高浜原発の差し止め

　昨日の大津地裁で出された「高浜原発差し止め」の判断は、非常に素晴らしいものだと思います。

　まず一つ目は、立地自治体以外の住民から出された「運転差し止めの仮処分」を認めたこと。

　二つ目は、これまで多くの裁判所が政府の言い分を認めていたのに、今回は三権分立という基本的なシステムをキチンと守ったこと。

　そして三つ目…、これが最も重要な事項なのですが「福島原発事故の原因究明を徹底的に行うことが不可欠」だとしたことです。

　じいちゃんも何度も書いていますが、経済界に引っ張られてばかりの安倍政権は「原発再稼働一辺倒」で「福島原発事故の検証が十分に行われていない」にもかかわらず、原子力委員会の新基準とやらを根拠に「再稼働」を推し進めています。

　これに「待った」をかけたのが今回の大津高裁の判断です。

　大体、原発事故が起こった時には、立地自治体が住民避難の矢面に立たされること自体おかしな話で、国が地方自治体のトップと結託して「原発再稼働」をしようとしてるのだから、国にも避難のための大きな責任があるのではないでしょうか。

　福島原発事故が起こった時、東電の幹部は「想定外」という言葉を連発して逃げるばかりでした。

　実際には、大津波の危険性を知っていたのにもかかわらず、莫大な費用がかかる安全対策を怠っていたのですからね。

　高松原発でも同様の事故が「絶対ない」とは言い切れません。

　一旦原発で事故が起きれば、住民は何十年も避難生活を強いられます。

　その間彼らの生活を支えていくのは、国民の税金です。

　国（アホな国会議員たち）が国民の反対を無視して推進した「原発の事故」の責任は、すべての国民に押し付けられます。

　そりゃ～、これまで莫大な予算をつぎ込んで電力会社に造らせてきた原発を簡単になくすなんてことは自民党としてできないでしょうが、ハッキリ言って使用ずみ核燃料の処理方法も確立できていない原発なんて時代遅れの遺物です。

　原発につぎ込んでいるおカネを再生可能エネルギーやメタンハイドレードなど、日本の国土や近海で得られるものに代えていくしかないでしょう。

　原発立地自治体だって「原発」が動いていないから経済が悪化してるなんて言わないで、「廃炉」にするための作業で経済が良くなる方法を考えればいいんじゃないでしょうか。

　「原発立地自治体」はすべて海に面していますので、メタンハイドレード産出基地を作ったり、波力発電所を建てたり、「原発に代わる安全な発電施設」を立地することを考えてもいいでしょう。

　政府もこれ以上「原発再稼働」なんてバカなことを言ってないで、１００年後の日本のエネルギーをどのように構成していくかをよ～く考えてほしいと思います。