すがわらの工房日記

東北は岩手県一関市の呉服屋。こつこつと友禅染めをしています。

手機が復活!

2011-12-07 18:00:20 | 手機

皆さんこんにちは

こちら岩手県一関市の呉服店 京呉服すがわら でございます

東北の小さな呉服屋ですが自前の「工房らくぜん」で

きもの屋がきものをせっせと作っているんですよー!

 

さて、こちら京呉服すがわらには手機があります

西陣織の帯を織るための巨大な織機でして

 以前にも何度かご紹介していましたが、

この織機が 実はあの地震以来止まったままだったのでした。

そりゃもう、とんでもない揺れ方だったものでしたから

あちこち狂っちゃって壊れて織れないでいたんです。

店先で巨大なオブジェにしておく訳にもいかず、かといってまた地震が来たら困るしで何となくそのままにしておいたんですけど、決心しまして

 

それを先日、ようやく修理しました!

織機の専門の職人さんがわざわざ京都から来て下さり

Dsc_0094
上の方に人が居るのがわかるでしょうか?

機によじ登ってあれこれ直しています

くり抜いてさらに高くしてある天井すれすれに体をねじ込んで大変そうです

ホントに大変なんです、あの上。

 

Dsc_0095

グリーンの機械がジャガードと呼ばれる織機の心臓部なんですが

経糸を持ち上げるための針が縦横にぎっしり入っています

それらも全部点検します。

複雑そうに見えますが、原理は案外単純な原始的機械です。

 

ほかにも色んな部分の微調整をして数日掛りでようやく直しました。これで大丈夫。

 

震災当日まで織っていて途中だった帯を織りあげ、

経糸を白から黒に変えました。

写真撮り忘れちゃったんですけど、2千4百本ある糸を

全て手で結んで張り替えるんですよ!

これで織機は大丈夫、完全復活しました!!

 

そんなこんなで新作図案(紋図)と型を新たにおこし、用意して、

色を決めて、いよいよ糸巻開始です

Dsc_0134

「ようやく手機を動かせる。」気持ちをはやらせつつ

慎重に糸を選びます。

織り手は我社の会長、私の親父ですが

あーでもない、こーでもない、織り始めはいつも大騒ぎです 。

目出度く織機が動きだし、ガッシャン、とんとん、と以前のようにリズミカルで賑やかな音が店に響きだしました。

かっこいい帯が出来そうですよ

 

その横で黙々と友禅する私、地味な作業

Dsc_0136

黙々、ちまちま、ちまちまちまちま・・・無音です。

 

工房らくぜん では全て一点一点丁寧に手作業で作っています。

欲しいものがあったらいつでも何でも言って下さいね

きもの屋が精魂込めてきものを作っていますよー!

 

 

 

 

コメント
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