川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

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勝ったり、負けたり、なのに解散⁉️

2024年06月18日 | 法律・海外法務
勝ったり、負けたり、なのに解散⁉️

家庭連合の解散命令請求。

創設から来月で60年ですが、刑事事件は一つもない。詐欺強迫を理由に献金等の意思表示が取り消された事例も一つもない。

つまり、詐欺じゃない。騙してない。

騙してないのに、「信仰やめた、金返せ」請求がなぜ認められるのか。

正直、??? のイミフですが、かつての古い裁判が認めちゃったのが、「入信の時に、自由な意思決定が阻害されていた」というもの。自由な意思決定なく入信しちゃうってことが本当にあるのか、私はマユツバ。ってか、ないと思っている。

入信ってのは、人生の最大の自己決定の一つ。配偶者を選ぶよりも、就職先を選ぶよりも、自分の人格の根幹に関わる判断。

そこに「自由な意思決定が阻害されていた」ってことは、ありえないと思っている。

マインド・コントロールの欺瞞性が暴かれていない、古い時代の裁判例は、あまり参考にならない。

時代とともに価値観は変わる。判例も変わる。

例えば離婚裁判でも、かつては、有責配偶者による離婚請求は認められなかった。それを認めちゃうと、別れを切り出される側は「俗にいう踏んだり蹴ったり」だから。

判決でこの「俗に言う踏んだり蹴ったり」という「俗」なフレーズが使われた。だからとても有名な「踏んだり蹴ったり」判決。

しかし、今は、有責配偶者からの離婚請求も認められる。

かように、時代とともに、判例は変わるのです。

だから、かつて、マインド・コントロール理論が猖獗を極めていた頃は、「入信時に自由な意思決定が阻害されていた」ってな認定をされる裁判が多かった。

しかし。

時代は変わった。1990年に、アメリカの裁判がマインド・コントロールを否定した。2010年には、欧州人権裁判所もマインド・コントロールを否定した。そんな「エセ科学」理論は採用しなかった。

だから、今の裁判で、「入信時に自由な意思決定が阻害されていた」なんて認定をされることは絶対にない。

なぜ「絶対にない」と言い切れるかというと、相手方(家庭連合を目の敵にする霊感弁連)もそれを分かっていて、この7年、裁判を提訴していないから。

この15年(2009年のコンプライアンス宣言後)に遡っても、提訴はたった4件だけだし(昨年春現在)、提訴して判決になった裁判は、たった「1件のみ」。

つまり、コンプライアンス宣言後の15年の献金で、裁判所の手を煩わせて判決にまでなったのは、たったの1件。

この15年でたった1つの民事裁判しか受けていないのが、家庭連合。

過去15年で1つの裁判しか受けていない宗教団体が、どうして解散になるのか全く解せない。。。刑事事件は過去60年間ゼロですよ、、、

ーーーーーー

長くなりました。

今、その家庭連合は、文科省から解散命令請求されていますが、その理由が、「32個の民事裁判で負けたから」というもの。

しかし、その32の裁判を細かく分析してみると、半分は家庭連合が勝っている。つまり、1億円の損害賠償請求(信仰やめた金返せ)を受けているけど、半分の5000万円では家庭連合が勝訴している。半分の5000万円で負けている。

こうやって、32の民事裁判は、今分析中ですが、「半分は家庭連合が勝っている」。

つまり、家庭連合と霊感弁連は、「勝ったり、負けたり」を繰り返していた。

「勝ったり、負けたり」を繰り返して、半分は勝っているのに、負けた半分だけを取り出して、「反社だ!解散せよ!」って言えるんでしょうか。

「勝ったり、負けたり」の家庭連合に対して、負けた分だけを取り出して、「お前ら、著しく公共の福祉を害する行為をしたことが明らか(解散要件)」って言えるんでしょうか。




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