検証・電力システムに関する改革方針

「自然エネルギーですべての電力をまかなう町」の第2部です。

川上から川下まで 連載小説 117

2012年10月01日 | 第2部-小説
 松本「知ってます。T町は有名です。視察したことがあり、実は占部林業再生構想はその町の取り組みを土台にしています」
将太「視察というと、占部林業の貝田も行ったの」
 松本課長とは志を1つにする関係になって冨田将太の松本に対する物言いは仲間に対するものになっていた。しかし松本は役所で電話を受けているからあくまで丁寧だった。
松本「ええ、いっしょに行きました」
 松本のさらっといったあと、驚いた様子で「冨田さんはずいぶん深く勉強をされていますね。森林・林業日本一の町づくりを知っておられるとは、驚きました」と電話の向こうでいった。

将太「実は、その町へ大平さんと行ってみようと思うのですが、どう思います?」
松本「いいですねそれは。日が決まったら知らせてください。向こうの課長にわたしの方から頼んでみますから」
 役所の人間同士はこういうことは便宜を図り合う。大平公平に話をすると有給休暇がいっぱいたまっているから来週の週後半であれば大丈夫だという。それで折り返し松本に来週木曜日に行くようにしたい旨を伝えた。そうすると30分もしないで松本から連絡が入り、当日は課長が案内することになったと知らせてきた。