NPI(非営利投資)とNPO支援の品川投資倶楽部

非営利投資NPIを実践し、NPO(非営利組織)をささやかに支援するブログです!

「鬱の時代を迎えた日本」・五木寛之氏!

2008年07月31日 | Weblog
■プレ団塊世代としては、「躁の時代」が懐かしい!
 日本の企業も産業も、労働者も労働組合も元気がないようで、「皆さん、鬱ですか」と言いたくなります(失礼)。この鬱について昨30日の日経新聞夕刊に、作家五木寛之氏の「鬱の時代を迎えた日本」とのインタビュー記事が掲載されていました。
 記事によれば日本は戦後60年、経済の高度成長や万博、オリンピックに象徴される「躁の時代」を終え、バブル崩壊後10年の低迷期を経て、今「鬱の時代」を迎えたのだそうです。
 詳細は略しますが、「ロハスもスローライフも鬱のそれだ」、「エネルギーを消費せず限られた資源でやりくりしようというエコロジーも鬱の思想」と言われると、「そうなのか」と何となく分かったような感じがしてきます。
 それにしても右肩上がりの日本経済を背景に、「躁の時代」をそれなりに生きてきたプレ団塊世代(1947年早生まれ)としては、この「鬱の時代」はなにかしっくりきません。また、本物の鬱(うつ病)に苦しむ人たちが増えていることも気になります。
 やはり60年安保、所得倍増、東京オリンピックなどを経験したプレ団塊世代としては、「躁の時代」を懐かしく感じます。まもなく北京オリンピック開会の中国は、いま「躁の時代」なのでしょう。
                                     以上

増える低所得者層、ワーキング・プアは1022万人!

2008年07月30日 | Weblog
■ワーキング・プアの将来は生活保護者?
 日本の企業・産業・経済は、いま元気がありません。パートや派遣労働者などの非正規労働者が増えて格差が拡大し、低所得者が急増しています。
 過日のテレビ東京WBSは、「2006年での年間給与200万円以下の労働者は1022万人で、全体の22.8%に達している」と報じていました。200万円とは35歳・単身者の年間生活保護費と同じと言うのですから、1000万人以上の人が生活保護者並のワーキング・プアということになります。日本の労働の現実は厳しいものです。
 特に厳しいのが30歳代のようです。番組に登場していた30歳代の派遣労働者の男性は、自宅で親と同居しているので生活が成り立っているようですが、このようなパラサイトシングル状態がいつまでも続くわけはありません。
 年金生活者の親が亡くなったとき、彼のパラサイト状況は終わり、やがて生活保護者へ転落するでしょう。日本の未来は暗いですね。高齢者と生活保護者ばかりでは。
                                     以上

「ユニテリアン主義と友愛会の精神」の講演会、8月1日!

2008年07月29日 | Weblog
■参加希望者は友愛労働歴史館へ!
 明治20年、慶応大学の福沢諭吉らの招請によりアメリカユニテリアン協会から一人の牧師が来日し、活動を始めました。ユニテリアンは開かれた、進歩的な考えを持つ人たちで、キリスト教以外の宗教をも尊重し、「魂の民主主義者」と呼ばれていました。
 ユニテリアンは明治27年、東京・芝区に惟一館を建設、後にここを拠点として安倍磯雄が社会民主党や社会民衆党を創設、また鈴木文治は友愛会(現在の連合)を創立しました。こうしてユニテリアン教会・惟一館は、日本の社会運動の総本山となりました。
 ユニテリアンがどのような思想を持ち、そこから生まれた友愛会がどのような労働団体だったのかをテーマにした講演会が、8月1日に開催されます。講師は日本のユニテリアン研究の第一人者である慶應義塾大学の土屋博政教授。参加希望者は友愛労働歴史館のHPから申し込んでください。
                 記
 名 称:「友愛会創立を記念する会」記念講演会
 と き:2008年8月1日(金)14:30~16:00
 ところ:友愛会館1階 A会議室   〒105-0014 東京都港区芝2-20-12
 テーマ:「ユニテリアン主義と友愛会の精神」
 講 師:土屋博政 慶應義塾大学教授
 主 催:友愛会創立を記念する会
 その他:参加費無料。参加希望者は友愛労働歴史館へメールか電話で申し込み
     ℡050-3473-5325、Eメール yuai@yuairodorekishikan.jp
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究極のクリンカーは酸素を消費しない電気自動車!

2008年07月28日 | Weblog
■酸素は光合成の産物、かつての地球にはなかった貴重な元素!
 真夏日が続いています。高校野球の55代表が出そろい、本格的に暑い日々が到来します。地球温暖化が進んでいますから、暑さは更に加速されるでしょう。
 ところで地球温暖化問題を背景に最近、エコカー、クリンカーなどに注目集まっています。焦点は二酸化炭素CO2の排出量を如何に減少させるかどうかで、クリーンディーゼル、ハイブリッドカー、燃料電池車、電気自動車などが注目されています。
 たしかに地球温暖化防止のためにCO2削減は大切ですが、地球全体の環境問題を考えるときは酸素を消費しないことも重要だと思います。
 酸素は水や空気を構成する元素であり、殆どの生物の生存に不可欠のものです。空気の質量の23%が酸素なので、ほとんど無尽蔵にあると思われていますが、それは「植物が二酸化炭素と水からつくった光合成の産物であり、約13億年前の大気にはほとんど酸素がなかった」とされています。
 地球の酸素の多くを生み出しているとされる熱帯雨林が、いま開発のため減少しています。大切な酸素を車の走行エネルギーのためだけに使うのはもったいないと思います。酸素を消費せず、CO2を出さない車こそ、究極のエコカーと言えます。酸素は地球が長い歴史の中で生み出した貴重な資源です。
                                    以上

学者にして社会運動家・武藤光朗氏逝去から10年!

2008年07月25日 | Weblog
■社会思想家としての矜持を持って
 一つの事件が多くの人たちの人生を左右することがあれば、一冊の本が一人の人間の人生を方向付けることもあります。私にとっては、故武藤光朗氏の『社会主義と実存哲学』という本がそうでした。
 今から10年前の1998年7月25日、社会思想家・武藤光朗氏は東京・大田区山王の自宅で逝去されました。武藤氏は、世間的にはそれほど著名な学者ではなかったようですが、中央大学教授・早稲田大学客員教授などを務めた人で、実存主義哲学者ヤスパースの研究で知られていました。
 また、民主社会主義研究会議の議長、インドシナ難民連帯委員会の会長なども歴任し、知る人ぞ知る学者であり、全体主義(共産主義、ファシズム)を厳しく批判し続けた社会運動の実践家でした。著書として『経済学史の哲学』などの経済哲学三部作、『現代に日本の挫折と超越―友愛哲学の研究―』などがあり、訳書としてヤスパースの『哲学的世界定位』などがあります。
 武藤光朗氏は晩年、余り一般的ではない「社会思想家」という肩書きを好んで使っていたようで、そこに同氏の矜持を見る思いがしたものです。私がボランティアで政治活動に取り組んだり、労組書記になったのも10代の頃、武藤光朗氏の『社会主義と実存哲学』を読んだからです。
 社会思想家・武藤光朗氏逝去から10年、改めてご冥福をお祈りいたします。
                                     以上

昭和モダニズムの女性作家ささきふさ!

2008年07月24日 | Weblog
■『六合雑誌』に作品を発表していた大橋房子!
 今朝未明、また岩手県で震度6強の地震があったようです。各地でけが人がでているようですが、今のところ亡くなった人はいないようで、その点では幸いです。
 さて、今日は昭和モダニズムの女性作家ささきふさのことです。明治、大正、昭和の時代、東京・港区芝にかつてユニテリアン教会があり、『六合雑誌』という月刊誌を発行していました。その研究書である『六合雑誌 総目次』を読んでいたら、大橋房子という名前が何度も出てきました。興味を持ち、インターネットで検索したら、後に昭和モダニズムの女性作家と呼ばれた「ささきふさ」のことでした。
 ささきふさは「モダン都市文学を代表」する女性作家で、代表的なモガ(モダンガール)だったようです。後に芥川龍之介の媒酌で作家・佐佐木茂索(戦後、文藝春秋新社社長)と結婚し、佐佐木房子(筆名・ささきふさ)となります。
 『六合雑誌』に作品を発表していた大正5~8年頃は青山学院英文科在学中のクリスチャンで、大橋房子名で内省的作品を発表していました。詳細は略しますが、昭和モダニズムを代表する女性作家が、『六合雑誌』のようなキリスト教系雑誌に投稿していたとは面白いものです。
 『六合雑誌』に掲載された6編の作品をぜひ読んでみたいものですが、同誌は現在入手困難ですので、図書館で一読するしかありません。それにしても今、プロレタリア文学の『蟹工船』が復刻され、ベストセラーになっています。大橋房子の作品も復刻されないものでしょうか。「モダン都市文学」もまた、戦前昭和の文学を代表しているのですから。
                                   以上

アメリカンドリームは終焉したか!

2008年07月23日 | Weblog
■本来のアメリカンドリームは「民主主義・自由・平等」の建国の理想!
 アメリカ発の大恐慌が囁かれている今日この頃、かつて独特の響きがあり、人々を魅了したアメリカンドリーム(経済的成功による富の獲得)が崩壊しかかっています(既に崩れているとの声もあります。アメリカは貧困率世界一の国ですから)。
 アメリカ建国以来、多くの移民がチャンスを掴み、立身出世(古い言葉ですね)し、富を獲得してきたことは確かです。しかし、今のアメリカで「経済的成功による富の獲得」ができるのは、ごく一部の人たちだけでしょう。その意味でアメリカンドリームは、既に終焉したと言えるかも知れません。
 しかし、本来のアメリカンドリームとは、「民主主義・自由・平等といった、アメリカ建国以来の理想。また、その理想を体現するアメリカの文化・社会」(スーパー大辞林)のことで、後にそれが転じて「経済的成功による富の獲得」になったのです。
 現在のアメリカで「経済的成功による富の獲得」が困難になったとしても、まだ建国以来の理想(民主主義・自由・平等)が残っています。例え強者の民主主義、貧困への自由、形式の平等であったとしても、アメリカにはまだ理想が根付いているのです。それが今日なお、多くの移民をアメリカに引き付けている一つの要因でしょう。
 それにしてもアメリカ発の世界恐慌、本当にくるのでしょうか。恐慌の時代の生き方、ノウハウ、ヒントが欲しいものです。
                                    以上

九相図の画家、松井冬子の世界!

2008年07月22日 | Weblog
■いま若い女性に「自傷系アート」が人気!
 3連休中、撮り溜めしていたVTRをいくつか見ましたが、NHKのETV特集「痛みが美に変わる時ー画家・松井冬子の世界」を見てショックを受けました。
 モデルか女優を思わせる美形ながら幻想的で異常な世界を描き、「21世紀の九相図作家」とか「自傷系アート」、「情念の画家」と言われる松井冬子の特集番組です(九相:人間の死体が腐乱して白骨化するまでの九段階を観想すること)。
 なぜ松井が若い女性に人気があるのか、その絵がなにを訴えようとしているのか、私にはよく解りません。口から内臓をはき出す女性や自らの腹を切り裂く女性の絵など、気持ちが悪いばかりですから。
 私がショックを受けたのはその絵画表現もさることながら、内臓のリアルさを表現するために動物の解剖実習をしているシーンでした。画家が実習のために動物を解剖したり、人間の解剖に立ち会う、と言うのは聞いたことがありますが・・・。それにしても芸術家とは大変ですね。
 私は子どもの頃、肉屋の前を通り、解剖(解体)?された牛や豚の肉を見ただけで気持ちが悪くなりました。また、生け花を習っていたとき、ハサミを使って形を整えることが、生命(植物の)を弄んでいるようで自己嫌悪に陥ったものでした。
 このような私には、松井冬子の絵は刺激が強すぎるようです。しかし、彼女の絵はたしかに人を引き付ける何かがあります。今度、本屋で画集を立ち読み(立ち見)しましょう(購入し自宅に置いたら、夢でうなされるかもしれませんので)。
                                  以上


ファミレス契約店長の過労死認定!

2008年07月18日 | Weblog
■責任感が強く、真面目に働く人ほど過労死の危険!
 埼玉県の春日部労働基準監督署は、昨年10月に脳出血で亡くなったファミレス契約店長(男性・32歳)について、長時間労働による過労死であることを認定しました。今朝の新聞各紙やテレビが大きく報じています。
 契約店長が働いていたのは外食大手「すかいらーく」で、店長が契約社員(一年毎に契約を更新)、店長以外は全員パートかアルバイトとのことで、正社員が一人もいなかったようです。凄まじいお店です。
 詳細は略しますが、亡くなる直前の3カ月間の残業時間は月平均200時間を超えていたそうですから、確かに過労死に追い込まれます。正社員が一人もおらず、契約社員にここまで長時間労働を強制?した会社の姿勢は、厳しく批判されるべきでしょう。
 一方で過労死した店長には申し訳ありませんが、ここまで追い込まれる前に立ち上がり、闘って欲しかったと思います。労働組合を結成するなり、行政に相談するなり、何らかの方法があったと思いますが。
 今の日本では責任感が強く、真面目に働く人ほど過労死の危険があります。会社は労働者の責任感、真面目さに甘え、長時間労働と不払い残業を強いているのです。
 すかいらーく(雲雀)さん、のんびりとさえずっている時ではありませんぞ。
                                      以上

ゼネラル・モーターズ(GM)はどうなるのか!

2008年07月17日 | Weblog
■今日のアメリカ、明日の日本!
 私のような年齢の者には、アメリカは自動車・飛行機・コンピュータなどに代表される科学と技術の先進国で且つ巨大な軍事国家、そしてアメリカンドリームの国。アメリカを代表する企業の一つが、ゼネラル・モーターズ(GM)でした。
 そのGMがいま、厳しいようです。16日の共同通信によれば、「ガソリン価格の高騰や米景気の急減速で経営が悪化した米自動車最大手GMは15日、株主に対する配当の見送りや人件費の削減などを柱にした追加リストラ策を発表した。経費節減に加え、資産売却や海外を含む資金調達も急ぎ、2009年にかけて150億ドルの資金を工面する方針」とのことで、大変な事態になっています。
 しかし、先進国が後発国に追い上げられるのは歴史の必然、グローバル経済下での産業・企業の栄枯盛衰も必然ですから、GMの凋落も止むを得ませんが、「ここまで落ちるのかGMさん」と言いたくなります。
 貧困率世界第一のアメリカ、同二位の日本。サブプライムローン問題でホームレスが増大しているアメリカ、非正規労働の拡大によるワーキング・プアの増加が顕著な日本。今日のアメリカは明日の日本、今日のGMは明日のトヨタ・ニッサン(失礼)でしょうか。
 しかし、少子高齢化で資源のない日本、工夫と努力を重ねない限り、凋落の度合いはアメリカよりも酷いことになりそうですが。
                                   以上