晴れたら、エエなぁ

こんどの休みは晴れるかな?晴れたら何しよ?やりたいことが・・・いっぱいあることの幸せ?を噛みしめるイヌ人の独り言

ウミガメ会議 3日目

2008年12月05日 | 番外・明石出張?編
会議 最終日

朝、駅で「神戸新聞」を買う。
1面に「日本ウミガメ会議 in 明石」の記事・・・
執筆は、あの「飲んべえ・O記者」

今年は、上陸・産卵回数ともに昨年を大幅に上回り、増加傾向にある。
日本各地における保護活動が実を結んできたようである・・・とか。
ふむふむ・・・

会議最終日は、亀崎先生の「砂浜の分類」に関する提案から始まった。
ウミガメとって良い海岸環境とは?どう評価するか?ということ。

人間にとって都合のいいことは、得てしてカメさん達には不都合だったりするわけで、
そのために、貴重な生命の営みってヤツが、ないがしろにされちゃったりしてる。


ところで、アカウミガメは「天然記念物」と思っている人も多いかと思うが、
正確には、大浜海岸(徳島)と御前崎海岸(静岡)のアカウミガメが
栄えある「天然記念物」であり、他の地域では、タダのカメである。

そんな大浜海岸では、近年、上陸・産卵回数が激減している。
そこで、地域では、再び多くのカメが来るように、といろいろな努力をしている。
たとえば、

夜間、海岸への道路の進入禁止(砂浜への車両進入禁止より厳しい)
海岸付近の光の削減=自販機等を設置しない
子ガメ放流会の改善(夜間に行う、回数を減らす等)

これらは、地域の人達の協力、理解がなければ不可能である。

ワシが、この夏巡回した静波海岸は、今でこそ海水浴シーズンの夜間、
駐車場が施錠されるようになったが、道路は通行可である。
その道路には、街灯があるし、海の家には、自販機もある。
週末は、夜中から煌々と灯りをともし、翌日の仕込みをする海の家もある
(=生活かかってるしね)。

生命の素晴しさ、大切さ、そんなものを教える(情操教育てヤツか)のに、
子ガメ放流会は、なかなかイイものではないか、とも思う。
でも子ガメにとっては、決して好ましいものではない。


わかっちゃいるけど、やめらんない・・・煩悩を持つからね、ヒトは。

けれど、いま手を打たなければ手遅れになることだってあるだ!


さて、この会議で、アッカーマン博士から聞いた貴重な情報。

卵を移植する際の産卵巣は、できるだけ間隔を開けなくてはならない。
理想的には10m?くらいほしい・・・(さすがにそれは不可能だが)

カメハメハの孵化場は・・・密集(汗)
今年、孵化場の孵化率が悪かったのは、「窒息」と思われる・・・

知らんかった・・・そんなに酸素が必要だったとは・・・


明日は、カメハメハの忘年会である・・・が猛省会となること必至である。

**************************************
来年のウミガメ会議は、宮崎で行われる予定だそう。
そんなトコまで行けるかいっってとこなんだけど・・・

かくなる上は、Tシャツ販売始めて旅費でも稼ぐか?



                 雨上がりの冷たい風が吹く夜に
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ウミガメ会議 2日目・・2

2008年12月04日 | 番外・明石出張?編
ちょっと会議(口頭発表)の様子なぞ






こんなことの後は・・・

ザ・懇親会

早い話が「飲み会」である。

Y氏曰く「これが会議の、メインだ」
(だから昼間寝てたワケだ)

会議で「子ガメ脱出」時に知り合った、呑んべえ・O記者(取材中)に再会。
「懇親会も来るの?」と問うと、
「今から原稿書かなきゃならないの」

・・・残念でした。


というわけで、ザ・



スポンサーがついたのか?(ついたんだろな)
色とりどりの日本酒の瓶が並べられていた・・・灘の酒か?

いろんなヒトが来ておった。国土交通省のヒトもいたし、大学の先生もいるし、
イヌもいた・・・あ、自分か。カメ協に引き込まれたのか?学生もたくさんいたな。




この懇親会で、姫路市立水族館の再開に対する署名が行われた。
姫水は、ウミガメの研究にとっては、老舗的な機関である。
建物の老朽化のため現在、休館となっているが、再開については、
微妙なトコロであるもよう。

姫路に3年程住んでおきながら、遂と行かなかった「姫水」
このまま閉館になってしまっては、心残りである。
ぜひとも再開して欲しいものである。


さて、立ち飲みのため、けっこう酒が回ってきたワシは、
2次会にも行かず、ホテルに帰ってしまった。

少しだけ反省・・・


こうして明石の夜は更けていった


                     「岳」8巻を買った夜に
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ウミガメ会議2日目・・の1

2008年12月03日 | 番外・明石出張?編
2日目の朝は・・・

ホテルで朝食をとっていると、元エスパルスのGK・シジマールと遭遇!

「マジで?」と感激。

現在大学の監督かコーチらしく、今日はリーグ戦だとか。


あまりカメと関係ない話で始まって、恐縮,恐縮。


会場に行って、受付のトコにいくと、久しぶりの「からあげ真理子」と
「妹分・松本」との再会。隊長・水野氏もデカいカラダで近づいて来た。
皆、元気そうで何より。

午前中は、各地でウミガメ保護や研究をされている方々の口頭発表。

研究発表は「ふ~ん」「なるほど」「へぇ~」てな感じで、
まあ、興味は人それぞれだからなぁ・・・とわりかし醒めた感じで
聞いていたりするのだが、何でもないことでも、データの取り方や、
まとめ方で、見えてくるものがあったりして、なかなか面白いものである。
一方で、「そんなん、どーでもええやん」と思うことでも、
「あーじゃないか?」とか「こうじゃないか?」とか質問者と真剣に、
やりとりする光景も、また違った意味でオモロい。


それより各地の海岸をとりまく環境の現実を報告されると、
憤りを感じずにはいられない気持ちになることもしばしば。

たとえば、石垣島は近年、定年した人達が居を構えたりと、とても
人気のある島であるが、リゾート開発も進んでおり(それ自体、
悪いことでもないけれど)、海岸付近の自然が破壊され、ホテルの建設等が
行われている。

現在、「農業法人」の土地として、立ち入り禁止の看板がよく立っているらしいが、
実は、この手のリゾート開発だったりするそうだ。

(ホントに牧場などにされても、それはそれで、いろいろ問題あるそうだが)

しばしばウミガメを観光の目玉のような扱いにしておいて、
ウミガメには、よろしくない環境に追いやっていたりする。

まあ、ワシも、海を潜っているので、少なからずサカナや海中生物には、
負荷をかけてしまっているわけで、エラそーなことは言えんが・・・

そんな午前の部が終了して、ワシは、こちらに住む友人とランチへGO・・・
積もる話があったワケでもないけれど、会場に戻ったのは、4時くらいだったか?

席に戻ろうとしたが、後ろから見るY氏の姿は、明らかに・・・
Zzzzzz Zzzzzz

Y氏の前を通らないと、自分の席に着けないので、しばらく後ろで立って聞いていた。


2008年度の上陸・産卵情報を亀崎先生がやっていた。
ここでも、ある地域での海岸をとりまく、行政のしょーもない工事とかを
批判する声が上がっていた。


そして、会議は夜の懇親会へとつづく


              金星と木星と月が並んだ夜に
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ウミガメ会議 1日目

2008年12月02日 | 番外・明石出張?編
28日は、会議初日である。

ワシは、新幹線で向かった。
Y氏と「おかあさん」はクルマで出発。

Y氏は、一応カメ協の理事も務めているので、午後から理事会に出席。
そのころ、「おかあさん」は神戸の街をあっちに行ったり、こっちに来たり。
ワシは、大阪「GARE」でお買い物・・・

夕方、合流して・・・3人で「明石焼」を喰らう。
で、その後軽くご飯なぞ・・・

16:30 受付開始の 18:00 会議開会。

1日目は、「ラルフ・アッカーマン博士」の講演とシンポジウム
なのだが・・・はい、ワシは、出席せず姫路で飲んどりましたわ。


アッカーマン博士は、卵の生理学の専門家らしく、ウミガメ以外の
は虫類についても研究をされているようだが、ウミガメの卵に関しては、
とにかく、世界の権威のようである。

我々は、「保護」と称し、しばしば卵を移植するが、卵は実に繊細なものである。
そして、卵が産み落とされる砂浜もまた、非常に重要なファクターなのだそう。

たぶん、そんな話をしたんだと思う。

最近は、砂浜の浸食が激しく、人為的に養浜した浜があちらこちらで見られる。
果たして、その砂浜、ウミガメにとってはどうなんだ?ということ。


そんなアッカーマン博士の話を直接聞けなかったのだが、
最終日「おかあさん」がとても重要な話を聞き出してきてくれた。

その話は、またあとで。


                       薄雲の広がる夜に
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日本ウミガメ会議 in 明石

2008年11月30日 | 番外・明石出張?編
日本ウミガメ会議なるものに行ってきた。
Y氏とカメハメハの「おかあさん」と一緒に




カメハメハになって何年だろうか?
とにかく初めてであった。

まあ、旅費のこともあるので、いままで行かなかったのだが、
なにかと不思議な縁のある関西。そして今回はゆかり?(←オンナの名ではない)
のある土地・明石ということもあり、行ってきたのだよ。

夏以来の懐かしい面々


との再会も果たし・・・めでたし、めでたし。

内容は・・・ときどきサボっていたので知らないこともあるのだが、
少しはアップしていこうかね。




興味深くも楽しい会議であったな。


とりあえず、今日は疲れたので明日以降・・・



                      11月最後の日に
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編集後記?

2008年08月16日 | 番外・明石出張?編
8月13日、無事子ガメたちが脱出した翌日、ワシらは撤収の準備を始めた。
午前中で、粗方済んだが、そのあいだ、いくつかの報道機関が取材に来た。
今ごろになって・・・という感もしたが。

(隊長が留守の間に、某TV局のインタビューを受けた、ワシ)

クルマへの積み込みも終わり、お世話になった隣の海の家のおじさんに挨拶に。

「大変やったなぁ」
と我々の労をねひらいつつ・・・

「儂らも、月イチだけど、もう何十年も海岸清掃続けてるんやで、
 そないなこともちゃんと知らせて欲しいもんやなぁ」

と一言。


ワシの地元(というか県内全域)でも、サーファーが、第一日曜は
「Keep Our Beach Clean」を合い言葉に海岸清掃をしている。
ワシが汚れる前からだから、もう随分と続いている(どういう意味じゃ?)。

こういった地味な活動は、あまり大勢の人には知られなかったりする。

新聞とて、話題性、事件性のある記事が優先されたりするんだろう?
(イベント的なビーチクリーンは記事になるが・・・)
また、たとえ記事になったとしても、それが確実に読まれるか?は別問題である。


インタビューのときは、舞い上がっていて(だってリハ無しよ)、
言えずじまいだったが・・・


ウミガメが来た、卵を産んだ、保護しよう、でもイイ。
だけど、「ナゼ」来たのか?そこんところを考えてみて欲しい。
そうすれば、「なぜ来ない?」ということもわかってくるはずである。

明石では、ウミガメの産卵が珍しいことなのだろう。
だからこそ、地元の関心が高かったのだと思う。
(ワシの地元では、さして大騒ぎすることでもないが、
 いつか、カメが姿を現さなくなり、たま~に来るように
 なれば、きっと同じようなコトになるに違いない。
 また、確実にそんな現実がやってくる危機的状況に
 あることも事実である。)

「観ること」から「知ること」それが、本当の意味でウミガメに
対して優しくなることだ、と思う。

そして何ができるか?とあれこれ考えだすよりも、
出来るコトからサクサクやっていくことが大事なのだ
(分かったか?ワシ・・・と改めて自分に問う)



滞在中、とおりがかる地元の人達は、みな我々にやさしい言葉をかけてくれた。
毎日のように来てくれたおじさんは、少しでもプレハブが涼しくなるよう、
屋根に被せるゴザを持って来てくれたりした。
ホケっとしていたワシらに冷たいペットボトルのお茶を買って来てくれた、
海水浴のおにいちゃんもいたなぁ。

滞在中の地元の皆さん、関係者に感謝します。




海の家でシャワーを借りたとき、「高いシャワー代(?500)やから」と言って
おじさんがおまけでくれたラムネの瓶のビー玉


              相変わらずクソ暑い日差しが照りつける日に
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子ガメ脱出 舞台裏

2008年08月15日 | 番外・明石出張?編
8月9日 明石到着


舞台は、松江海岸

四方をフェンスに囲まれた産卵巣。そしてそれに隣接するプレハブ・カメハウス。
孵化・脱出をネット配信するために、砂中に3台のCCDカメラ、地上に赤外線ライトとビデオカメラが設置されている。


(この過保護なフェンスは何なんだ?)

日本ウミガメ協議会(以下、カメ協)のドン・亀崎氏から「君の力が必要で」みたいな言い方をされたが、器材セッティングは済んでいるし、もうそんな面倒なことは無い感じだ。
(いったいワシは何のために?)

この日、モニタリングするスタッフは、カメ協の水野氏(以下、隊長)と松本、インターン?の水野くん(以下、小水野)。そしてワシ。ほか、「土日にバイトがあるので」ということで一旦帰った若い子が二人いるらしく、週明けに再び合流するということらしい。
(いっぱい居るなぁ・・・いったいワシは何のために?)

着いてから最初に手伝った作業は、ブルーシートをプレハブに被せ、残りの部分をフェンスにくっ付けて、ひさし(=日よけ)を作る作業・・・
隊長曰く「昼間、エアコン効かないんですよ。隣の海の家から電気分けてもらってるんすけど、
コードが細いみたいで、電圧が低くなってるらしく・・・」
(騙された!)

プレハブには、モニタリングとネット配信のためのよくわからん器材が2つのテーブルに置かれ・・・更にスタッフ個人の荷物があり・・・空いたスペースに人が寝ることになるのだそうだ。
畳およそ4畳分から器材、荷物を除いた面積・・・
(むしろワシは、居ない方がいいんじゃないか?)



あんなものやら



こんなものやら・・・


夜、差し入れを持って、騙した張本人がやって来た。
この時点で殻を破るようなヤツもいて、悪人曰く
「ん~~、今日はどうかなぁ?」

って、9日が最も確率高いと言ったのは?
明石市HPにも載ってるじゃないか!

「儂じゃなくて、ウチの主任研究員が言ったんだ」
と、取りあえず他人の責任にしておく・・・(卑怯な)

土曜の夜ということもあり、更に狂言を信じて集まったギャラリーが多数集まり、今か今か?と待っている。姫路水族館の竹田さんや、市の土木部の方など関係者もやって来た。


(夕方の様子)


そんな人達と深夜まで話をして、卑怯者は「儂、明後日からアメリカやから」と言って帰って行った・・・。

モニターに写った産卵巣に少し凹みができたが、結局何事も起こらず朝になった。

が、脱出の兆候は現れた・・・これは今日(10日)にでも、と期待は膨らんだ。
(これなら予定が1日ずれるだけ! ← あまかった)


つづく
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8月10日 まちぼうけ

2008年08月15日 | 番外・明石出張?編
通りがかる地元の人達の関心が高く、驚かされる。
砂の凹みを指差して「今日あたり出るかもしれませんよ」などと期待をこめて答える



夕方、多数のギャラリーが集まり始めた。海水浴に来た帰りに知って、そのまま居残る人もいる。
昨日見た顔あり。「引っ込みつかない」とか。




夕焼けは、とてもキレイで、巨漢の隊長もデジカメ一眼を取り出しロマンチスト?に。



夜、地元のおじさんやカメ協が差し入れを持ってやって来る。ありがたい!

砂中のカメラで、ときおりうごめく子ガメが確認されたが、脱出はなく疲労感が増した。


ナゼ出ない?


まだ、つづく
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8月11日 またしても

2008年08月15日 | 番外・明石出張?編
朝から、「今日は出るだろう」と先ずはウ○コを出した・・・ウ○も見方につけないとね。
朝、カメハメハのY氏より連絡あり、6月6日、7日産卵の卵が本日、孵化・脱出したとのこと。
さらに朝6時頃、子ガメが脱出していた産卵巣があったとか。
明石のこの卵が産み落とされたのは6月4日。「出て来なくてはおかしいじゃないか?」

そして、その「おかしい理由」をスタッフで考える。

やっぱり砂の温度が下がらないからだろう?3年前の孵化・脱出でも夕立があって、そのおかげで夕方子ガメが出てきた、とのことだった。大阪、奈良方面は、このところ雨が降ったりしているようだ。明石は連日日照りが続き、干上がりそうだ。先に参ってしまうのは、カメか?ヒトか?だ。
「もう水でも撒くしかないんじゃない?」と話し合うが市役所からは、「自然のまま」で、とキツいお達しが出ているもよう。
しょうがなく、昼間は小さなレジャーシートで日陰を作るという妥協案を勝手に実行した(いいのかいっ!)。


夕方、人が集まりだす。竹田さんは、小さな子供2人と奥様と共に今日もやって来る(飲み物の差し入れを毎度持って来てくれる)。昨日現れて朝まで居た、少しやんちゃそうなY岡くんも来た。明日仕事になったから遅くまでは居れない、とか。
地元ラジオ局のDJアケミさんがやって来て、おしゃべり。明日仕事だから遅くまで居れないの~(あなたもか)だって。

大阪方面には、巨大な積乱雲が



スタッフOちゃんが帰って来た。卒研で子ガメの歩く速度を調べるとか何とか言っていた。最初は違うことをする予定だったけど、アメリカに逃げた、あのお方が変更させたらしい。
思うに、明石でこの計画が出来上がったとき、ひとりでも多くのスタッフを確保するために、そうしたんではないか、と。パワハラという言葉が頭に浮かぶ。
このうら若き乙女(可愛かったんだ、このコ)も犠牲者なのだ。

今日は、カメ協からは誰も来ない。食べ物の差し入れが無く、ひもじい思いをする。
(嘘つきは、地元の人にも見放される・・・のかな?)
市議会議員からビールの差し入れがあり、泡でハラを膨らます。

訪れた地元に人が次々に来ては、状況を訊く。
「いつ出てもおかしくない」とか「砂の温度が・・・」とかいちいち答える。
「水でも撒いたらいいんじゃない?」と、こちらの思惑を見透かしたような、ステキなことをおっしゃる方もいる。

モニターに変化は無い


ときが経つにつれ、この現状を打破するには?と話しだす。

最初は、子ガメが干上がってるんじゃないか、とか子ガメを心配していたが、「いいかげんこの生活から抜け出したい」とか「もう帰りたい」(ワシ)とか「明日になると、おじいちゃんの誕生日に行けなくなるから今日にして」(連日詰めている新聞記者・O女史)とか段々自分たちの心配?をしている。

「やっぱ、誰かが掘るしかないんじゃない?」
「一旦モニター消せば、ばれないよ。」
「水かけちまう?近所のひとで誰か庭の水掛けとかってやってくんないかな?」
「消防訓練でもしてもらうか?」
「凹みに枯れ草でも置いて、誰かがたばこを投げ捨ててぼや起こすとか?」
「消化器で消されたら、砂冷えねーぞ」
「水鉄砲で産卵巣を挟んで打ち合いして、ワザと水掛けるとか」

ひょっとしてドン・亀崎がワシを呼んだのは、身内の手は汚したくないが・・・
ということか?と思ったりする。(ワシはヒットマン?)


「疲労」は「思考」をおかしくさせる。

Y岡くんは、「今日は、無い!」と判断し(と思い込み明日の仕事のため泣く泣く)深夜帰途につく(← 正解)。

O女史が「砂掘りじゃんけんしないの?」と煽る。
「じゃ、あなたがやってくれれば?おじいちゃんの誕生日も行けるし」
「いや、わたしは真実を伝えるのが職務であり・・・掘ったら掘ったで、記事にしますけど」
(感動を伝えたいのか?特ダネをスクープしたいのか?)

流れ星が舞うなか、東の空が明らみ始め今日も終わった。

アケミちゃんは、帰ると言っていたのに、結局朝までねばって寝ずに仕事に向かった。
他にも何人か砂浜で寝ていた。

みんなそんなにも子ガメが観たいのか?


もう少し、つづく
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8月12日 ついに!

2008年08月15日 | 番外・明石出張?編
疲労も蓄積されている。隊長は8月1日からココにいる。もはや住人だ。
そして今日から住人になるかもしれないスタッフがもう一人=BANちゃんがやってきた。


朝から皆の表情がかたいが、ワシのウ○コもかたい(=ただの野菜不足)


隊長を中心に相談。
凹みも一段と深くなって来ている。だけど出て来ない。
最初に孵化したカメは、もうそこそこ上の方にきているはずだ。
隊長の経験から、砂の温度を考慮すると砂中で死んでしまっていることも考えられる、と。

朝から大きめのブルーシートで影を作ることにした。

そのせいか砂中のマイクが捉える、砂の落ちる音も昨日より頻繁に聞こえる。

今日こそは!

夕方お馴染みの顔が集まって来る

今日も竹田さんは来た。なんかヤケクソ気味だ。
こうなったら、とことん付合うって顔をしている。

議員さんもやって来た。

O女史は、差し入れを持って来た。
中を覗くと、「水鉄砲」・・・

このノリがたまらなく関西(=大好き)!


20時45分を回った頃、モニターを見つめていた小水野くんが叫ぶ。

「あっ、砂の形変わった!」

皆がモニターの前に集まる

ときを置かず、何か小さな黒いものが現れた。



興奮!

「子ガメが頭を出しました。フラッシュや懐中電灯は当てないで下さい」と注意を促す。

知合い何人かに電話で伝える

(そのうちの一人↓・・・失態を笑ってくれ)
http://pub.ne.jp/sunmarine/?entry_id=1591014


携帯が鳴る。
アケミちゃんからだ。
「今、そっちに向かってるの。友達から聞いたけど、間に合うかなぁ?」
「頭を出してしばらくは、動きがとまって、20分とか30分、場合によってはもっと時間が経ってから這い出してくるみたいだから、まだ間に合うかも」
「とにかく急いで行く。」

21時10分を回った頃、ついに動いた。

凹みから、黒い物体が沸いて来る。
(ワシの胸にも何かこみ上げて来た)



そして海に向かって
小さなヒレを使って
次々と小さな生命が這いだす。



圧巻!

「フラッシュは焚かないで」叫ぶ声がする。外に設置したモニターの周りで歓声が上がる。

ほんの数分の間に約70匹の子ガメが巣を後にし、砂浜に散り散りになり、そして海に還った。

O女史が感動の声を集めに走る。暗闇の中、勘で手帳にメモをとる。左手甲には、子ガメが顔を出した時刻と脱出を始めた時刻が書きなぐられていた。
モニターのわずかな明かりの下、手帳を見ながら携帯でデスクと話す。パソコンで記事を打って(打つの速っ)メールで飛ばす。また携帯を手にする。
キリリと引き締まった顔だ。

Y岡くんがやって来た。
「ええっーーー出ちゃったの?」
友人を迎えに行っていたらしい(← 不正解な行動)。
(相当悔しかったらしく、カメ協の会員になれば、見に行けると勘違いしたのか?隊長に騙されたのか?その場でカメ協に入会した)

アケミちゃんも来た。
「間に合わなかったぁ~(泣)」
http://blog.livedoor.jp/akegon1977/?blog_id=159597


見逃した人達がタコ部屋にやって来る。Oちゃんが撮ったビデオを再生して見せてあげる。
くやしがりつつも、無事子ガメが還ったことを喜ぶ人達。

水鉄砲を見つけた市・海岸課の中島さん
「これで水掛けたんですか?」
(ワシらそんなに信用ないんかい?)

タコ部屋で、ナイトショットで録画したビデオを市の職員がダビングしていた。これから戻って編集し、明日の朝からダイジェスト版を配信する、と言っていた。その目はペルテウス流星群のように輝いていた。

スタッフや関係者にようやく安堵の表情が浮かんだ。

砂中のマイクからは、ときおり砂の落ちる音が聞こえた。
脱出に遅れた子ガメが残っているようだ。
1日空けて、掘り起こし産卵数、孵化率を調査することになった。
(産卵数103 孵化89 
 初日脱出73 2日目脱出1 
 未脱出生存15→放流 未孵化14)


みんなで祝杯あげよっか?とO女史に言うと
「連絡が来るまで、仕事モードなんです」と。


月が沈んで、夜空の闇が濃くなった頃、浜に横になって流れ星を観た。
眠りに落ちるのに、そうは時間を要しなかった。


あと一回で終わります m(_ _)m
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