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原油暴落と今後の動向

2015-02-01 | 地政学的備忘録
原油価格の極端な下落は世界経済を揺さぶる。
昨年7月に原油100ドル/バレル程度だったのが、現在では44~45ドルで推移している。
大きな要因としては、予想以上に生産量が増加したシェールオイルを含む原油のだぶつきと世界的な需要減少だ。
そこへ来て、OPEC総会でサウジの減産見送り発言。
米国のシェールオイル開発の抑止、ロシアの制裁措置、イスラム国への制裁など様々なことが言われているが、
いずれにしてもサウジは原油シェアを奪われることは嫌うのは間違いない。

中東での原油生産コストは油田によっても異なるが10ドル~20ドル程度だ。
しかし、産油国の財政均衡価格は70ドル~100ドルと言われている。
先日TVでも放映していたが、ベネズエラやロシアの国内経済が非常に悪化している。
また、米国のシェールオイル企業が破綻したのも本年のビックニュースとして取り上げられている。

今後、原油下落が長期化すれば様々な投資活動も当然ながら鈍化していく。
今朝の日経では、資源各社の株価が急落し、LNGの大型プロジェクトやシェールオイル等もさらに暗雲が漂うとしている。
オーストラリアでは、炭層ガスからLNGを生産し世界1のLNG輸出国に躍り出るという戦略があるらしいが、資源各社の株価の急落により失速する懸念が出ている。
資源エネルギー関連の雇用も大きく純減すると豪銀行は予測する。

今後の原油価格の動向は、100ドルを超えるような事は無いだろうが、いずれ60ドル~70ドル台で推移するのではないかという見方がある。
それは中東諸国の財政均衡価格の問題と、シェールオイル採算コストとのバランスにあるのだろう。