54のパラレルワールド

Photon's parallel world~光子の世界はパラレルだ。

「わたしたちはなぜ科学にだまされるのか」ロバート・L・パーク

2006年02月19日 | 読書感想文
マイクル・クライトン「恐怖の存在」に参考文献として挙げられていたので読みました。

私たちはなぜ科学にだまされるのか?
病気が治るといって「ホメオパシー」というただの水を買ったり、電磁場が健康を害するからといって送電線や電子レンジを恐れたり、かと思うと磁力が血行をよくするからといってマグネットを身につけたり、、。
本書ではこういったインチキ科学をすっぱ抜いている。
中には「ロズウェル事件」や「スターウォーズ計画」といったおもしろい話もある。

なぜ科学にだまされるのか。その答えとして「信じたがる脳」をあげている。

ヒトの脳は「信じたがる脳」である。
AのあとにBが起これば「Aが原因となりBが生じた」と信じてしまう。
新しい情報が、すでに信じているものと一致すれば受け入れ、矛盾すれば信じない。それが真実であるかどうかは関係ない。

人類の活動によって二酸化炭素は増加した。地球は温暖化している。信じたがる脳は人類の活動が原因で温暖化が起こっていると信じる。
温暖化を信じている人は、それと矛盾するデータを信じない。海位はここ数十年まったく上昇していない、南極の氷河は溶解するどころか成長している、二酸化炭素濃度が上昇しているのに平均気温は下降している時期がある、、。そうした人々は、改ざん編集されたもっともらしいデータばかりを受け入れる。

子供は何でも素直に受け入れる。知識がないので矛盾が生じないからだ。しかし同時にその考えを簡単に捨てる。サンタクロースはあっさり捨てられるのだ。
成長するにつれて、「すでに信じているもの」と「新たに信じるもの」の間に葛藤が起こってくる。今ある知識を信じるか、それを捨てて新しい知識を信じるか。しかしすでにあるものを信じようとする力のほうがはるかに強い。その方が簡単だからだ。パラダイムシフトを起こすのは簡単ではないのだ。

私が「六星占術」を信じたのは、その月の運勢「乱気」がちょうど当てはまったからだ。六星占術の「乱気」が原因で実際に心が乱れた、と信じたがる脳は信じた。
その後過去数年の運勢を遡って調べてみたが、最悪だと思っていた年が殺界でもなんでもなく、充実していた年が大殺界だったり、六星占術が当てはまらない場合が多かったが、それらを無視して、信じたがる脳は六星占術を信じてしまった。

しかしながら2ヵ月後には「細木数子なんてどうでもいい」と簡単に捨てているところを見ると、私はまだまだ子どもであるようだ。


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