精神障害者17人が社員 鹿児島市の出版社、設立1周年
(2009 03/01 07:14)
雑誌内容を打ち合わせる川畑善博社長(左奥)と社員ら=鹿児島市の事務所 精神障害者が社員の出版社が元気だ。鹿児島市中央町の「ラグーナ出版」。障害者自らが執筆した体験談や詩、エッセーを掲載する雑誌を発行、営業にも駆け回る全国でも珍しい取り組み。2月末、設立1周年を迎えた。社長で精神保健福祉士の川畑善博さん(40)は「売り上げは順調。社員は自信を深め、症状も安定している」と手応えを感じている。
「シナプスの笑い」と題する雑誌は、川畑さんが勤めていた精神科病院での患者との交流がきっかけで、2006年3月にNPO法人が創刊。投稿の輪が広がり購読者も増えたため、「携わった人に給料を出そう」と昨年、会社を設立した。
社員は17人。昨年、国の給付金が出る障害者就労継続支援事業の指定を受け、川畑さんのほか、精神科医と常勤スタッフ5人が障害者を支えている。南日本新聞