3日の夕方、夫と一緒に北の丸公園の科学技術館での弦楽器フェアに行ってきました。夫が何で一緒かというと(不機嫌なのにです!)、彼もリュートなどにはとても興味があって、ぜひ見に行きたいからということで、同行した次第です。私が案内状を持っていて、その券で3人まで、2割引で入場できるからでもありました。
3時過ぎに家を出て、京王線から接続している都営新宿線の九段下から、北の丸公園に入り、日本武道館を通って辿り着きました。
皇居に入ると、大きな門を通るので、まるで時代劇の雰囲気で楽しいです。それに、武道館も久しぶり・・。昔は、職場だった某予備校も入学式をここでしていたんですよね。お弁当はお赤飯でしたっけ(本当に、ご飯だけ!)。
夕暮れ時に入場し、大勢の人と楽器でごった返した中、私はアジャスターと駒について、いいアドヴァイスをくれる楽器店がないか、探していました。そこで、松尾楽器店というブースで、いろいろ話をうかがうことができました。駒に革を張るのはほんの500円程度でやってくれるそうです。それに新型アジャスターも取り付けてくれるそうです(実費で)。店は東京では飯田橋にあるとか。楽器ケースに入れる、湿度を調整できるシートも買ってみました。弦楽器フェア期間中、けっこう割引で売っているからです。
それにしても、音大生や卒業生が多いのでしょうか、人前でも恥ずかしがることなく、却って人に聞かせるように、新作楽器を試演奏しているんです。私は下手だからとてもとてもそんな度胸はありません。それに、それぞれ、自分勝手に弾いているから、うるさいのなんのって、たまりませんでしたね。夫もお目当てのリュートを見たらもう、うんざりしてしまって、一旦外に出ようと言い出し、古典四重奏団の演奏も聴かないで帰ろうということになりました。でも、せっかくきたんだから、夫と別行動をとっても戻って聴こうかと言い出そうとしたとき、夫も会場に戻ろうと言いました。
外は真っ暗です。公園の道を歩くのもどこだかわからない有様。でも、第一機動隊がいるから大丈夫なんじゃないの?と言ってはみたけれど、どうなんだか・・・。
結局、会場に戻り、列に並んで、古典四重奏団のコンサートを最後まで聴きました。
実は、オールモーツァルトだし、あまり期待していなかったのですが、もう目からうろこでした。実に素晴らしい!それも、新作楽器、彼らは今日、手にしたばかりのをおっかなびっくり?手にして弾きこなすんだから、さすがはプロです。
演奏になれるため、ということもあって、調弦についていろいろ話ながらレクチャー交えてのコンサートでした。
弦楽器の調弦は、平均律ではなくて、ピタゴラス、純正律とあり、そのピタゴラスと純正律の違いについての実演が面白かったです。私は今まで、そんなこと考えたことなかったんです(恥ずかしい!)。
そして、4人の4つの楽器でひとつの音楽を作るという彼らの演奏は、モーツァルトの美しい響きを見事に聴かせてくれたんです。そうだったんだーー、私たちのカルテットは一体なんだったんだろう、と反省しきりです。
音の響きに細心の注意を払って、どこまでも追求していく彼らの姿勢に、感動しました。2組の弦楽器を使いましたが、それぞれ、微妙に違いがあるようです。特に、ヴィオラは大変だったと思います。サイズがまちまちなんですもの。2番目のヴィオラは、とても大きいサイズだったようでしたが・・。そして、ファーストヴァイオリンの2番目の楽器が、なんと演奏途中で、たぶん、A線かD線が急に緩んで、演奏を中断する羽目に陥りました。とても、気の毒です。それでも、直してからすぐに演奏を再開し、それからはトラブルもなく無事、演奏し終わりました。演奏者にとって、本当にスリリングなものなんですね。
私は、自分の楽器でしか弾いたことないから、その恐怖がわかりませんが、自分のでも、途中で弦が緩むことがたまにあります。以前は、練習中にD線が緩み、ペグまでビョーーンと飛んでいってしまいましたもの。果たして、アジャスターなしでうまく調弦できるでしょうか。やはり、ヴァイオリンを買った府中のドンマイヤーさんのところに相談してから、飯田橋に行こうかな・・。悩みます。
とにかく、古典四重奏団の演奏は、本当によかったです。音色の美しさは一番じゃないでしょうか。暗譜してできるということは、それだけその曲をみんなで作り上げているってことですよね。
昨日、クイケンカルテットでモーツァルトを聴いていたんですが、彼らほどハーモニーを追及していないなと思ってしまいました。