今朝7時、ランニングシューズを履いて玄関の扉を開けた。
清々しい空気をいっぱい吸い込み、何気なく庭の土を見た。
え～～～～～～～！
な、なに・・・
直径20ｃｍ。
こんもりと土の上に盛り上がった物体。
具体的には・・・
私の好物『お好み焼き』のタネを、鉄板に広げて焼く前のものに似ている。
玄関先から
「コボン（息子）！コ・ボ・ン～～～～！」
と叫んだ。
二階から、青白い顔をしたコボンが下りて来た。
「こ、コボン、昨日・・・吐いた？吐物の処理くらいしなさい！」
「え？？？何処に？昨日、友達の海外留学前の壮行会でビールを飲んだら目の前がクラクラまわって全然覚えてない。友達の父さんに車で送ってもらったまでは覚えてるんやけど・・・。」
そう！
こんもりと盛り上がった『お好み焼き』のタネ状の直径約20ｃｍの物体は、コボンが酒に酔って吐いたものだった。
「どんだけ飲んだ？酒を飲むのは構わないけど、もっと楽しく飲みなさい。吐くほど飲むなんて、他人に迷惑がかかるし身体に悪い。」
「あんまり飲んでない。ビール飲んだら気持ち悪くなった。一気飲みと違うし・・・。」
「一気飲みじゃなくてもグルグル目が回って吐くっちゅうことは、コボンの肝臓のアルコール代謝する物質が少ないっちゅうこと。まず何かを食べてから量を考えて飲みなさい。」
「飲む前に焼き鳥食ったし。僕、もうビ～ルは絶対に飲まない。」
スコップで直径20ｃｍの物体をすくいビニール袋に入れさせた。
私がやってあげようと思ったが、成人式を迎えたのだから心を鬼にして自分で処理をさせた。
「僕、吐物の処理は慣れた。スイミングのバイトで子供の吐いた物の処理をしてるから。」
ビニール袋は、ずっしりと重かった。
「しかし・・・コボンちゃん、もっと食べ物をしっかり噛まないとあかんよ！」