晴れたら、エエなぁ

こんどの休みは晴れるかな?晴れたら何しよ?やりたいことが・・・いっぱいあることの幸せ?を噛みしめるイヌ人の独り言

ビョルン・ロンボルグ

2009年01月08日 | 本棚
ビョルン・ロンボルグ
「地球と一緒に頭も冷やせ」


いわゆる、昨今の環境問題=特に地球温暖化についての誤った認識を
指摘する内容。以前読んだ武田邦彦氏の「環境問題はなぜウソがまかりとおるのか?」
と、ちと似ている内容。

ロンボルグ氏は、環境問題の専門家ではなく、統計学の専門家。
様々なデータから、「それ本当かい?」的な指摘をしていく。

有名なアル・ゴアの「不都合な真実」には、データを都合良く「抜粋」した
箇所がいくつもあるよ!てなことなども指摘している。

ロンボルグ氏は、地球温暖化を否定してはいない。
地球は温暖化しているようだし、原因の「ひとつ」に炭酸ガスの
影響があるともいえる、と言っている。また、温暖化による環境変化で
非利益を被ることもある、とした上で、たとえば京都議定書通りに、
世界各国が莫大な費用をかけて炭酸ガスの排出を抑えたところで、
2100年に予想される事態を数年だけ遅らせるに過ぎない。
それならば、もっと安い費用で温暖化によるいろいろな不利益に対する
「対策」が出来るんではないの?というようなことを書いている。

思い出すままにいくつか・・・


 ホッキョクグマの減少についてアル・ゴアさんは、切実に訴えていたが、
 数を減らしている固体群もあれば、増やしている固体群もあり、むしろ
 そちらの方が多い(ペンギンもしかり)

 南極の氷も少なくなっている、というが、「南極半島」の気温は上がっているものの、
 中央部は寒冷化している

 キリマンジャロの雪が融けているのは、ずっと以前からの現象で、
 冠雪の量には周期がある

 今世紀末に海水面が6mほど上昇すると言うが、あり得ない
 (北極、グリーンランドの氷が海中に落ちでもしないかぎり、
  そこまで上昇しないし、そんな事態がおきる裏付けはない)

 炭酸ガスの濃度と地球の平均気温は相関があるが、これまでの地球の
 歴史からみて炭酸ガスが温度を引き上げるとは限らない。
 氷河期に入っても、しばらく炭酸ガス濃度が高いままの時期もあった

 ハリケーンの数や勢力が「特に」増しているというデータはない
 被害(人的、財産的)が増したのは、人口の増加や被災地域への
 人的流入のため=都市は沿岸部、平野部で発達していくから
 昔にくらべ、被害「額」が大きくなるのは当然

 熱波に依る死者の発生は、衝撃的だが、寒さが原因で引き起こされる死
 は毎年毎年あり、「暑さ」に依る死より多い=温暖化により「寒さ」に依る
 死はかなり減り、人的には温暖化の方がむしろ好ましい

 温暖化により「マラリア」に感染するエリアが北上する、というが、
 20世紀半ばまでは、ヨーロッパ各地でもマラリアの感染はあったし、
 衛生状態やワクチン等々対策次第で撲滅も可能である

ということで、アル・ゴアはじめ、温暖化の危機を煽り過ぎていると言う。

さらに

 温暖化は、夏よりも冬、昼よりも夜の気温を上げる

 今世紀末までに3℃弱の温度上昇が見込まれるが、世界の幾つかの都市では
 すでに「ヒートアイランド現象」によりその程度の温度上昇は経験済み
 だから対策はできるはず
 (これには、経済成長が前提で、たとえば皆がエアコンを設置しているような
  状態でないと・・・という問題有り)

 都市部の温度上昇については、たとえば緑地を増やし、アスファルトや建物など
 を白く塗装する、という対策で温度を低下させることが出来る
 (ワシ、これは照り返しが強くなって紫外線対策が必要になると思うが)

 温暖化による海面上昇や洪水対策は、堤防や湿地改善等に費用をかけた方が
 炭酸ガス排出抑制に費やすよりはるかに有効だ


てな具合で、様々なデータの検討や、他の国際的な問題等を考えると、
「炭酸ガス排出抑制に」莫大な費用をかけるより、もっと有効なお金の使い道があるはずで、
その方が温暖化による不利益に対する問題も含め、世界中の色々な問題の多くを
解決することが出来る・・・そうだ

そのためには、第3国(途上国)の発展のために自由貿易が実現されなくてはならない、
とも書いてあったな。お金があれば、対策費用がつくれる、ということで。

まあ、けっこう納得する内容ではあったが、個人的には

 経済成長がつづくことが前提となっているのが、ちと不安

 先進国の農業保護政策が途上国の農業の機会を奪っている、というが
 保存の利く穀物ならまだしも、野菜なども貿易品とするのか?
 (冷凍技術が発達してるから出来るだろうけどさ)
 日本だって今は外国から食料買えるけど、いつか買えなくなる
 (=金持ち国家でなくなる)ときが来るかもしれない、と指摘する人もいる。
 それにどっかの国の「穀物メジャー」が農作物の流通を牛耳っているしね。

 炭酸ガスの排出の少ない、または無い新しいエネルギーの開発に費用をかけるべし
 とは言うが、成功するという保証はない!金をかければ必ずうまくいくとは、
 かぎらないでしょう?研究というは・・・

 だいたい、国益のためなら他国を不幸にするのもいとわん国や、すぐに約束を
 反故にする国があるわけで、そうそう横並びでうまくやっていけないじゃん、
 世界って・・・

なので、確かに「ごもっとも」という内容であってが、なんか、こう・・・
イマイチすっきりしなかったんだなぁ・・・

で、最終的に今世紀半ばには、鉱物資源も石油もいよいよ枯渇して、
経済的発展が期待出来なっちまって、おのずと炭酸ガスの排出も「出来なく」なり、
温暖化はストップするんじゃあないの?

という考えに落ち着いたワケである・・・


                 明日は雨かな?雪かな?という夜に
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