。行者杉の峠に登ると窯元の点在
する中を走り道の駅「小石原」で休憩。小石原から窯元の並ぶR211を南下、大鶴からk671
に乗り日田北郊でR212に乗り換え少し南に走り大分道高架沿いのk676に乗り換える。田
園地帯を少し東に走るとスカイファームロードの案内表示、案内に従い広域農道に乗り南
下するとk48にぶつかる。ここでも広域農道への案内に従い県道を東に向かうとすぐに
スカイファームロード「ひた」の入口、日田の郊外を北から東へと大きく回りこみ大分道
を跨ぐと丘陵地帯となる、再び高架で国道を跨ぎ山間の登りコースを走る。交通量はかな
り少なくなったが日田市街から合流してくる道路が何本も有りR212より交通量は多い
ぐらい。広域農道の例に漏れず8%~10%のアップダウンの連続で徐々に高度を上げて行く、
我愛車にはかなりの負担が掛かる。緩い傾斜で小国まで上る国道の方が走り易いようだ、
標高差では国道の倍以上を上ったようだ、このコースは帰路に走る方が良さそう。山間の
果樹園などの広がる小集落を繋ぎ景観は今一つのコースを南下、県境の峠に向かい高原状
の稜線に出て視界が広がる。アップダウンも緩くなり見晴らしの良い快走路で熊本県に
入る、コースはファームロード「わいた」と名前を変えて高原地帯を走る。晴天になって
来たが靄が懸かり阿蘇も久住もかすかにシルエットが浮かぶのみ、期待した景観の良い
コースだが残念。R387を渡りファームロード「わいた」の残り半分を快走して南下して
R442に乗る。
ファームロードわいたの棚田
国道を東に走り黒川温泉に到る、温泉を通過すると前を行く路線バスが右折する、停車
して前方を確認するとこの先から国道は昨年開通した新道となるようだ。バスに続いて旧
道に入り小さなカーブを繰り返して勾配を上ると外輪山の稜線コースに出る、前回は交通
量が多く風景を眺めるのは困難だったが今は他の車は全く走っていない、しかし折角の快
走路も今日の眺望は駄目。瀬の本の手前で国道に戻りやまなみハイウェーとの交差点で休
憩して給油。やまなみハイウェーに乗り高原を南下、晴天だが横風が強く慎重に走る。k45
に乗り換えると大観峰に到る、眼下には水の張られた水田が広がるが靄で阿蘇連山はシル
エット。早々と退散して再びk45に乗り西に向かう、R212に乗り換え九十九折れを下り内
牧温泉から水田地帯を走り阿蘇駅の東からR57に乗る、途中いつものスーパーで食料を調
達し、いこいの村駅で右折して踏切を渡り農道を走りいこいの村に到る。何時もの場所に
設営して温泉に浸かり寛ぐ、他に幕営者は無。
17日 7:35出発、晴。
ホトトギスの声で目覚める。阿蘇は薄っすらと見えるが曇り空で肌寒い。キャンプ場
から農道を東に走りかんぽの宿から仙酔峡道路を北上、宮地を経て阿蘇神社に寄る、まだ
朝早いからかほとんど人影は無い。
阿蘇神社
k11に乗り外輪山を上がると工事で停止させられる、上がりで停められるとその後が辛い
非力なバイクは一旦落とした回転を取り戻せない。ようやく外輪山に上がると靄が広がり
阿蘇も九重山もシルエット、気温は11℃で寒い、大観峰には誰もいないし景観も駄目、
すぐに出発。ミルクロードk45を西に向かいR212を渡ると外輪山の上を行くミルク
ロードk12に直進、カーブもアップダウンも穏やかで草原の快走路を行き、ミルクロード
k339に出合うと乗り換えて草原を南西に走る。ミルクロードは阿蘇の北外輪山上を西から
東に走る快走路に着けられた名称、大型観光バスや観光客の乗用車が結構行き交うが走り
易い。風車が前方の丘に見えてくると下りコースとなり二重ノ峠に下る、二重ノ峠からも
強弱の勾配で下る、景観は良くなく交通量も多い、畑作地を行くと大津に到る。道の駅「大
津」の横からR57を渡るとk225に乗り交通量の多いコースを南下、森でk209にぶつかり
コースは左右に分かれる、阿蘇方面に少し進むと分岐路が有り案内は無いが右折すると
k225の道路表示、肥後CCの案内が目印。k225を南下して小森でk28を渡ると阿蘇南部
広域農道に乗る、7%程度の林間コースを進み草原地帯に出て阿蘇ミルク牧場からグリーン
ロード南阿蘇に乗る。草原地帯を7%~10%の勾配で南外輪山へ上る、長い上りが続くが景
観は駄目でひたすら走る、地蔵峠に到るが靄が広がりシルエットの阿蘇しか見えない。地
蔵峠から10%の大下りを小さなヘアピンを繰り返して下り途中の展望所で休憩、ここから
の眺望も今一つ。グリーンロードからk39を経て四季の森からk28に乗り換え東に走る、
山麓の高台を阿蘇連山を眺め1.5車線で小集落を繋ぎながら快走して高森の湧水公園に
到り休憩。公園からk28で山間に入りヘアピンで急勾配を上りR265に乗る、小さな
カーブを繰り返して高森峠に到りトンネルで峠を越えると信号で左折してR325に乗り
換える。奥阿蘇の高原を快走して寧静ループに到る、服掛松にはここからk8を行くのが
ショートカットになる、k8は一度走ってみたいコースでもあるが時間がまだ早い、高千穂
から天翔大橋を回ることにする。R325で山際の高台快走路を南下して高千穂でR218に
乗り換える、交通量の増加した国道を五ヶ瀬川に沿って走り天翔大橋に到る。天翔大橋を
渡り橋上からの眺めを楽しむ、右岸からは谷底に降りる道が無いため橋を戻り少し西に
有る道路を下る。
天翔大橋
天翔大橋 橋下より
畑を少し進むと崖のような急勾配を下り谷底の道に降りる、昔は国道だった川沿いの
コースで高千穂に戻ろうと進むがすぐに通行不可になる、往路を戻るが崖のような箇所は
ローギアでも登るのは大変だった。R218に乗り高千穂を経て五ヶ瀬で給油して服掛松
キャンプ場に到る、受付を済ませ荷物を降ろすと食料調達に出掛ける。国道を西に向かい
馬見原の集落を通過するとスーパー「みつい」で食料を購入、再び国道に乗りキャンプ場
に戻り寛ぐ。
18日 7:35出発、晴。
一応晴天だが雲が多い、キャンプ場からR218に乗り馬見原を経て清和に到りk153に
乗る。清和の集落に入るとコースは集落の道と区別が付かなくなり混乱する、適当な農道
を走り栃原の小集落でk153に乗る、結果的にはショートカットになったがスタート早々
道を失うとは気を引き締めねば。k153は山際の小集落を繋いでカーブを繰り返して走る、
5kmほど西に進むと鮎の瀬橋に到る、青空をバックにした赤い橋が美しい。
鮎の瀬大橋
鮎の瀬橋から二つの短いが狭いトンネルを抜け急勾配をヘアピンの繰り返しで川沿いに
下る、緑川に沿って狭い道を行くと津留の集落に到達。集落の水田には水が張られ田植え
直前のようだ、青空に架かる白いアーチの内大臣橋が美しい、水田に映る橋を撮影した
かったが良いポイントが見つけられなかった。対岸に渡り山腹をヘアピンで登り内大臣橋
に上る、橋上から津留の集落をしばらく眺める。
内大臣大橋津留から
内大臣大橋
内大臣大橋上より津留
再びk153に乗り砥用に向かい山際の小さな農村を通り過ぎる、コース沿いに続く棚田は
代掻きの最中で水が張られているのは半数程度、もう一週後なら田植え直後だったかも、
今シーズンは何処も少し時期が早過ぎたようだ。砥用からR445に乗り九州山地の縦断、砥
用から「かりまた温泉」までは2車線で勾配も緩く走り易い、しかしその後は1車線で
つづら折の急傾斜を喘ぎ上る、少ないが対向車が有りマイペースで進むのは困難、ギア操
作が頻繁で苦労する。晴れ間が広がるが靄も広がり高度を上げても遠望が利かない、二本
杉峠からの眺望も期待はずれで残念、早々に通過。高原の二車線快走路を進み再び国道が
1車線になり深い谷沿いを下ると梅の木轟公園に到る、停車せずに通過して谷筋を下る。川
辺川との出合からk159に乗り川辺川沿いに東に向かう、1車線の急な上りとカーブが連続
する、その上路面状況が悪く慎重に走る。観光客や地元の車が若干走るコースを進むと案
内に従い「樅木の吊り橋」に行く、駐車場から徒歩で10分余り斜面を下ると遥か下に吊り
橋が見える。更に先に進むと樅木に到る、椎葉に越える林道が続くが今回はパスして平地
の無い樅木の小集落に入る、観光案内所が在るが無人、資料は自由に取れる。k159をその
まま進み樅木の集落から往路の対岸を下り、樅木の吊り橋を通過して樅木神社や小学校の
在る地区に到る。この地区には観光施設「五家荘平家の里」があり観光の中心地らしい、
k159はここで終点、そのままk159から直進する林道を進む、山肌の出入りに従いカーブ
を繰り返し厳しい上りの有る難コースを行くと下屋敷でR445に戻る、k159の終点から谷
底に下り対岸の往路に戻るのが無難だったか。国道を2km程下ると先ほどのk159との分
岐点、川辺川の谷筋に沿って崖に付けられた1車線を南下、工事区間も多く何度も停止
させられ走り辛いコースで五木に到る。道の駅「五木」で休憩後、走り易くなった国道を
快走して相良村で広域農道フルーティロードに乗り換え人吉に向かう。人吉市街に入り記
憶を頼りに昨秋世話になったバイクショップ「エルシノア」に向かう、瓦谷町附近を走り
回るが見つけられず市街地の交番で教わる、しかし主人と親父が一に出張で明日まで戻ら
ないとのことで残念。市街地を南下して走り抜けるとR219に乗り東に向かい、イオンで食
料を調達してクラフトパークに戻り何時もの場所に設営して寛ぐ。
19日 雨天停滞。
様々な鳥の啼き声やざわめきで目覚める、夜半からの雨がテントを叩く音が強い、小康
状態を見て炊事棟に避難、天候の様子を眺めるが好転の気配は無い、9時過ぎに連泊の手
続きで公園事務所に出掛けた後は炊事棟で持参の詰碁に取組む。昼前に小康状態となりイ
オンに食料買出しに走る、キャンプ場に戻ると雨脚が強くなり再び炊事棟に避難して寛ぐ。
水捌けの良いキャンプ場だが周囲の芝の上には水が浮いた箇所も出てきた、ブルーシート
を大きく張っているので浸水の恐れは無いと思うがよく降る雨だ、15時過ぎに雨は上がる
が蒸し暑い。今日は終日雨音と様々な鳥の啼き声を聞きながら過ごした、知っている鳥の
声も有るが何の鳥の声か判らないものも多い。時折遠くの町の音や車の音が聞こえるが、
ウォーキングや犬の散歩の人も来ない静かなキャンプ場、鳥の啼き声を漠然と聞きながら
一日過ごすこんな経験は何十年ぶりかと思う。
20日 7:50出発、晴。
クラフトパークからR219に乗り人吉の西郊でR267に乗り換える、人吉への通勤車か対
向車は若干有る。空模様は雲が増加してくる、長い久七トンネルを避けて入口手前から左
折して旧国道に乗る。旧道はトンネルの上を北上してかなりの勾配をカーブの繰り返しで
上る、左右は杉林で見晴らしは良くない、元国道のため2車線で充分な広さが有り交通量
は皆無で走り易い。上り切った処は田代で高原の小さな農村、案内に従い久七峠に向かう、
入口は1.5車線だがすぐに2車線充分の元国道になる、農村の手前でコースを間違ったよう
だ。牧草地帯を行き林間に入り緩い傾斜を走ると最高点らしき場所を通過する、何の案内
も無いので通過して少し下ると久七林道の入口が有る、先ほどの頂点が久七峠だったよう
だ。林道入口から急カーブの繰り返しで急勾配の山腹を下る、深い山の中でコースを間
違えたかと不安になると突然R267が眼下に見える。トンネル入口に下り国道に乗る、約
5kmの久七トンネル部分を大きく迂回した下ことになる、林間の下りを快走して田園地帯
に出ると伊佐の市街に到る。古い街並が続くのかと思ったが現代風のすっきりした静かな
市街地を走り抜ける、南郊からR447に乗るつもりが分岐を見過ごし更に南下、k48との交
差で出水市への案内表示に従い右折、k48は2車線充分の広い道路で出水方面へのメイン
ルートらしい。勾配も緩い快走路で穏やかな丘陵地を坦々と進みR447に出合う、乗り換え
ると川沿いを快走して出水市郊外一本松で広域農道北薩オレンジロードと交差する、交差
点に有る小さなPAで休憩。休憩後北薩オレンジロードに乗り出水市街地をパスする、山裾
をしばらく南下するとR328に出合い右折して少し走ると再び北薩オレンジロードに乗る、
田園地帯を西に快走してR504を渡り更に西進して阿久根市に入るとコースは南下してk46
に出合う。k46に乗り換え西に向かい2kmほどで再び北薩オレンジロードに乗り南下する、
西目でR3に出合い乗り換えると海に沿って走り道の駅「阿久根」で休憩。道の駅を出ると
すぐに川内市に入る、海岸線を少し走ると内陸部を南下して川内港入口の信号からk338に
乗り換え川内川河口の川内港に到る、河口を川内河口大橋で渡るとk43に乗る。k43は原
発道路で広く立派な道路、交通量は少なく走り易い、原発入口を通過すると通行車両は皆
無となる。丘陵上の林間をアップダウンの繰り返しで南下、走り易いが景色に変化が無く
単調、正面に海が見えてくると土川の集落に到る。
串木野羽島k43から沖ノ島
k43はここから大きく内陸の丘陵地に迂回して羽島に到る、羽島はかなり大きな集落で
美しい海岸線が続く。海岸に沿って走り白浜温泉を経て串木野に到る、串木野の市街地を
抜けるとR3に乗り隣接する市来市街に入る、市来駅の近くからR270に乗り換えるとすぐ
の市来小学校の前で休憩。R270は交通量が少なくフラットで見通しの良い走り易いコース、
しかし延々と続く田園コースはいささか飽きてくる、一時間ほど南下して加世田に到り市
役所の前で休憩。加世田からR226に乗り換え海岸寄りのコースを行く、大浦・笠沙を経て
野間半島を走り大当に到る、石垣の里の案内に従い大当の集落を廻って再び海沿いを走り
高崎鼻の断崖を走る。
野間半島高崎鼻から片浦方面
野間半島高崎鼻から片浦方面B
眼下にはたくさんの小島が点在して素晴らしい風景が広がる。東シナ海を眺めながら快
走して野間岬の付け根の山神に到る、宿泊場所を探し始める時間でも有り総合観光施設「笠
沙恵比寿」に寄る、閑散として施設だが宿泊料金はかなり高額でパス。小さな湾の対岸に
有る岬漁村に向かう、民宿とスタンドを探すが漁港のスタンドは閉まっている、静まり
返った漁村で途方に暮れていると中年の女性が通り掛る。尋ねると親切な人でスタンドは
午前中の短時間しか営業しない最寄りは笠沙、民宿は一軒有るから連絡してあげるとその
場で電話してくれる、しかし経営している食堂が定休日で素泊まりとのこと、他所を
当たることにする、通過してきた国道沿いに民宿の看板は幾つか有ったがどれも既に廃業
しているようだった。再びR226に乗り崖上のコースを走り坊津に向かう、燃料は坊津まで
は心許無いため笠沙美術館の傍から農道に乗り換え笠沙に向かう。野間半島を横断する農
道を北上して笠沙で給油、民宿を訪ねると岬漁村以外は加世田附近にしかないとのこと。
再び半島越えの往路を戻りR226に乗ると崖上のコースをカーブとアップダウンの連続で
走る、疲れが出て来ているし走ることにも飽きて来て開聞岳まで走るのは困難、坊津で宿
泊先を探すことにする。坊津の市街地に入ると旅館の案内に従い海岸沿いの街並に入る、
昭和50年代の観光旅館らしい鳴海旅館を訪れると宿泊可とのことで投宿。
5/15 15:25 出発、晴。
第四シーズンスタート初日。裏六甲ドライブウェイから表六甲ドライブウェイを走り六
甲アイランドに向かう御馴染みのコース。空気圧は昨日にツーリング用の高めに調整し、
装備は昨季よりも若干減量している。半年振りの加重状態走行でエンジンパワーを上手く
引き出せずに苦労して登坂、表六甲もエンジンブレーキを利かせて慎重に下る。シーズン
初日の儀式のようなバイクや人間の様々な走行感覚を探りながら六甲アイランドに到着。
スーパーで食料を調達してフェリーターミナルで乗船手続き、駐輪場にバイクを廻すと今
日は団体が有りかなり混み合い乗船は18時前後になると係員の案内。待合室で寛いでいる
と17時過ぎから団体客が増え騒がしくなったので駐輪場に出る。しばらくすると乗船の指
示があり、17:35「すおう」に乗船。ここのフェリーは「すおう」しか就航していないのか
と思うほど毎度おなじみの船。一人部屋かと思っていたが出航すると団体の同年輩女性
4人が流れ込んでくる。福岡から葵祭見物ツアーに参加した帰路のグループらしい。
16日 7:00入港、7:15出発、曇。
曇りでやや肌寒い、新門司港から恒見に出て県道k25バイパスに乗る。従来までのカニ・
カキロードは走り易いがk25、k25バイパスと二回の合流で何時も時間を取られるので今回
は直バイパスに乗る。通勤時間帯には少し早いためか比較的走り易い。下曽根の陸橋を
渡り西に向かう、このコースもかなり走り易くR322への左折もスムーズに進む。国道も
空いていて走り易い、山間部に入ると道端の温度表示は18℃でファスナーをしっかりと
締めても肌寒い。順調に走り香春からk52に乗り快走、道の駅「ひこさん」で休憩。今後
どのコースを走るか検討して出発、しばらく南下して彦山駅に寄った後R500を小石原に
向かう。杉林の長い登りが続くコース、時折対向車が来るがコース一杯を使って走る、
コース左右の斜面には今盛りのシャガの群落が美しい。行者杉の峠に登ると窯元の点在
する中を走り道の駅「小石原」で休憩。小石原から窯元の並ぶR211を南下、大鶴からk671
に乗り日田北郊でR212に乗り換え少し南に走り大分道高架沿いのk676に乗り換える。田
園地帯を少し東に走るとスカイファームロードの案内表示、案内に従い広域農道に乗り南
下するとk48にぶつかる。ここでも広域農道への案内に従い県道を東に向かうとすぐに
スカイファームロード「ひた」の入口、日田の郊外を北から東へと大きく回りこみ大分道
を跨ぐと丘陵地帯となる、再び高架で国道を跨ぎ山間の登りコースを走る。交通量はかな
り少なくなったが日田市街から合流してくる道路が何本も有りR212より交通量は多い
ぐらい。広域農道の例に漏れず8%~10%のアップダウンの連続で徐々に高度を上げて行く、
我愛車にはかなりの負担が掛かる。緩い傾斜で小国まで上る国道の方が走り易いようだ、
標高差では国道の倍以上を上ったようだ、このコースは帰路に走る方が良さそう。山間の
果樹園などの広がる小集落を繋ぎ景観は今一つのコースを南下、県境の峠に向かい高原状
の稜線に出て視界が広がる。アップダウンも緩くなり見晴らしの良い快走路で熊本県に
入る、コースはファームロード「わいた」と名前を変えて高原地帯を走る。晴天になって
来たが靄が懸かり阿蘇も久住もかすかにシルエットが浮かぶのみ、期待した景観の良い
コースだが残念。R387を渡りファームロード「わいた」の残り半分を快走して南下して
R442に乗る。
ファームロードわいたの棚田
国道を東に走り黒川温泉に到る、温泉を通過すると前を行く路線バスが右折する、停車
して前方を確認するとこの先から国道は昨年開通した新道となるようだ。バスに続いて旧
道に入り小さなカーブを繰り返して勾配を上ると外輪山の稜線コースに出る、前回は交通
量が多く風景を眺めるのは困難だったが今は他の車は全く走っていない、しかし折角の快
走路も今日の眺望は駄目。瀬の本の手前で国道に戻りやまなみハイウェーとの交差点で休
憩して給油。やまなみハイウェーに乗り高原を南下、晴天だが横風が強く慎重に走る。k45
に乗り換えると大観峰に到る、眼下には水の張られた水田が広がるが靄で阿蘇連山はシル
エット。早々と退散して再びk45に乗り西に向かう、R212に乗り換え九十九折れを下り内
牧温泉から水田地帯を走り阿蘇駅の東からR57に乗る、途中いつものスーパーで食料を調
達し、いこいの村駅で右折して踏切を渡り農道を走りいこいの村に到る。何時もの場所に
設営して温泉に浸かり寛ぐ、他に幕営者は無。
17日 7:35出発、晴。
ホトトギスの声で目覚める。阿蘇は薄っすらと見えるが曇り空で肌寒い。キャンプ場
から農道を東に走りかんぽの宿から仙酔峡道路を北上、宮地を経て阿蘇神社に寄る、まだ
朝早いからかほとんど人影は無い。
阿蘇神社
k11に乗り外輪山を上がると工事で停止させられる、上がりで停められるとその後が辛い
非力なバイクは一旦落とした回転を取り戻せない。ようやく外輪山に上がると靄が広がり
阿蘇も九重山もシルエット、気温は11℃で寒い、大観峰には誰もいないし景観も駄目、
すぐに出発。ミルクロードk45を西に向かいR212を渡ると外輪山の上を行くミルク
ロードk12に直進、カーブもアップダウンも穏やかで草原の快走路を行き、ミルクロード
k339に出合うと乗り換えて草原を南西に走る。ミルクロードは阿蘇の北外輪山上を西から
東に走る快走路に着けられた名称、大型観光バスや観光客の乗用車が結構行き交うが走り
易い。風車が前方の丘に見えてくると下りコースとなり二重ノ峠に下る、二重ノ峠からも
強弱の勾配で下る、景観は良くなく交通量も多い、畑作地を行くと大津に到る。道の駅「大
津」の横からR57を渡るとk225に乗り交通量の多いコースを南下、森でk209にぶつかり
コースは左右に分かれる、阿蘇方面に少し進むと分岐路が有り案内は無いが右折すると
k225の道路表示、肥後CCの案内が目印。k225を南下して小森でk28を渡ると阿蘇南部
広域農道に乗る、7%程度の林間コースを進み草原地帯に出て阿蘇ミルク牧場からグリーン
ロード南阿蘇に乗る。草原地帯を7%~10%の勾配で南外輪山へ上る、長い上りが続くが景
観は駄目でひたすら走る、地蔵峠に到るが靄が広がりシルエットの阿蘇しか見えない。地
蔵峠から10%の大下りを小さなヘアピンを繰り返して下り途中の展望所で休憩、ここから
の眺望も今一つ。グリーンロードからk39を経て四季の森からk28に乗り換え東に走る、
山麓の高台を阿蘇連山を眺め1.5車線で小集落を繋ぎながら快走して高森の湧水公園に
到り休憩。公園からk28で山間に入りヘアピンで急勾配を上りR265に乗る、小さな
カーブを繰り返して高森峠に到りトンネルで峠を越えると信号で左折してR325に乗り
換える。奥阿蘇の高原を快走して寧静ループに到る、服掛松にはここからk8を行くのが
ショートカットになる、k8は一度走ってみたいコースでもあるが時間がまだ早い、高千穂
から天翔大橋を回ることにする。R325で山際の高台快走路を南下して高千穂でR218に
乗り換える、交通量の増加した国道を五ヶ瀬川に沿って走り天翔大橋に到る。天翔大橋を
渡り橋上からの眺めを楽しむ、右岸からは谷底に降りる道が無いため橋を戻り少し西に
有る道路を下る。
天翔大橋
天翔大橋 橋下より
畑を少し進むと崖のような急勾配を下り谷底の道に降りる、昔は国道だった川沿いの
コースで高千穂に戻ろうと進むがすぐに通行不可になる、往路を戻るが崖のような箇所は
ローギアでも登るのは大変だった。R218に乗り高千穂を経て五ヶ瀬で給油して服掛松
キャンプ場に到る、受付を済ませ荷物を降ろすと食料調達に出掛ける。国道を西に向かい
馬見原の集落を通過するとスーパー「みつい」で食料を購入、再び国道に乗りキャンプ場
に戻り寛ぐ。
18日 7:35出発、晴。
一応晴天だが雲が多い、キャンプ場からR218に乗り馬見原を経て清和に到りk153に
乗る。清和の集落に入るとコースは集落の道と区別が付かなくなり混乱する、適当な農道
を走り栃原の小集落でk153に乗る、結果的にはショートカットになったがスタート早々
道を失うとは気を引き締めねば。k153は山際の小集落を繋いでカーブを繰り返して走る、
5kmほど西に進むと鮎の瀬橋に到る、青空をバックにした赤い橋が美しい。
鮎の瀬大橋
鮎の瀬橋から二つの短いが狭いトンネルを抜け急勾配をヘアピンの繰り返しで川沿いに
下る、緑川に沿って狭い道を行くと津留の集落に到達。集落の水田には水が張られ田植え
直前のようだ、青空に架かる白いアーチの内大臣橋が美しい、水田に映る橋を撮影した
かったが良いポイントが見つけられなかった。対岸に渡り山腹をヘアピンで登り内大臣橋
に上る、橋上から津留の集落をしばらく眺める。
内大臣大橋津留から
内大臣大橋
内大臣大橋上より津留
再びk153に乗り砥用に向かい山際の小さな農村を通り過ぎる、コース沿いに続く棚田は
代掻きの最中で水が張られているのは半数程度、もう一週後なら田植え直後だったかも、
今シーズンは何処も少し時期が早過ぎたようだ。砥用からR445に乗り九州山地の縦断、砥
用から「かりまた温泉」までは2車線で勾配も緩く走り易い、しかしその後は1車線で
つづら折の急傾斜を喘ぎ上る、少ないが対向車が有りマイペースで進むのは困難、ギア操
作が頻繁で苦労する。晴れ間が広がるが靄も広がり高度を上げても遠望が利かない、二本
杉峠からの眺望も期待はずれで残念、早々に通過。高原の二車線快走路を進み再び国道が
1車線になり深い谷沿いを下ると梅の木轟公園に到る、停車せずに通過して谷筋を下る。川
辺川との出合からk159に乗り川辺川沿いに東に向かう、1車線の急な上りとカーブが連続
する、その上路面状況が悪く慎重に走る。観光客や地元の車が若干走るコースを進むと案
内に従い「樅木の吊り橋」に行く、駐車場から徒歩で10分余り斜面を下ると遥か下に吊り
橋が見える。更に先に進むと樅木に到る、椎葉に越える林道が続くが今回はパスして平地
の無い樅木の小集落に入る、観光案内所が在るが無人、資料は自由に取れる。k159をその
まま進み樅木の集落から往路の対岸を下り、樅木の吊り橋を通過して樅木神社や小学校の
在る地区に到る。この地区には観光施設「五家荘平家の里」があり観光の中心地らしい、
k159はここで終点、そのままk159から直進する林道を進む、山肌の出入りに従いカーブ
を繰り返し厳しい上りの有る難コースを行くと下屋敷でR445に戻る、k159の終点から谷
底に下り対岸の往路に戻るのが無難だったか。国道を2km程下ると先ほどのk159との分
岐点、川辺川の谷筋に沿って崖に付けられた1車線を南下、工事区間も多く何度も停止
させられ走り辛いコースで五木に到る。道の駅「五木」で休憩後、走り易くなった国道を
快走して相良村で広域農道フルーティロードに乗り換え人吉に向かう。人吉市街に入り記
憶を頼りに昨秋世話になったバイクショップ「エルシノア」に向かう、瓦谷町附近を走り
回るが見つけられず市街地の交番で教わる、しかし主人と親父が一に出張で明日まで戻ら
ないとのことで残念。市街地を南下して走り抜けるとR219に乗り東に向かい、イオンで食
料を調達してクラフトパークに戻り何時もの場所に設営して寛ぐ。
19日 雨天停滞。
様々な鳥の啼き声やざわめきで目覚める、夜半からの雨がテントを叩く音が強い、小康
状態を見て炊事棟に避難、天候の様子を眺めるが好転の気配は無い、9時過ぎに連泊の手
続きで公園事務所に出掛けた後は炊事棟で持参の詰碁に取組む。昼前に小康状態となりイ
オンに食料買出しに走る、キャンプ場に戻ると雨脚が強くなり再び炊事棟に避難して寛ぐ。
水捌けの良いキャンプ場だが周囲の芝の上には水が浮いた箇所も出てきた、ブルーシート
を大きく張っているので浸水の恐れは無いと思うがよく降る雨だ、15時過ぎに雨は上がる
が蒸し暑い。今日は終日雨音と様々な鳥の啼き声を聞きながら過ごした、知っている鳥の
声も有るが何の鳥の声か判らないものも多い。時折遠くの町の音や車の音が聞こえるが、
ウォーキングや犬の散歩の人も来ない静かなキャンプ場、鳥の啼き声を漠然と聞きながら
一日過ごすこんな経験は何十年ぶりかと思う。
20日 7:50出発、晴。
クラフトパークからR219に乗り人吉の西郊でR267に乗り換える、人吉への通勤車か対
向車は若干有る。空模様は雲が増加してくる、長い久七トンネルを避けて入口手前から左
折して旧国道に乗る。旧道はトンネルの上を北上してかなりの勾配をカーブの繰り返しで
上る、左右は杉林で見晴らしは良くない、元国道のため2車線で充分な広さが有り交通量
は皆無で走り易い。上り切った処は田代で高原の小さな農村、案内に従い久七峠に向かう、
入口は1.5車線だがすぐに2車線充分の元国道になる、農村の手前でコースを間違ったよう
だ。牧草地帯を行き林間に入り緩い傾斜を走ると最高点らしき場所を通過する、何の案内
も無いので通過して少し下ると久七林道の入口が有る、先ほどの頂点が久七峠だったよう
だ。林道入口から急カーブの繰り返しで急勾配の山腹を下る、深い山の中でコースを間
違えたかと不安になると突然R267が眼下に見える。トンネル入口に下り国道に乗る、約
5kmの久七トンネル部分を大きく迂回した下ことになる、林間の下りを快走して田園地帯
に出ると伊佐の市街に到る。古い街並が続くのかと思ったが現代風のすっきりした静かな
市街地を走り抜ける、南郊からR447に乗るつもりが分岐を見過ごし更に南下、k48との交
差で出水市への案内表示に従い右折、k48は2車線充分の広い道路で出水方面へのメイン
ルートらしい。勾配も緩い快走路で穏やかな丘陵地を坦々と進みR447に出合う、乗り換え
ると川沿いを快走して出水市郊外一本松で広域農道北薩オレンジロードと交差する、交差
点に有る小さなPAで休憩。休憩後北薩オレンジロードに乗り出水市街地をパスする、山裾
をしばらく南下するとR328に出合い右折して少し走ると再び北薩オレンジロードに乗る、
田園地帯を西に快走してR504を渡り更に西進して阿久根市に入るとコースは南下してk46
に出合う。k46に乗り換え西に向かい2kmほどで再び北薩オレンジロードに乗り南下する、
西目でR3に出合い乗り換えると海に沿って走り道の駅「阿久根」で休憩。道の駅を出ると
すぐに川内市に入る、海岸線を少し走ると内陸部を南下して川内港入口の信号からk338に
乗り換え川内川河口の川内港に到る、河口を川内河口大橋で渡るとk43に乗る。k43は原
発道路で広く立派な道路、交通量は少なく走り易い、原発入口を通過すると通行車両は皆
無となる。丘陵上の林間をアップダウンの繰り返しで南下、走り易いが景色に変化が無く
単調、正面に海が見えてくると土川の集落に到る。
串木野羽島k43から沖ノ島
k43はここから大きく内陸の丘陵地に迂回して羽島に到る、羽島はかなり大きな集落で
美しい海岸線が続く。海岸に沿って走り白浜温泉を経て串木野に到る、串木野の市街地を
抜けるとR3に乗り隣接する市来市街に入る、市来駅の近くからR270に乗り換えるとすぐ
の市来小学校の前で休憩。R270は交通量が少なくフラットで見通しの良い走り易いコース、
しかし延々と続く田園コースはいささか飽きてくる、一時間ほど南下して加世田に到り市
役所の前で休憩。加世田からR226に乗り換え海岸寄りのコースを行く、大浦・笠沙を経て
野間半島を走り大当に到る、石垣の里の案内に従い大当の集落を廻って再び海沿いを走り
高崎鼻の断崖を走る。
野間半島高崎鼻から片浦方面
野間半島高崎鼻から片浦方面B
眼下にはたくさんの小島が点在して素晴らしい風景が広がる。東シナ海を眺めながら快
走して野間岬の付け根の山神に到る、宿泊場所を探し始める時間でも有り総合観光施設「笠
沙恵比寿」に寄る、閑散として施設だが宿泊料金はかなり高額でパス。小さな湾の対岸に
有る岬漁村に向かう、民宿とスタンドを探すが漁港のスタンドは閉まっている、静まり
返った漁村で途方に暮れていると中年の女性が通り掛る。尋ねると親切な人でスタンドは
午前中の短時間しか営業しない最寄りは笠沙、民宿は一軒有るから連絡してあげるとその
場で電話してくれる、しかし経営している食堂が定休日で素泊まりとのこと、他所を
当たることにする、通過してきた国道沿いに民宿の看板は幾つか有ったがどれも既に廃業
しているようだった。再びR226に乗り崖上のコースを走り坊津に向かう、燃料は坊津まで
は心許無いため笠沙美術館の傍から農道に乗り換え笠沙に向かう。野間半島を横断する農
道を北上して笠沙で給油、民宿を訪ねると岬漁村以外は加世田附近にしかないとのこと。
再び半島越えの往路を戻りR226に乗ると崖上のコースをカーブとアップダウンの連続で
走る、疲れが出て来ているし走ることにも飽きて来て開聞岳まで走るのは困難、坊津で宿
泊先を探すことにする。坊津の市街地に入ると旅館の案内に従い海岸沿いの街並に入る、
昭和50年代の観光旅館らしい鳴海旅館を訪れると宿泊可とのことで投宿。