稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

さらば渓流 2022

2022年09月30日 | トラウト
 今年の渓流も最後の日となった。

 最終日には笙の川水系を選び、現地に到着。

 空は青さを増し、雲はすっかり秋模様。
  
     

 しかし、入ろうと思ったところに先行者の車。

 どのあたりに入ったんだろう?、まあいいかと決断。

 先ずはあまり人の入りそうにないチャラ瀬を選んだ。

          

 増水の今なら、流れの曲がり角などにできるエグレをねらおう。

 最初の1匹は小アマゴ。

 しかしその次にきたのは悪くない。

 珍しく水面で一度ジャンプを見せ、アミに収まってくれた。

     

 もうサビ始めている。

 チャラ瀬が終わり、小さなプールが連続する水域。

 良さそうに見えはするが、ルアーを追う姿はまったく・・・。

 釣り上がっていくと、ゆるやかな浅場が目の前に現れた。

 ここで再び重み。

 これはさらに魚体が黒ずんだアマゴ。

     
 
 唇が厚く、少し曲がりかけ。

 なんともたくましい顔貌だ。

 この後は小アマゴが時たまという程度。

 暗くなってきた。

 このあたりで納竿。

     

 ふと気がつくと、あれほどにぎやかだったツクツクボウシの鳴き声は皆無。

 それにシーズン中悩まされたクモの巣もほとんどなくなっている。

 釣期はアッという間に終わってしまった。

 でも今季は釣魚遊人さんや皆見さんなど、新しい釣友にも恵まれたいい年になった。

 釣果はいつになく低調だったが、来年はいい渓流がよみがえってくれんことを!

 アマゴたちの無事な産卵を心から期待したい。 

 本日 水温 17℃
    釣果 アマゴ 6匹(13~22cm)
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順風から逆風 そのとき人は

2022年09月29日 | 日々
 安倍元首相の国葬が終わった。

 当初からは想像できなかったような反対世論の高まりの中での国葬だった。

 報道によれば、岸田首相の国葬表明は銃撃事件から6日後の7月14日。

 これに先立ち、財界や自民党幹部からは首相あてに
「国葬にせよ」との電話が相当かかってきていたらしい。

 首相は今後の円滑な党運営からも国葬を決断したというのはすでに耳にした話。

 確かにそう決断したのは自然だったかもしれない。

 銃撃現場では献花に訪れる人が絶えず、報道でもその様子が繰り返し流された。

 国中が悲しんでいるかのように見え、
生前の安倍元首相の歩みを批判することさえはばかられるような状況でもあったのだから。

 しかし、その後旧統一教会問題などで風向きは一気に変わった。

 その結果、首相一人が批判の矢面に立たされ、
党内保守系議員らは何も言わなくなったという。(9月28日付け「朝日」)

 風は気まぐれ。いつどう吹き変わるかは誰にもわからないものだ。

     
 
 子どもの頃、ぼくらはよく野球をして遊んだ。

 時として、投げたボールが、あるいは打ったボールが近所の窓ガラスにガチャン!

 そんなとき、まわりの子どもは逃げ去るか、あるいは「知いらんで、知いらんで・・・」
など後ずさりしながらはやし立て、一方ボールを飛ばした子どもは泣きべそ、あるいは真っ青。

 そんなことがよくあった。

 なかなか「みんなで謝りに行こう」とはならなかった。

 今回の国葬をめぐる自民党内の動きを見ていると、
そんな子どもの頃の心の動きを思い出してしまう。

 長じた今、ぼく自身は「みんなで謝りに行こう」と言える大人になれたのだろうか?
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渓流もいよいよ最終盤

2022年09月27日 | トラウト
 先日、森さんからメール。

 源流部奥に入ったが、イワナの小さいのしか釣れなかったと。

 その場所は桃源郷のようだったが、心細くなるようなところだったそうだ。

     
       ( 森さんの入った源流部 )

 源流部というのは確かに心細さ、クマの怖さがつきまとう。

 森さん、今季はこれで終わりにするという。

 一方、ぼくの方は涼しくなった川べりで入渓準備をしているとエサ釣師が。

「釣れましたか?」と尋ねると
「いやあ、今日は水が多くてだめです」と言う。 

 愛知から来たとのことだが
「もう今季も終わりなので・・・」と。

 なるほど、思いは同じ、終盤の駆け込みのようだ。

 さて、エサ釣師と別れてぼくは上流部へ。

 とは言うものの、予想どおり魚影は薄い。

 今年は夏以降、雨が多かったが、そのせいか微妙に渓相が変わっている。

 新たにできた瀬の深みでイワナが顔を出した。

     

 その後、ルアーはむなしい泳ぎを繰り返すばかり。

 しかし、上流の落ち込みでできたツボ。

     

 ここはいるかもしれない!とミノーを繰り返し何回も。

 そうして10回ほど投げ続けたときにやっと重み。

 上がってきたのは25cmの良型。

     

 最近はもうとにかく1匹でも2匹でも釣れたらうれしいという心境。

 ますます早くなった陽の傾き、ここで納竿とした。

 本日 水温 18℃
    釣果 イワナ 2匹(22~25cm)
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文革をくぐり抜けた中国の今

2022年09月26日 | 日々
 NHKの「映像の世紀 バタフライ イフェクト」で「女たちの愛と野望」の放送があった。

 宋家の三姉妹から江青に至る女性たちの姿が記録されていた。

 ぼくが最も関心をもったのは 宋彬彬(ソウヒンヒン)という女性だ。

 彼女は文革のさなか、紅衛兵代表として
毛沢東に腕章をつけるという「栄誉」に輝いたそうだ。

     
       (毛沢東と対面する若き日の宋彬彬)

 その後、紅衛兵による高校の教師批判で、
彼女は教師を集団で撲殺するという事件にかかわったという。

 文化大革命、終わってみれば毛沢東が自分の政敵を追い落とすため、
若者をはじめ多くの国民を扇動し、集団的狂気を引き起こした事件だった。

 2014年、彼女は当時事件にかかわった他の紅衛兵たちとともに
高校を訪れ、教師の像の前で深く頭を下げて謝罪したそうだ。

      
      (教師像に謝罪する宋彬彬たち)

 そのとき彼女が語った言葉。
「私は文革中に周囲から積極的でないと非難されるのを恐れ、
先生に対する暴力を止めることができませんでした。
 国家が向かう未来は過去とどう向き合うかにかかっています。
 過去の悲惨さや過ちを忘れれば、悲劇はまた繰り返されるに違いありません。」

 あの時代、教師をはじめ、多くの市井の人々を標的に暴行を働いた事例は数限りなくあった。

 冷静さを取り戻した今になって、その愚に心を痛めている元紅衛兵たちも多いはずだ。

 この国はあの事件を経て、どんなふうに変わったのだろう?

     
      ( 集団での糾弾風景 )

 いや、考えてみれば日本でも敗戦に至る時代、それは一面では狂気の時代でもあり、
戦争への否定的、消極的な姿勢には「非国民ッ!」と強烈な同調圧力が加えられた時代でもあった。

「歴史は繰り返す」と言われるが、
あのような時代の再来がどこの国でもありうるとしたら、「過ち」の真剣な考究の意義はこの先も変わらない。
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笙の川本流奥にて 今日も完敗

2022年09月21日 | トラウト
 今日は初夏以来ご無沙汰の笙の川本流奥へ。

 今季は調子が悪く、気分を変えてのことだ。

 台風による増水で「ひょっとすると・・・」という淡い期待。

 しかし現地に入って「ンーッ」。

 予想外!かなりの増水だ。

 それよりも、釣り歩き始めて驚いたのは、
渓流がすっかり荒れてしまっていたこと。

 川底のかなりの部分が砂利底になっていたり、
以前はよく釣れた深みには土砂が積み上がって、消えてしまっていたりと。

     

 どうも8月5日、南越前町で浸水被害を出したあの大雨の影響らしい。

 敦賀市も東部はかなりの雨だったようで、
支流木の芽川も渓相が変わり、南越前町に抜ける地方道は今も通行止めだ。

 さて、今日はかろうじて石の影で小さなアマゴをかけたが、バレてしまった。

 その後は、行けども行けども魚影なし。

 この荒れた渓流、復活にはかなり時間がかかりそうだ。

 というわけで、今日も完敗に終わってしまった。

 本日 水温 18℃
    釣果 なし
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戻ってきたルアーケース

2022年09月18日 | トラウト
 昨日、釣友 椿さんに会い、ルアーケースを受け取った。

 このブログでもお伝えしたように、
ぼくが不注意で落としてしまっていたものだ。

 同じ渓流に通う釣友には「見つけたらお願い」と頼んでおいた。

 ぼく自身もその後、「捜索」を兼ね、改めて釣行はしていた。

 が、釣りを始めると、釣りに熱中してしまい、
落とし物のことが頭から消え、「捜索」は忘れてしまいがち。

 そんなわけで、あきらめていたところだ。

 ところが先日、椿さんからメールで「発見!」との知らせ。

 添付された写真を見ると、ぼくの落としたものに間違いない。

 椿さんは釣行中、ルアーを交換しようとしたとき、
足元に沈んでいるケースに気づいたのだという。

 ケースには水が入っていたようで、ルアーの錆びで内側がかなり赤茶けていた。

     

 けれども戻ってきたことに感激。

 ルアーというもの、1個でも失うと気がめいりがち。

 それをまとめて失うとなれば、気分の落ち込みも甚だしい。

 いやあ、椿さん、ありがとうございました。
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ようやく出会えたイワナ

2022年09月14日 | トラウト
 水かさも落ち着いた。

 というより、晴天続きでちょっと減りすぎでは?というところ。

     

 今日は釣友 森さんの先日のイワナに刺激され、ぼくも源流部へ。

 しかし釣れない。

 ここは8月以来、イワナがほとんど顔を見せてくれないのだ。

 昨年はよく釣れたのに・・・とそのワケがわからない。

 今日もだめかと思っていたら、終盤に重い手応え。

 いいイワナが暴れまくりながら上がってきた。

     

 あきらめかけていただけに、これはうれしい。

 釣ったのはこんな落ち込みだった。

     

 最初に白泡の左側に三投、反応なし。

 次いで右側に一投、すぐに手応え!だった。

 今日はこの1匹だけ、でも良かったァ。

 これに気をよくし、もう少しだけと釣り上がる。

 不思議にも、これに続いてすぐアマゴが3匹。

     

 釣り上がってきたここまでの行程がウソのよう。

 陽も傾き始め、ここで納竿。

 本日 水温 19℃
    釣果 アマゴ 3匹(14~19cm)
       イワナ 1匹(25cm) 
 
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釣友 森さん、8の字でイワナ

2022年09月11日 | トラウト
 釣友 森さんからメール。

 ずんと奥に入った源流部。

     

 深いプール状のポイントで
「太いヤマメ」をかけたそうだが、惜しくもバラしてしまったという。

 もっとも、ここはイワナの濃い水域で、かかるのはほとんどがイワナだったとか。

 時にはルアーを追ってイワナが森さんの足元まで。

 そこで8の字を描くと釣れた!と。

 そんな状況が二度まであったそうな。

 結局この日はバラしが多く、アミに収まったのは22cmを頭に3匹。

     

 実はここは昨年10月、森さんといっしょに偵察に出かけ、
「来季はぜひとも入ろう」と話し合っていたその場所なのだ。

 ところが年が明け、林道事情が悪くなり車が使えなくなってしまった。

 片道8キロの徒歩行程にぼくはあきらめ。

 折り返し電話で森さんに尋ねると、秘密兵器「折り畳み自転車」を使ったという。

 なるほど!
 
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今日はようやく成魚に出会え

2022年09月10日 | トラウト
 またまた台風発生。

 降り過ぎ、いやそれよりも災害が起こらねばよいのだが。

 先日、小さいのだけしか釣れなかった谷。

 今日は水かさもかなり低い。

     

 最初のやや深い瀬、期待したが反応なし。

 次の落ち込み、ここでミノーをくわえ込んだのは久々の成魚。
  
     

 ぼくには釣り始め、さいさきの良いのは悪い兆候。

 やっぱり!このあとは姿も見せない。

 ときおり成魚らしき黒い影が走る。

 彼らはいる、しかし食いついてくれないのだ。

 ややあって、流れの強い瀬で小アマゴ。

     

 釣果に恵まれない最近、小さくてもうれしい。

 そんな小アマゴがポツポツ釣れるなか、やや深いところ。

 最近はいつも「不在」だが、ここで予想外の手応え。

 大きくはないが、うれしい成魚。

     

 まだまだ釣りたいが、帰りは車が混みそうと納竿。

 今季は恵まれないものの、会心の日はめぐってこないものか?

 夜、釣友 太郎さんから旧徳山村で幅広アマゴを釣ったとのメール。

 あこがれの地だが遠いなあ。

 本日 水温 21℃
    釣果 アマゴ 6匹(13~21cm)
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とうま君に続き、ちなちゃんも くり返される園バス事故

2022年09月08日 | 日々
 9月5日、静岡の川崎幼稚園でまたしても園バス事故が起きてしまった。

 昨年7月29日の双葉保育園(福岡)での事故から1年とわずかだ。

 先日の保護者説明会では、
園長から「四つのミス」があったと説明されたようだ。

 ぼくが特に関心をもつのは四つ目の、
無断欠席園児の保護者への確認、これを怠ったことだ。

 双葉保育園の場合、保護者に電話確認をすることもあれば
しないこともあるという実態が明らかにされた。

 要は確認の原則が守られていなかったわけだ。

     
        ( 双葉保育園 )

 川崎幼稚園の場合は、担任がちなちゃんのいないことに気づきながら、
欠席だろうと考え、内部連絡や保護者への確認をとらなかったらしい。

 これでは双葉保育園での事故の教訓がまったく生かされていないのでは?

 ただ、報道によれば、そこにはまだ事情があるようだ。

 無断欠席が結構あり、また保護者に電話確認を入れても電話に出ないことも多く、
園では次第に確認しない流れになっていったという。

 幼児相手の忙しい仕事、
 想像するに「そんなこと、いちいちかまってられない、どうせ連絡なしの欠席・・・」
といった受け止め、それへの慣れが浸透していたか。

 が、事故の重大さを考えれば、
それでもなお園側は確認に努めるべきではなかったか?

 命がかかっているのだ。

 双葉と川崎に共通する確認の怠り、
これは案外全国的に常態化しているのでは?という気さえしてくるのだ。

     
       ( 川崎幼稚園の送迎バス )

 一方、報道によると、
お隣の韓国はじめ欧米でも機器を使ったシステム整備が進められているようだ。

 つまりこの種の事故は日本だけでなく、世界中で起きているわけだ。

 そう考えれば、厚労省や文科省も「しっかり確認せよ」
という通達を出すだけでなく、機器システムの整備にも乗り出す必要があるのではないか。

 人による注意義務は基本ながら、それを補うシステムづくりも
併せて考えなければこの種の事故はまた起きる。

 事故の連続はその深刻さを示していると思えてならない。
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