すがわらの工房日記

東北は岩手県一関市の呉服屋。こつこつと友禅染めをしています。

桜の振り袖、糸目引き終わり

2011-01-10 18:16:02 | 友禅

こんにちは

工房らくぜんです

式典は先日行った所が多いようですが、本日は成人の日ですね。

私の町でも式典は昨日で、

晴れ着の新成人の皆さんが嬉しそうに歩いているのを見かけました

中でも振り袖を纏ったお嬢さん方は一際鮮やかで美しく、こちらも晴れやかな気持ちになります。

そう、ハレの日に着るから晴れ着です。

そんな人生の節目の大切な儀式の日に纏う衣裳を手掛けさせていただくのは

呉服屋として、職人として、とても誇らしい気持ちです。

何はともあれ

新成人の皆様、おめでとうございます。

少しでも世の中が良い方向に向かうように共に頑張っていきましょう。

  

  

さて、

こちらも晴れ着です。

桜の振り袖の糸目が引き終わりましたよー

Dsc_0327

この様に縫込みの中まできちんと糸目を引くのは

将来 体の寸法が変わってもある程度対応できるようにする為です。

丁寧に引きましたよ。

そして生地は紗綾形(さやがた)に桜の地紋です。

紗綾形とは卍の字を崩して組み合わせ、連続模様にしたもので、

桃山時代に明から伝わった織物、紗綾の地紋に使われていたためにそう呼ばれます。

端正で品格のある模様ですね。

その生地に桜の友禅ですから、これはもう完璧です。

あとは友禅次第ですから私の双肩にかかるプレッシャーは相当なものです。

心を落ち着けつつ、

生地を全て解き、一本の反物の状態に戻します。

Dsc_0330

生地のは縫いの為だけに使っている このおもちゃの様なロックミシンは、

本当におもちゃみたいで、

これでよく縫えるなぁ、といつも関心しながら使っています。

Dsc_0335

ほい、出来ました。

  

この後は生地を張って地入れですが、

その前にちょっと、本日は私の道具の紹介をします。

大きい作業机は私の大尊敬する指物師の方に作って頂いたんですが

この小さい方の作業机。

これ、実は私が作ったんですけど

Dsc_0336

帯の図案制作や糸目作業等に使っています。

これのガラス板をはずして

Dsc_0337

コンロを置いて

Dsc_0338

このコンロを入れてる箱も私が作りました。

車輪が付いてて動かしやすくなっています。

Dsc_0339

天板をはめると…

Dsc_0341

ほら、簡単だけど友禅台の出来上がり。イカス!

友禅台ってなかなか使いやすいのが無いので自分で作ったんですけど、

他の職人の方はどうなさってるんでしょうか?

地方にいると、道具屋も近くに無いし、

無い道具なんかは自分で作っちゃう事が多いんですけど、

こういうの何ていうんだっけ?

え?器用貧乏?ギャー!!

  

工房らくぜん は 京呉服すがわら の工房です

田舎でも工夫しながら頑張って制作していますよ。

無いものは作る!がモットーです。

着物の事なら どうぞ何でもご相談ください。

あなただけの、本当の逸品、一点ものをおつくり致します。

  

  

  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする