社会福祉法人さざなみ福祉会

てんかんや精神障害者の人の作業所などを運営しています

佐賀の報告集会

2009-03-05 15:34:25 | Weblog
歴史的な付審判決定!<0.07%の壁打ち破る>
2009 年 3 月 4 日
 ついに、この日がきました。昨年2008年3月29日の佐賀地検の不起訴を受け、その直後ご遺族が佐賀地裁に対し、同年4月3日に佐賀県警の警察官5名を特別公務員暴行陵虐致死容疑にて付審判請求していた件について、11ヶ月経った昨日3月3日に、直接暴行を加えたとされる警察官1人を特別公務員暴行陵虐罪で付審判を開始するとの決定を下しました。残りの4名の警察官に対しては課題が残りましたが、弁護団としては、暴行に加わっている点からしても、共犯であり、保護の範囲であったとは言えないとの見解を示しています。

 ちなみに、この付審判請求ですが、平成に入ってから今までで5700件以上行われていますが、通ったもの、すなわち付審判の決定がでたのは、本当にわずか4件だけで、確立から言えば0.07%といった、非常に厚い壁であります。

<決定のポイント>遺族側が求めたのは、①あくまで一連の取り押さえに加担した5名の警察官に対する罪。②暴行があった取り押さえ行為により、健太さんが死に至らしめられた。ということであります。

 今回の決定では、直接暴行をくわえた一人の警察官についての付審判開始であり、残りの4名については、取り押さえに加わっていても付審判開始にはいたらないということです。

 また、暴行と死亡との因果関係については、今回の決定では認めず、「陵虐致死」ではなく、「陵虐」となっています。

 これらの件について、弁護団は、まず①4名の警察官に対しては、取り押さえに加わっており共犯である。したがって今後不服申し立ても検討するとのことです。②「致死」までに至っていない点については、暴行と死との因果関係が充分に認められるので今後も「致死」ということを目指していくとの事でありました。

 とにかく、ご遺族も、弁護団も応援してくださった全国の皆様に対し、本当に良い報告ができたと喜んでいらっしゃいました。全国の皆様から寄せられた署名は11万人にも及ぶ勢いで、未だに事務局へ送られてきている状況です。弁護団は、裁判所はこの11万人の声を無視することはできなかったのではないかと、今回の決定について評価しています。考える会としましても、2008年4月18日の街頭署名を皮切りに、各地で行った、取り組みに際し、多くの皆様のご支援とご協力を賜りましたことは、本当にありがたく感謝申し上げる次第です。

 今回の結果につきましては、3月14日の緊急報告会にて詳しくご報告したいと思っておりますので、会員の皆様や署名を頂きました皆様、募金、応援のメッセージを下さった全国の皆様、そして、これから応援しようとお考え下さっている皆様、どなたでも参加できますので、是非とも、ご参加ください。参加につきましては、事務局までお問い合わせ下さい。(参加には申し込みが必要です。)

 この安永さんの死亡事件は単に障害がある人の問題ではないと思います。警察は最後まで健太さんを障害者とは判らなかったと言っていますが、それ自体もこれから明らかになるのではないでしょうか。健太さんが障害者だとわかっての行為でなかったか。本当に真相究明が急がれます。単なる障害者理解の掛け声では、本当の再発防止にはならないと思います。二度とこのような悲劇をおこさないためにも、引き続き皆様の応援が必要であります。

緊急報告会

とき:2009年3月14日(土)13:00~16:00(受付12:30~)

ところ:佐賀市文化会館 イベントホール

参加費:無料

第一部 緊急報告 付審判請求の結果から

    遺族あいさつ

    弁護団:付審判決定の評価と今後の展開

    考える会:付審判の意味と今後

第二部 特別講演

     「障害がある人が地域の中で暮らすことと人権問題」

             講師:藤井 克徳 氏

※参加には申し込みが必要です。申し込みに関するお問い合わせは、考える会事務局までご連絡ください。