何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

速報 山よ鎮まれ命を守れ 

2018-01-23 19:07:37 | ニュース
このニュースを見た時、ある本が思い出された。

<鏡池付近、最近の火山活動ない=本白根山、噴火速報発表できず―気象庁>時事通信1/23(火) 13:50配信より引用
気象庁の火山課長は23日午後、群馬県・草津白根山のうち本白根山の鏡池付近で発生した噴火について記者会見し、最近の火山活動は鏡池から約2キロ北に離れた白根山の湯釜付近が中心であり、鏡池付近の活動はなかったことを明らかにした。
(火山)課長によると、同日午前9時59分に火山性微動が発生し、約8分間続いたが、噴火かどうか直ちに判断できなった。このため、2014年に長野・岐阜県境の御嶽山で起きた噴火をきっかけに導入した「噴火速報」の発表ができなかったという。

「火竜の山」(樋口明雄)
一年前に阪神淡路大震災から22年を振り返るなかで記した本書は、使役犬の受け留め方や、山岳救助の在り方など考えさせらる内容を多く含んでいたが、印象に残っているものの一つに、観光地が自然災害が生じる危険性の発表を拒むという問題があった。
今手元に本書がないため詳細に書くことはできないが、たしか地質(火山)学者が、何度も山の関係者に噴火の可能性を指摘したにもかかわらず、市議会や商工会議所の「観光への悪影響のリスクは誰がとるのか」という強固な反対で、公表がなされないまま、大噴火・大災害になるというストーリーだった(と思う)。
小説に学び 小説に勝て
昨日1月17日は、阪神淡路大震災から22年だった。あの時には、これほどの惨事を二度と見ることはないだろうと思ったのだが、あの日から22年、地震だけでなく噴火に土砂災害など、毎年......
今回は、「火山性微動が8分だったため、噴火かどうか直ちには判断できなかった」(火山課長)というが、それでも、その判断に科学的要素以外のものが紛れていなかったかは、他の事例に鑑みて、微妙なものがあるように思えてならない。
被害の全貌が不明で、救助を待っている人もいるかもしれない現在、憶測でモノを云うべきではないのは勿論だが、この本白根山の更なる噴火予測だけでなく、日本全国 噴火の警戒レベルをあげている山が多いことを、風評被害を恐れずに、今一度周知させなければならないと強く感じている。

<参照>
火山情報-日本気象協会 http://www.tenki.jp/bousai/volcano/

<桜島で海底調査 マグマの存在示す現象を確認 海上保安庁>NHK1月19日 5時55分配信より一部引用
大規模な噴火の可能性も指摘される鹿児島県の桜島の火山活動の状況を調べるため、海上保安庁が鹿児島湾で海底の調査を行いました。
この調査は、火山噴火予知連絡会の活動の一環として海上保安庁が数年ごとに行っています。18日は、海上保安庁の測量船「海洋」が調査に当たり、船底の装置から発した音波の跳ね返りを利用して海底の地形などを調べました。
このうち、深さおよそ200メールの海底では、地下のマグマの存在を示す「たぎり」と見られる気泡が海中にわきあがる現象が確認されました。
桜島では鹿児島湾奥部の「姶良カルデラ」の地下にある「マグマだまり」に、マグマの供給が続いていることを示す地殻変動が観測されていて、今後、大規模な噴火が発生する可能性も指摘されています。
海上保安庁は今回、潜水無人機を使って海底の状況をより詳しく確認する調査を行う予定でしたが、不具合のため実施できず、改めて調整することになりました。
海上保安庁海洋情報部の新村拓郎主任海洋防災調査官は「桜島やその周辺は多くの人が住んでいるので、今後も調査を続けて噴火の予測につなげられたらと思う」と話していました。

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