54のパラレルワールド

Photon's parallel world~光子の世界はパラレルだ。

「フリーウェア」ルーディ・ラッカー

2006年05月10日 | 読書感想文
ルーディ・ラッカーの「ウェア」シリーズ第3弾、「フリーウェア」を読みました。「ソフトウェア」「ウェットウェア」をすっ飛ばして「フリーウェア」を読んでしまったのは、まったくの不注意でしたが、よしとしよう。

フリーウェアルーディ・ラッカー

柔らかいプラスチックの人工生命体モールディ。知性を持ち、どんな形状にも変われる新しい種族。しかし、モールディはカビの生えた靴下のような強烈な体臭があり、嫌遠する人も多い。
しかしそんなモールディとセックスしたがる男も多く、彼らはむしろモールディの悪臭を嗅ぐことに興奮を感じる。そんな男たちをチーズボールと呼ぶ。

ユーヴィ、パタパタパーなどの未来技術や、「ナミナミ」「ふわりん」といった未来語など、ルーディ・ラッカーが描く独特の未来図がそこにはあった。その世界観は非常にコミカルである。

サルバドール・ダリは「柔らかい時計」でモールディを予見していた、とかおもしろいですね。

「お前はキングコングか!」に爆笑したりしました。

最終的には宇宙規模の話になってきちゃって、すごいとこまで飛んでいきます。

二次元時間の宇宙

「フリーウェア」の中で一番おもしろかったのは二次元時間の宇宙人の話。
「もしあのときこうしていれば」という人生がすべて現実として知覚される世界。無数の並行人生すべてを意識している。記憶も二次元。過去から現在、たぶんからもし万一まで。
並行人生のどれか一つが死を迎えてもたいしたことではない。ほかにいくつもの人生がある限り。しかし最終的にはすべての人生を失う。歳をとるにつれて並行人生がどんどん少なくなっていく。残された人生がたった一つになったとき、とても不安を感じる。一次元時間の世界は怖くて悲しいものである。

量子力学の多世界解釈によれば、われわれも無数の並行宇宙に生きているわけです。ただ、その並行宇宙を意識できないだけで。「観測できない」というべきか。
頭の中にはいくつもの未来絵図が広がっていますけどねえ。具体的な未来絵図を詳細に詳しくはっきりと思い描くことができたら、その未来は現実になるのだろうか。ナミナミにふわりんだ。。

ヘケメケにナミってみる? 

一日一冊読めね~。いや、同時多発的に読んでいるから合わせると一冊分読めているのかもわかりませんが、、時間があっという間に過ぎている感じがする。それはつまり、私の時間が遅れていて、、ということは私が高速で動いていて、、いや、高速で考えられないから時間に追いつかなくて、、時間についてよくわからんくなってきた。ナミナミ。。


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