NPI(非営利投資)とNPO支援の品川投資倶楽部

非営利投資NPIを実践し、NPO(非営利組織)をささやかに支援するブログです!

1-4月の自殺者1万1236人、年間3万人超のペース!

2009年05月29日 | Weblog
■日清戦争の戦死者1904人、交通事故の死者5744人!
 27日に警察庁が発表した4月の自殺者数は3027人(暫定値)で、前年同月の2854人(確定値)を上待っています。また、今年1-4月の自殺者数は1万1236人(暫定値)で、前年同期の自殺者数1万743人(確定値)を493人上待っています。都道府県別の自殺者数の最多は東京で1019人。
 日本の年間自殺者数は11年連続で3万人を超えており、今年も3万人を超えるペースで推移しています。この数字は日清戦争の戦没者数1万3249人と比べても圧倒的に多い数字です。
 さらに日清戦争の戦没者1万3249人(陸軍1万2989人、海軍260人)と云っても、その86%は脚気などの病気による死亡で、実際の戦死者は1904人とされていますから、自殺者数はその16~17倍に達しています。また、交通事故で亡くなる人は年間6千人程度(2007年は5744人)ですから、日本の自殺者の数の多さは驚きです。病気、経済的問題など理由は様々でしょうが、生きて欲しいと思います。
 それにしても日清戦争の戦没者の多くが脚気によるものとは、兵隊さんが可哀想。海軍は麦飯を導入したため脚気で死んだ人が殆どいませんでしたが、陸軍では多くの兵隊が脚気で亡くなっています。その原因は陸軍の白米偏重にあったとされ、麦飯に反対した森鴎外(作家兼陸軍軍医)の責任を問う声もあったようです。
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ボランティアにはお金が必要!

2009年05月28日 | Weblog
■リタイアに向け準備が大切!
 私の女房殿、昨日、今日とボランティアで、外国人観光客への英語による案内に取り組んでいます。今朝も7時半に出かけていきましたが、本人が希望し頑張っていることですから、私が云うことは何もありません。
 ただ、気になるのは支給される交通費のこと。ボランティアが基本ですから当然、支給される交通費も些少で、遠方から来るボランティアの人は大変なようです。
 私も某労働組合書記を57歳で早期退職して以来、某歴史館でボランティアをしていますが、それなりにお金がかかります。しかし、一人でのんびりとクラシックを聴きながら仕事ができ、コーヒー飲み放題(機械式なのでいつでもOK。味は別として)、インターネット使い放題の職場ですから、隠居所としてそれなりに楽しんでいます。
 そこでこれからリタイアする人たちで、ボランティアを楽しみたいと考えている皆さんへ一言。それは「リタイア前に、ボランティア活動に取り組めるだけのお金を用意して下さい」ということです。
 尤も大層なお金を用意する必要はありません。具体的な金額は、ボランティアの内容によりケースバイケースですから一概に云えません。しかし、交通費と昼食代程度は用意したいものです。要は「余裕のある小遣い」と云ったところです。
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2008年度の労働相談、過去最多の約23万7000件!

2009年05月27日 | Weblog
■問題意識を持ち、自分の身は自分で守る決意と行動が大切!
 「個別労働紛争解決制度」に基づく昨年度の労働相談は、過去最多の約23万7000件に上ったことが厚生労働省のまとめで分かりました。
 個別労働紛争解決制度は、「労働者と企業間のトラブルを裁判に持ち込まずに迅速に解決」するもので、2001年10月に制度がスタートし、全国の労働局などの「総合労働相談コーナー」で相談に対応しています。
 日経新聞の記事によると「厚生労働省のまとめによると全国の相談件数は107万5021件(前年度比7.8%増)で、始めて100万件の大台を突破」し、「このうち労働基準法や労働者派遣法など明確に違反しているものを除く民事上の労働紛争は23万6993件(同19.8%増)だった」とされています。主な紛争要因は①解雇関連25.0%、②労働条件関連13.1%、③いじめ・嫌がらせ12.0%。
 労働者と企業間のこのような紛争を未然に防止するためには、疑問に感じたり不利益を感じたとき労働組合や行政(労働局など)に相談することでしょう。「自分の身は自分で守る」という決意と行動が大切です。
 そのためには労働法の知識が必要になりますし、労働組合に関する情報収集も大切。労働組合が街頭で配っているビラを受け取るのも、日頃の情報収集の一つ。要は問題意識を持つことです。

女性に多い派遣労働者、高い相対的貧困率!

2009年05月26日 | Weblog
■深夜営業の飲食店、ネットカフェで過ごす女性!
 昨日からマスコミには北朝鮮による核実験のニュースが溢れています。今朝の読売新聞は何頁にも亘ってこの核実験関連記事を掲載しています。
 しかし、気になったのは「女性の生活苦 深刻化」との記事です。女性は一度就職しても結婚・出産・育児のため退職するケースが多く、再就職しても不安定の非正規労働者、派遣労働者になることが多いようです。このため離婚したり、夫と死別した場合、厳しい雇用状況、生活状況に置かれます。
 記事の詳細は略しますが、景気の悪化で仕事を失い、住む場所にも困っている元派遣社員(女性)の例が紹介されていました。たしかに女性に多いのが派遣労働であり、非正規労働。パートを掛け持ちし、必死で子育てをする女性の例は、あしなが育英会の新聞に溢れています。
 記事は「派遣労働者の6割は女性」で「女性の相対的貧困率は30歳代以降、どの年齢層でも男性より高く、高年齢になるほど差が開く」と解説し、女性の路上生活産者で作るグループの救援活動の紹介をしていました。
 100年前、賀川豊彦(キリスト教伝道者、社会運動家)は、神戸のスラム街に住む人々のための救貧活動に取り組みました。しかし、少数の個人を救うことには限界があり、やがて賀川は労働運動に参加し、労働者全体の生活を底上げする防貧活動に取り組みました。
 「救貧から防貧」へ進んだ賀川豊彦の経験は、今日の女性の貧困化問題への示唆になるでしょう。社会全体での取り組みが必要です。
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神田青年館と労働組合、泥濘(ぬかるみ)と草履!

2009年05月25日 | Weblog
■悪路の東京、泥濘の神田地域!
 明治時代のお雇い教師ジョサイア・コンドルが設計し、今に残る旧三井邸(綱町三井倶楽部、東京・三田)と旧島津邸(清泉女子大、東京・五反田)について、20日のブログに掲載しました。
 彼の建築物の多くは関東大震災、空襲、老朽化などで既に焼失、解体されていますが、今も歴史に残るエピソードが伝えられている建物もあります。その一つが「神田の青年館」と呼ばれた東京YMCAの基督教徒青年会館(東京・神田美土代町)です。
 詳細は略しますが、この神田青年館は明治・大正の日本の労働運動、社会主義運動(当時は無産政党運動と呼ばれていた)の活動拠点として記憶されています。神田青年館には1000名を超える収容人員を誇る講堂があり、ここでしばしば労働組合などの演説会が開かれていたからです。特に有名なのは高野房太郎、片山潜らが組織した労働組合期成会(明治30年)が主催した演説会、談話会です。
 ところで労働組合期成会の演説会記録を読んで興味深いのは、草履代が突出していることです。この頃、東京の悪路は有名。さらに青年会館のあった地域は小川町低地とよばれ、雨が降るとひどい泥濘になったようです。また、当時の労働者の多くが下駄履きだったため、そのまま洋式講堂に入ることが許されず、草履に履き替えていたからです。
 それにしても演説会全費用の3分の1が草履代などの下足関係費用(二村一夫『高野房太郎とその時代』)とは、当時の集会は「足が出る」ことが多かったのでしょう。
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「さしがね合わせ」と「ググれカス」!

2009年05月22日 | Weblog
■業界用語は難しい!
 今朝の読売新聞「編集手帳」に、「さしがね合わせ」という言葉が登場していました。詳細は略しますが、大勢の職人が一緒に仕事をする際に大工道具「さしがね」の寸法と角度を擦り合わせることのようです。「さしがね」は知っていましたが、「さしがね合わせ」は知りませんでした。
 また昨日、『ウェブはバカと暇人のもの』(中川淳一郎著)という本を読んでいたら、「ググれカス」という言葉が出ていました。これも詳細は略しますが、調べればすぐに分かるようなことをわざわざインターネット上で質問してくる人に対し、「グーグルで検索しろ、このカスめ!」と罵倒、揶揄する言葉だそうです。この他、同書では数多くのネット用語が紹介されていました。
 昔の職人言葉、現在のネット用語、何れも部外者には分からない言葉が数多くあります。政治や官僚の世界にも多くの業界用語がありますし、私がいた労働業界にもいくつかの業界用語、専門用語がありました。単組、教宣などなど。
 昨日、スタートした裁判員制度、司法業界用語をシロウト向けに翻訳する作業は大丈夫なのでしょうか。
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GDPマイナス15.2%(1-3月実質年率)!

2009年05月21日 | Weblog
■長期保有の個人投資家は仕込みの時期か!
 昨日の新聞各紙は一面トップで、「内閣府が発表した1-3月期の国内総生産GDP速報値が年率換算でマイナス15.2%になった」と報じていました。これは戦後最大の減少率とのことで、日本経済が危機状況にあることを示しているようです。
 しかし、一方で「過去に例のないスピードで在庫・生産調整が進んでいる」ようで、生産の底入れ、下げ止まりの兆しが見られるようです。とすれば株価もそろそろ上昇に転じてくるでしょう。
 優良企業への長期投資をめざす個人投資家にも、ようやく仕込みの時期がきたようです。日本酒は冬の寒いときに仕込みを行います。私たち個人投資家も株価が底冷えしているこの時期に、しっかりと仕込み作業を行い、長期保有による熟成をめざしましょう。
 問題はシロウトの私たちには、優良企業が分からないことです。昨年までならトヨタ自動車や武田製薬、日本電産などを優良企業の代表と見ればよかったのでしょうが、今は不明。
 しかし、素直に自分の直感を信じれば良いと思います。自分の好きな会社、社会に必要とされている会社、社会的責任をしっかりと果たしている会社などを選び、長期投資をすれば良いでしょう。
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旧三井邸、旧島津邸を見学してきました!

2009年05月20日 | Weblog
■設計者ジョサイア・コンドルへの関心が高まるか!
 昨19日、ジョサイア・コンドルの設計に成る東京・三田の旧三井邸(綱町三井倶楽部)と東京・五反田の旧島津邸(清泉女子大)の見学に行ってきました。
 とは言え綱町三井倶楽部は三井グループ各社の会員制倶楽部、部外者が中に入ることはできません。外から観察し、写真を撮ってきましたが、さすが日本の近代建築の父と呼ばれるジョサイア・コンドル設計、立派な建物です。大正12年の関東大震災による被害もあったようですが、きちんと昔の姿に復元されているようです。
 一方、清泉女子大にある旧島津邸、こちらの邸内見学は事前登録の定員制による見学。しかし、庭園と島津邸の概観だけを見学するならば平日はいつでもOK。写真を何枚か撮影し帰ってきました。それにしてもミッション系の女子大、若い女性が闊歩しており、私のようなおじさんが見学に訪れるのは多少、気が引けるところです。
 ところで旧三井邸、旧島津邸と同じコンドル設計の三菱一号館が、丸の内の旧三菱村に昔の姿で復元されたのは4月27日。また、旧岩崎邸(東京・台東区)ではJ・コンドル展が5月10日まで開かれていました。これらを契機にコンドルその人への関心が高まってくれれば良いと思います。
 彼はお雇い外国人として英国から来日し、日本の近代建築の基礎を作り、多くの後継者を育てました。後には日本に帰化し、日本女性と結婚。河鍋暁斎に師事し、日本の美術・芸術・文化に深い愛着を持ち続けました。その意味でコンドルは、傲慢さのない良質の欧米系知識人を代表しているように思えます。
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トヨタの新型プリウス、既に予約が8万台!

2009年05月19日 | Weblog
■ホンダの「インサイト」、4月の販売台数でトップ!
 ホンダのハイブリッド車「インサイト」が「4月の新車販売台数で車名別ランキングのトップなった」とマスコミ各紙が伝えたのは、まだ記憶に新しいところです。
 ハイブリッド車が売り上げトップになるのは凄いことだと思っていたら、昨18日に販売が開始されたトヨタのハイブリッド車・新型「プリウス」は、予約の段階で8万台の受注を受けている、とマスコミが報じています。
 エコカーとしてのハイブリッド車は既にかなり前から登場しており、珍しくはありません。しかし、今回のホンダのインサイト、トヨタのプリウスの売れ行き好調は驚きです。背景には4月からスタートしたエコ減税があると思います。
 しかし、一番の要因はその価格でしょう。インサイトは189万円から、プリウスは205万円からの販売価格ですから、普通のガソリン車と同じレベルの価格です。エコ性能を考えたら、両車とも驚異的な価格と云えましょう。
 それにしてもインサイトやプリウスがこれほど売れるには、消費者の環境志向やその一方での節約志向があると思いますが、消費者がそれなりにお金を持っていることも一因。特に金融危機の影響をほとんど受けていない人たちは、それなりの金融資産をもっていますから、インサイトやプリウスを購入することに躊躇がなかったのでしょう。
 さて貧しい年金生活予備軍(来年から年金受給です)の私は、インサイトやプリウスには手が出ませんので、2~5年ほど待って150万円程度の軽自動車ハイブリッドカーまたは軽の電気自動車が発売されたら購入したいと思います。
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「友愛」と鳩山由起夫民主党代表!

2009年05月18日 | Weblog
■マスコミの「友愛」への揶揄は強いが!
 鳩山由起夫氏が民主党代表に就任したことによりマスコミには、鳩山氏のモットーである「友愛」という言葉が頻繁に登場しています。曰く「友愛社会」、「友愛経済」、「友愛の社会保障」、「友愛外交」云々。しかし、その紹介がしばしば揶揄的なのが気になります。曰く青臭い、抽象的、綺麗事云々。
 鳩山新代表の「友愛」の真意は別として、「友愛」とは一般的には「兄弟または友人間の情愛」とされ、「家族愛、人類愛、博愛」とも表現されています。
 フランス革命の市民革命が「自由・平等・友愛」を掲げ、国旗が青(自由)・白(平等)・赤(友愛)で表されていることはよく知られているところ。また、その理念(自由・平等・友愛)がヨーロッパ諸国やアフリカ諸国で共有されていることは、三色旗が多く見られることから明らかです(尤も国により青が大河を表すなどの違いもありますが)。
 「自由」と「平等」はしばしば矛盾する、両立しない概念ですから、これらを調和させるより高次の概念として「友愛」が不可欠となります。その意味で鳩山代表が「友愛」という言葉をしばしば使うことは、意味のあることです。
 政治家鳩山由起夫氏は、自由(弱肉強食的自由)と平等(理想としての平等)を、友愛という理念で収斂させ、社会的公正を実現させようとしているのでしょう。ならばそれを理念・モットーを持たないマスコミが揶揄しても意味のないことと思いますが。
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