■やがてはホームレスの大学講師も出現か!
戦前の日本では「末は博士か大臣か」が云われたものですが、「バブル経済の頃に旧文部省の旗振りで始まった大学院重点化計画によって大学院の定員が増え、その結果博士号取得者が増加」しました。
この結果、本来の学問コース(大学の助手、准教授、教授へと至る道)がますます狭くなり、また経済低迷により企業への就職も厳しいようで、大学の非常勤講師に滞留する博士が増え、大学院はフリーター養成所と揶揄されています。特に文化系、非実学系(工学や医学に比べて効果が見えにくい学問。文学・歴史学・物理学・天文学など)は厳しいようです(29日の朝日新聞朝刊「非実学冷遇いいの?」)。
27日のテレビ東京「博士の就職難」は、大学講師で生活する34歳の男性(ニカラグア史専門)や39歳の女性(イタリア語専門)について報じていましたが、一学期毎の契約のようであり、講義数が2コマとか4コマではその収入は厳しいものがあります。
また、交通費が支給されず(ニカラグア史専門家は京都在住で、東京の大学まで交通費自腹)、さらに博士の新規参入が続いて受け持ち講義数が減らされる傾向にあり、まともに飯が食えません(2コマのイタリア語講師は自家菜園で野菜栽培中)。
大学講師は生活と将来を賭けた仕事、職業ですから、生活できる賃金を支払ってあげられないかと思います。月10万円以下では、やがてホームレスの大学講師が出現するでしょうし(今朝の朝日新聞参照)、日本の非実学の未来はますます厳しくなり、結果として社会の多様性や豊かさが損なわれると思いますが。
以上
戦前の日本では「末は博士か大臣か」が云われたものですが、「バブル経済の頃に旧文部省の旗振りで始まった大学院重点化計画によって大学院の定員が増え、その結果博士号取得者が増加」しました。
この結果、本来の学問コース(大学の助手、准教授、教授へと至る道)がますます狭くなり、また経済低迷により企業への就職も厳しいようで、大学の非常勤講師に滞留する博士が増え、大学院はフリーター養成所と揶揄されています。特に文化系、非実学系(工学や医学に比べて効果が見えにくい学問。文学・歴史学・物理学・天文学など)は厳しいようです(29日の朝日新聞朝刊「非実学冷遇いいの?」)。
27日のテレビ東京「博士の就職難」は、大学講師で生活する34歳の男性(ニカラグア史専門)や39歳の女性(イタリア語専門)について報じていましたが、一学期毎の契約のようであり、講義数が2コマとか4コマではその収入は厳しいものがあります。
また、交通費が支給されず(ニカラグア史専門家は京都在住で、東京の大学まで交通費自腹)、さらに博士の新規参入が続いて受け持ち講義数が減らされる傾向にあり、まともに飯が食えません(2コマのイタリア語講師は自家菜園で野菜栽培中)。
大学講師は生活と将来を賭けた仕事、職業ですから、生活できる賃金を支払ってあげられないかと思います。月10万円以下では、やがてホームレスの大学講師が出現するでしょうし(今朝の朝日新聞参照)、日本の非実学の未来はますます厳しくなり、結果として社会の多様性や豊かさが損なわれると思いますが。
以上