54のパラレルワールド

Photon's parallel world~光子の世界はパラレルだ。

神経のしくみ

2005年10月21日 | パラソル
私は以前「遅れる時間を見る」のところで、脳内では電子が光速で移動しているということを書いたけれども、それは間違いでした。よく電気信号が流れるというけれども、神経細胞はたんぱく質で絶縁体だから電気を通さないのです。
実際はというと、神経細胞体から出ている樹状突起をナトリウムイオンが伝わっていく(Na+が出たり入ったりして)。その先端から神経伝達物質(アドレナリンやドーパミンなど)が放出されて、隣の神経の樹状突起の先端の受容体がそれを感知して、そこからまたナトリウムイオンが流れていく。この繰り返しで電気信号は神経間を伝わっていく。
こういった具合で、イオンと神経伝達物質でそれでも十分早いけど光速ではありませんで。
受容体が神経伝達物質を受け取ってもナトリウムイオンを必ず流すというわけではない。たとえば、神経伝達物質の量が少なかったり、神経同士の結びつきが弱かったりすると、信号は流れていかないのだ。物を思い出せないというのは、神経の結びつきが弱いから、その記憶がある神経回路にアクセスできないということ。この神経の結びつきは信号が流れるたびに強くなる。物を覚えるには何度も信号を流して神経の結びつきを強くする必要がある。もしくは神経伝達物質の量を増やしてやればいい。

神経のしくみを考えると勉強に役立てることができるだろう。アドレナリンやドーパミンが増えると信号が流れやすい。信号が流れると神経の結びつきは強くなる。つまりアドレナリンを出して勉強すれば効率よく学習できるというわけだ。「ドラゴン桜」の体を動かしながら覚えるというのはアドレナリンの分泌を高めるということで、実に脳科学的に効果的だといえる。また、ドーパミンは気持ちいいとか快楽的感情と関係していますが、たとえばモーニング娘。の名前はすぐ覚えるとかいうのはドーパミンが多く分泌されているので脳が記憶しやすい状態にあるからだといえる。好きな教科は得意だというのはそういうことだ。
受験勉強もこういうことを知っていたら、もっと効果的に勉強できたのだろう。そしたら大日本帝国大学、もとい東大に行けたかもしれないなあ。と思うと万事遅すぎてくやしい。しかしながら、生涯学習とか言われる時代ですので、生涯にわたって学習に役立てたいと思う次第です。

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