皆さん、こんにちは。横浜は曇天が続いています。晴れて欲しいなあ。
今日はペンシルについて少々触れたいと思います。
・Gijieさんのムックの新作紹介での掲載もあり、このところお問い合わせを頂く、新しい水平浮きペンシルについてです。
申し訳ございません、只今、今一度細部を詰め直しているために発売は来春ぐらいになりそうです。
35mm、50mm両方ラインナップ予定です。(写真上の同サイズ2本は体高の違いをテストしたもの。スリムとノーマル、とでも言えばいいのでしょうか?)
ほぼ角度の無い、水平浮きですので足の長目なスケーティングが得意です。ただし連続スケートは、バスならともかくトラウト相手ですとバイトの数に比べ、なかなかフッキングにまで至らないため、食わせはポーズで、のイメージが必要になると思います。
ただそれだけではいま一つフッキング率が上がりません。ルアーへのアタックポイントが増える、水平浮きの短所?かもしれません。
加え、このままではどうしてもスケーティングを操る楽しさから、高活性時の早い釣り専用ペンシルとなってしまう恐れがあり、もう少し浮き角度の調整をし、狭い範囲でのターンもこなせるようにするなど、デザインを今一度見つめ直しているところです。
*従来のZANMAIペンシル35mmは垂直ペンシルです。ですから運動力学?的に水面を滑るスケートは不得意です。ピンポイントで前後左右に首を振り、ダイブするのが得意なペンシルです。
また、垂直ペンシルはルアーを垂直に立たせるのが命題でありますから、ルアーがほとんど水面から隠れてしまうほどに重量を持たせてあります。そうでないと、ひっくり返ってしまいルアーとして成立しません。
この性格上、水温の違い、リングやスイベルの有無、ラインの浮き沈み、フック交換などによってほぼ水面直下でサスペンド気味になる個体も出てきます。ZANMAIの垂直ペンシルとはこういったものなのですが、今年の春から製作した個体につきましては、クランクなどど同様、多少ボディーに厚みを出し、浮力ももう少し確保する事に変更しました。ですからそれ以前に製作したモデルとは厚みが違います。
すでにHP上の‘エリア用ルアー‘で告知させて頂いておりますが、この点改めて御理解下さい。
両モデル発売後は、双方の持ち味を御理解の上、使い分けて下さると嬉しいです。御理解頂きたいのは、垂直浮きと水平浮き、同じアクションを出すのは不可能、という事です。
・写真をもうひとつ。上はZANMAIのMDタイプのミノー。下はペンシル。
こうやってミノーを逆さまにして形状を見ると、いくつもの共通点を見出して頂けると思います。ここが原点です。
それはペンシルとはそもそも、小魚や虫がお腹を上に見せつつ、水面に浮いている様をイメージしているからです。どうしてああやってくびれているの?と時折り質問されますが、出っ張ったお腹はスケート、ターンなどの曲芸を容易に演出するためには必要不可欠。大きな意味があると考えます。
テールがちょっとくびれているのはスケートの足が長くなり過ぎぬように。そしてただ見た目に奇麗にスケートするだけではなく、微妙にイレギュラーな動きを合わせて演出できるように。
この写真では判別できませんが、ボディーのサイドはほぼフラットに近く仕上げてあります。スケーティングの際のフラッシング効果のためです。
頭でっかちなのは格好が悪い?かも知れませんがこういった種類のペンシルで頭下がりは頂けないので、ここには浮力が必要だと思うからです。
上のミノーのように、ペンシルも小魚がお腹を見せている様に通常とは上下をひっくり返して顔を作り、表現しても良かったのですが、それはそれで意匠としてはお馴染みだと思うので今回はこのように顔を下向きにした、ミノーと同じ普通のデザイン予定です。
ルアーの見た目って、印象として大事ですよね。でもルアーは道具。ZANMAIのルアー形状には全部、道具としての意味があります。言うまでも無くリップ他も含んで。少なくとも僕はそう考え、実践しています。機能をルアーとして活かしつつ、見た目もZANMAIのルアーっぽいな、と漠然とでも感じて頂くために、ミノーなどど共通点を持たせ、このような形状となっているのです。
Gijieさんで連載させて頂いている ‘チューニング講座‘ でもこういったことは以前に触れましたが、新作を例にとって説明させて頂く良い機会だと思イ、触れさせて頂いた次第です。