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東北行脚・奥の細道のさらに奥へと その2

2008年07月22日 | 東北行脚 08年7月

皆様、こんばんは。東北行脚の続編です。                                                                                                            

                                                           

東北行脚・4日目

実質的に梅雨明け直後である。

一里一匹、であるとか夏ヤマメの難しさは昔から釣り人の間で様々に言い慣わされてきた。

事実その通りで、この時期、梅雨の明ける頃からは降雨不足や取水による減水、照りつける日差しによるプレッシャー、高水温と共に落ちる活性、食性の変化などによりそうは簡単にミノーを追ってはくれなくなる。

流芯にも付くが、ボサや岩陰などによりタイトに潜り込み、捕食活動はもっぱら朝夕を中心とし、その対象もこの時期はより捕食しやすい昆虫類、毛虫の類が多くなると思われる。

流れに出るまでもなく、ボサ周りやシェードに身を潜めてこれらの水面落下を待てばよい訳だから、彼らはよりミノーを追い難くなるのだろう。

しかしもちろん、この難しい梅雨明け後の夏、しかも日が高く昇った後でも流芯に身を潜め、やる気を見せる個体は確実にいる。しかも往々にしてこういう個体にはボサに身を潜め、背尻をチョロチョロする個体に比べ、平均して良いサイズが多いと感じるし、それを追いかけたくなるのは釣り人の性なのではないかと思うのだが。

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・すっかり日が出、汗が滲む頃、高速トゥイッチに流芯から凄い勢いでミノーにアタックした夏ヤマメ。

夏の釣りでは朝一番にヤマメを狙い、日が上ってからはイワナの沢に潜り込むのが僕の常套である。

しかしこの日は少々寝坊したために6時頃から動き始めたこともあり、朝からイワナ狙いでいくつかの沢を目指すが、入渓を考えていたどの林道も工事中などで立ち入り禁止の憂き目にあう。

仕方なく一旦山を降り、ヤマメのいそうな里川を目指したのだ。

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・散ったレッドバンドがアマゴの朱点に見えなくも無い、少しサビたような体色。

周囲の環境に合わせたのか、背は深目のモスグリーンだ。黒点の一部も朱点に変わりつつあり、早くも秋を感じさせる。そんなヤマメを目前にし、併せて残された今シーズンを思う。

流芯に残る夏ヤマメはこの時期、驚くような速さと勢いでルアーに襲いかかる。そのルアーを引っ手繰る激しさは一度味あうと何物にも代え難く感じられ、喜びもひとしおだ。

誰に何と言われようと、自分勝手に一匹の価値を上げていくのが僕の釣りなのだから。

一匹目も、十匹目も、同じように心震わされ、出来ることなら何時までも記憶していたいのだ。    

小堰堤の落ち込み、ボサに潜むヤマメも含め、時折混じるイワナにも存分に遊んでもらい、この日は昼過ぎに川を上がる。                                      

                                                          

連日して朝から夕暮れまで川を歩き、ヤブを漕ぎ、少々疲労が溜まったようだ。

午後は大好きな温泉にでもゆっくり浸かり、名所巡りも良いな。

平泉・中尊寺はまだ見たことが無い。少々足を延ばしてみたくなる。                   

                                                            

                                                           

東北行脚・5日目

前日午後はのんびりと過ごし、お陰で今朝は早朝4時には爽快に目覚める。当初は昨日で東北を後にする予定だったが、どうにも後ろ髪を引かれ、あともう一日だけ遊び呆けることにした。

ここは岩手。太平洋に注ぐ素晴らしい単独河川がいくつも存在する。

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・以前にも訪れたことのあるヤマメの川だ。                                   

                                                          

一日は始まったばかり、まだ穢れの無い、生まれたばかりのこの空気を胸一杯に吸い込む。

山間部、夏の早朝はいつでも僕に特別な感傷を呼び起こす。

今この時、急速に育ちつつある稲に山水が混在したこの匂いにクワガタを追い、川遊びを覚えたあの頃の記憶が瞬時に呼び起こされるからか。

まだ薄暗い中にいくらか残るモヤ。今日も暑く、良い一日の気配に満ち満ちたこの瞬間を僕は何よりも愛す。

この気持ちを伝えたいと思えど、残念ながら相手は女性でなく魚であり、山水なので今日もこうして胸まで川にどっぷりと浸かり、少しでも一体となる事でそれらとお近づきになりたいと願うのである。

 

願いは聞き届けられ、流芯を探る僕のお気に入りのミノーに電撃が走る。美しいヤマメが目を大きく見開き、全身を晒す。

 

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・午前のうちに別の水系に入る。この水系も経験があるが、未体験の支流をいくつか探ってみた。

40MDS・ヤマメ。50MDに負けず劣らず、40MDも大活躍。

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・これも40MDS。

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・これは50MDS・アユ。アユを追ってはいないが本当によく釣れたカラー。 

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・黒石と背黒ヤマメ。                                              

                                                          

東北行脚、最終日は欲張った。

午後も良い時間からもう一つ山を越え、別水系へ。

石に苔や垢が付きやすい川とそうでない川があるのは何故だろう。水質、水温、石の質。どれも正解だろうが、釈然としないことも経験上、多い。

水量の多少、日差しが差し込んでいる、いないに関わらずこの付近の川はどれも黒い。もともとが黒っぽい石が苔むし、さらに黒ずむから川そのものが黒く映るのだ。

よくよく気をつけないと足元をすくわれる。

ヤマメの方が多い川だったが、やはり背は黒味の強い固体が多かった。

そしてこの川は手強かった。

走る影から、かなりの数のヤマメが棲息していることがわかる。が、なかなか口を使ってくれず、難儀する。

汗をかきかき、気難しいヤマメに翻弄される。それでも東北の渓は今日も二桁以上の釣果をもたらせてくれ、ふと暮れつつある夏の青空を見上げながら、満足ともため息ともつかぬ一息をつく。

日も陰り始めたが、まだまだ歩けるぞ。

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・今釣行を締めくくるヤマメ。                                          

                                                          

一日の釣りを終え、林道や農道をひとり車までトボトボと帰る道程も、僕は大好きだ。

満足したような、そうでないような今日一日の自分の釣りを振り返りつつ、幾ばくかの後悔を引きずり、後ろ髪を引かれながらの道程。

時に長い帰り道。

あいつ、どうすれば食わせられたのだろう。

あいつをバラシてさえいなければ・・                                         

                                                          

いつの日にかと、再訪を誓う。

今日の苦楽を噛みしめながら、トボトボとひとり帰る道程が大好きだから。              

                                                          

*後日追記です。

きょう未明、岩手を中心に大きな地震がありました。被害に遭われました方々にお見舞いを申し上げると共に、早期の復興を祈っております。

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東北行脚・奥の細道のさらに奥へと その1

2008年07月19日 | 東北行脚 08年7月

皆様、こんにちは。

13日に宮城県・不忘グリーンパークにて開催された ‘みちのく TROUT FESTIVAL08` に参加、そんまま4日間を東北の山中に籠り、ヤマメ、イワナと遊び呆けてきました。

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・イベントは晴天にも恵まれ、無事盛況のうちに終える事が出来ました。

お久し振りの方、はじめましての方、たくさんの方々とお会い出来、嬉しかったです。

お越し下さった皆さん、本当に有難うございました。また何処かでお会いしましょう!                       

                                                     

                       

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東北行脚二日目。

日曜にイベントを終え、その足で秋田へ。

道の駅で車中泊し、早朝から川へ入る。昨晩、うつらうつらしながらも激しい雨音に何度か目を覚ます。東北はここのところ雨不足だったようで、この雨は恵みの雨か、はたまた濁りを運んでくるだけの凶雨と出るか。

朝一番は某川の田畑を流れる下流部をやるが、ヤマメからの反応は無いままに終わる。

手を流れに漬けるとどうも水温が高いように感じる、ウグイだけが元気なのも頷ける。

下流部の一発狙いを諦め、田畑が広がる集落をいくつか抜け、上流の渓流部へ再入渓する。

東北の河川は、同じ水系でも沢ごとに水温がまったく変わる事がよくあると感じる。

豊富に沸く温泉の影響か。夏場は釣果を分ける大きなポイントとなるであろうから、特に初入渓の沢では気を付けるように心懸けている。

この水系でも一本目の沢では変に水温が高く、見るからにイワナの川だが案の定彼らからの魚信は無い。渓相は抜群、アチラこちらにクモの巣が張り巡らされてい、最近は入渓者がいないことを物語っているのだが。

こんな沢は早々に見切るのが肝心、本流筋最上流を詰めることにする。

この本流筋は明らかに水温も低く、谷筋を抜ける風も山の冷気を十分に含み、心地よい。

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・イワナの沢と勝手に思っていたが、50MD・GGに出たのは今釣行初のヤマメ。

今回の釣行ではかなりの数のヤマメ、イワナの釣果があったが、やはり生息域によって体色、特に背の色の差異が感じられ、興味深かった。

ここは砂地の流れに付いているヤマメ。やはり背も薄い黄緑~黄土色の個体が多かった。

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・体高もある立派なヤマメ。

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・やはりこの地は型が揃う。

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・イワナも混じる。東北は急峻なアルプス的山岳が少ないため、ヤマメとの混生域は関東などに比べずっと広いのだろう。

午後からは峠を越え、某河川本流を目指すも前日の雨でドチャ濁り。短時間竿を出すも、これでは釣りにならない。

仕方なく、本流に流れ込む名も無いような短い沢に幾つか分け入ることにする。

どの沢でもイワナが遊んでくれる。釣果はあるが、砂防堰堤の多さに辟易する。これほどの数の堰堤が本当に必要なのだろうか・・・。                                    

                                                         

初日、秋田・宮城の渓を満喫する。

やはり良く釣れる、サイズも良い。

だが、こんなものではなかった、翌日には東北の底力をさらに思い知らされることになる。

                                                          

                                                         

三日目。

早朝四時過ぎには目覚める。

朝一番は、沢ではなく本流筋に沿って車を走らせ、一見でここ、というポイントをランガンする。

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・二日目、朝一番のヤマメ。落ち込み~流芯で餌を待ち伏せていた個体か。良い出方をしたのを覚えている。

だが本流筋で更なる大型の一発は無く、日も昇ったところで上流部の支流へ分け入ることとする。

地図で見、その流れを勝手に想像していた支流だ。

橋桁付近に車を止め、小一時間ほど歩く。

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・ここは理想郷か。こんな流れが延々、と思えるほどに続く。

東北の渓らしく、高低差はあまりないが必要十分な水量、最上流部の渓にも拘らずこの川幅は大変歩きやすく、両岸を覆う広葉樹の森はこの山の豊かさそのものだ。

ポイントの多さもこのような渓に特筆すべき点だ。

写真のような緩やかな落ち込みが流速は適当で長さのある緩い瀬を作り出し、どこにでもイワナが付いているように思える。

いや、実際に付いていた。

背尻、背の流芯、落ち込みから。

計算されているかのように見事に配置された大小の岩々、倒木、ナメた岩盤の隙間から。

ルアーを追うイワナの中で実際には半分ほどしか食わせられなかったが、それでもかなりのイワナに遊んでもらった。

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・これは沢イワナらしく細長い固体。

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・各ヒレをピンと立てた凛々しさ。

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・同じ沢でも体色が異なるのがイワナの面白いところ。これは白点が少々大き目、アメマスっぽい趣のある個体。

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・少し細いが良いサイズ、いつまでも眺めていたい素晴らしい魚体ばかりだがそうもいかぬ。写真を一枚撮らせてもらい、早々に別れる。

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・シルバー系とゴールド系を使い分けるとさらに釣果がアップした。

岩陰から出て来、食わせられなかったイワナに再度カラーを変え、時にはモデル、サイズを変えてやると一発で食って来る事が度々あった。改めて不思議だ。                           

                                                         

こちらにとって釣りは遊びであっても彼らにとっては生死を分ける捕食行為であるのは自明、最後まで敬意を持って彼らに対峙し、出会い、別れたいものだ。

これまでにも数々のイワナの渓を釣ってきたが、これほどの品格を備えた渓はそうはなく、僕の経験上では十分に三本の指に入る沢であった。

尺上を数本交じえ、昼の数時間で二十数本という釣果は、結局はオマケでしかなかったのである。

                                                                               

明日はどこへ行こう。

僕は自由で、何処へでも行けるのだから。

                                                           

* 参考タックル 

沢では  50には ABU Cardinal 33+ナイロン3lb 

      56には TWINPOWER mg C2000S+ナイロン4lb 

里川・本流域では 60に 同上クラス+ナイロン6lb 

ルアー ZANMAI 4cmミノー、40MD、50type1、50MD、60MD 

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