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「もう医者にかかれない」とNHKが国民健保特集!

2006年12月04日 | Weblog
■経済的弱者が加入する国民健康保険!
 昨3日夜のNHKスペシャルは、「もう医者にかかれない」と題した国民健康保険制度の問題点の特集を放送していました。
 NスペはNHKの人気番組で昨日は夜9時からの放送でしたから、ご覧になった方も多かったと思います。まもなくから国民健保に移行する私も(現在は健康保険の任意継続、2年間の期限付き)、関心を持って見ました。
 定年退職者や無職、パートやアルバイトなどの経済的弱者(収入が限られている人たち)が加入する国民健康保険は、以前からその脆弱性や問題点が指摘されていました。番組では保険料が4倍に跳ね上がった年金死活者、保険料が払えないため保険証が交付されず、病院に行けない左官職人などが紹介されていました。
■不適切な事例に不信感!
 病気なのに病院に行けない人は悲惨であり、国はきちんと何とかして欲しい、と思いますが、一方で首をかしげる事例もありました。
 福岡市内に住む71歳の年金生活者は、保険料が29万1000円から42万2500円にアップし、「こんな馬鹿な話はない。やっていけない」と憤慨していました。しかし、年金収入が年間400万円もある人が、「生活がやっていけない」と言うのもおかしな話です。
 現在、厚生労働省のモデル年金例は年額270万円位(厚生年金に40年加入)であり、現実にはもっと少ない人がたくさんいます。私など自慢ではありませんが、63歳から満額支給されても事例の方の半分にも達しません。
 年収400万円と言えば、現在、子育て中の30歳代の平均的なサラリーマンと比較しても少ないとは言えません。夫婦二人の老後生活では、十分な額ではないでしょうか。また、年金額400万円ということは、現役時代、かなりの収入があったと推定され、多額の金融資産を保有しているはずです。
 今回のNHKスペシャルは、時宜を得た内容のあるものでしたが、一つの事例の取り上げ方が不適切であり、画竜点睛を欠いたものとなりました。番組への信頼性を損ね、残念です。
                                   以上