LOHASな感じ!

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光の教会

2006-12-10 | 建築と文化
安藤忠雄の作品の中で、「光の教会」と呼ばれている建築物がある。
建築資料研究社より、「光の教会 安藤忠雄の現場」平松剛著が出版されている。

教会堂の建設の計画が持ち上がり、教会側が安藤忠雄に設計を依頼することになる。
しかし、後に安藤忠雄が語るように、教会側より提示された予算はかなりの低いものだった。
先方の予算では、どう考えても、予定している収容人員を確保できるだけの教会堂をつくるのは無理だった。
そんな時、安藤忠雄の閃きがあった。

基本構造はコンクリート打放しの教会堂とし、その箱体の南側の壁に十字架の窓を設ける。
建物の中から見ると、その正面の窓から十字架の光が差し込む仕掛けになっている。
また、その箱体に対して斜め15°に突き刺さる壁がある。
このようなイメージパースから建築工事が開始されることになる。

「光の教会」は、そんな安藤忠雄の閃きから、暗雲漂う現場、そして竣工に至るまでが、建築上の様々な問題を通してリアルに表現されている。

建築に対する人々の情熱...。
様々な問題を乗り越えようとする情熱。
設計者であろうとも施工者であろうとも、ベクトルを一本化する事なしにはCSは図れない。
改めてそう感じた。