検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

電力の固定買取制度  連載小説134

2012年10月22日 | 第2部-小説
  将太「ところで」といって将太は内ポケットから一枚の紙を取り出して公平に見せた。
公平「7月1日から実施された電力の固定買取制度ですね」
将太「これまでの余剰電力買取でなく、事業として作った電力もすべて買い取る。ドイツは大きな実績を上げた」
公平「買取価格が決まる前から企業の事業参入発表がありましたね」
将太「企業はさすがに早い。固定買取制度は確実に収益があがるからこの制度を使った事業展開に虎視眈々だった」

公平「異業種の参入というか、あらゆる業種の企業が計画を打ち上げていますね」
将太「分野も太陽光発電だけでなく、風力、水力、地熱、バイオマスまで。企業だけでなく自治体で建設しているところもあります」
公平「風力発電では、洋上風力発電の実証試験も始まっている。まさに自然エネルギーが百花繚乱です」
将太「これに占部町はどう取り組むか」
公平「町おこしプランでは、町おこしの柱に位置づけている」
将太「そうです。位置づけた以上、具体的な取り組みにしなければいけない」
公平「ポイントは」
将太「エネルギーの自給自足で安心・安全な町、暮らしが豊かになる町じゃないですか」
公平「東北大震災、福島原発事故では停電が長期間、広範囲に発生して、東北電力、東京電力管内の地域は大変なことになりましたからね」