稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

上流のアマゴたちは活発で

2021年06月30日 | トラウト
 さて、前回の釣りでは疎と密の不思議にあれこれ思いをめぐらせた。

 ならば、今日はその上流を探訪してみようと腰を上げた。

 もっともこの上流、元来ぼくには苦手なところ。

 アマゴの数も少なく、それに魚体が小さめなのだ。

     

 水量はまずまず。

 入渓して間もなく最初の1匹、さらに1匹。

     

 この水域としては意外に反応がいい。

 ただ、上流までこのまま続いてくれるのか・・・。

 岩でせき止められてできた深場。

 期待してミノーを泳がせたが、食いついたのはアブラハヤ。

 今の時季、こういう深場のアマゴは留守がち。

 一方、プール状の浅いところでは、かなりの確率で姿を見せる。

     

 今日は疎と密はなく、満遍なく釣れる。

 いよいよ上流域、大きな岩がゴロゴロ。

     

 ウェイダーの水漏れがだんだんひどくなってきた。

 また新調しなければ・・・。

 そんなことを思いながら釣り上がる。

 オッ、体高のあるいいのが釣れた。

     


 まだ、釣り場は続くが、そろそろ体力の限界。

 このあたりで納竿とした。

 水量はまずまずで、水温も上がりきらず。

 そんな今が一番いいときなのかもしれない。

 本日 水温 19℃
     アマゴ 16匹(14~20cm)
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「葬式ごっこ」から35年 問いかけは今なお

2021年06月28日 | 日々
 事件
 東京の中野富士見中学2年生 鹿川裕史君が1986.2.1、いじめを苦に自殺した事件。

 最近NHKが「ストーリーズ 事件の涙」でこれを取り上げた。

 鹿川君の自殺に先立つ前年の11月、クラスで彼の「葬式ごっこ」が行われ、
彼を「送る」色紙に同級生41人が寄せ書きし、さらにそこに担任を含む教師4人も加わっていた。

 事件の報道を受け、当時ぼくが受けた衝撃と怒りは今も忘れられない。

 「葬式ごっこ」というこの異様な行いに、
教師たちはその背後にある深刻な問題に誰も気づけなかったのか!!と。

     
     ( 鹿川君が死の前に書き残したもの )

 数少ない友の悔いと涙 35年を経て
 当時の同級生もすでに50歳。

 NHK取材陣が連絡のつく16人を訪ねたが、
「思い出したくない」「そっとしておいてほしい」・・・と拒否。

 が、田嶋俊介(仮名、以下「俊介」と略す)さんは取材に応じてくれた。

 俊介は鹿川君とは入学のとき以来の友達。

 が、中2のとき、鹿川君が使い走りをさせられていることに気づく。

 しかし俊介は「(いじめの)標的が(自分に)変わるのがいや」で鹿川君と距離を置き始める。

 そしてある日、葬式ごっこの色紙が俊介にも回ってくる。

 俊介は促されるままに「いなくなってよかった」と書いた。

 11月のある日、鹿川君の机の上にその色紙が線香などとともに置かれていた。

     

 鹿川君はクラスで爆笑されたあと、色紙に俊介の一文があるのに気づき、こう確かめたという。

「お前、書いたの?これ」
「悪いけど書いた」
「友達だったと思ってたのに」
「すまん」
「信じられねえ」

 ・・・鹿川君の絶望感が伝わってくる思いだ。

 俊介はNHK取材陣に
「(鹿川君の)あの言葉だけは忘れられない」と涙ぐむ。

 鹿川君が縊死したのは翌年2月だった。

 今なおつきつけられる問題
 第三者がこの事件を聞き知って憤りを感じるのは自然なことかもしれない。

 ただ、もしもぼくがあのクラスの生徒の一人であったら、
あるいは色紙への寄せ書きを頼まれた教師だったら、
それを貫ける勇気あるいは見識をもちえたろうか?とぼくは自問する。

 言うは易しなのだ。

 事件から35年、中野富士見中学は少子化対策ですでに廃校。

     

 それでも改めて、この事件の記憶は風化させてはならないとの思いを強くする次第だ。
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アマゴたち 疎と密の不思議

2021年06月26日 | トラウト
 最近、どうもこういう型にはまっている。

 今日も入渓するとすぐにアマゴ。

     

 しかしその後はばったり反応がなくなった。

 「今日はこの時季では記録的大敗か?」との思い。

 ムシ暑い。

 木々に覆われたところで一息。

     

 しかしあまりの反応のなさに、集中力もとぎれ、ダラダラ。

 ひたすら脱渓地点のことを思う。

 こんなときの疲労感はこのうえない。

 で、その地点が近づいてきたとき、瀬でようやく再びアマゴ。

     

 「居たんやぁ!」とびっくり。

 ところがここから急に魚影が濃くなった。

 それまでの沈黙がウソのよう。

 それにしても、同じ水域なのに、なぜこうも違うのだろう?

 渓相に大して変わりはないのに。

 そんなことを思いながら納竿。

 帰り支度をしていると、釣友 森さんからメールで写真が届いた。

     

 いい目をしたヤマメだ。

 本日 水温 20℃
    アマゴ 14匹(13~21cm)
 
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リンゴ日報の廃刊から

2021年06月23日 | 日々
 香港で民主主義を希求する運動の象徴に見えたリンゴ日報。

 今日24日の朝刊を最後に発行停止になってしまった。

 この日がいつか来るかも知れないと案じていたが、とても残念だ。

 いつの日か、再び芽を吹いてほしいものだ。

 不屈の姿勢を貫いてきた関係者の方々に敬意を表したい。

     
       ( 最後の街頭販売 )

 それとは別に今日の報道では、
25日からの開催が決まっていた「表現の不自由展」東京が延期になったという。

 会場に決まっていた神楽坂「セッション・ハウス」に妨害や脅迫があったとか。

     
       ( 実行委員会の会見 )

 考え方の違いはともかく、表現の自由を奪ってしまう状況はいただけない。

 民主主義というもの、
決して単純に民主主義と非民主主義との二つに分かれるものではない。

 そこには内容、成熟度というものがあり、為政者だけではなく
市民レベルの意識と行動が深く関わる、そんな気がしてならないのだ。
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2匹目のドゼウ

2021年06月23日 | トラウト
 夢再び!と先日活発だった瀬に向かう。

 しかし今日はどうだ。

 水がすっかり引き、その色も黒っぽく。

     

 入ってみると案の定、カワムツだけ。

 そのカワムツでさえ、1匹だけという低調さ。

 少し上がったところでようやく今日の初モノ。

     

 まあこの水域の魚影、例年ここより上流の方が濃い。

 反応がないまま速足でどんどん上がる。

 瀬に出た。

         

 こちらの方が活発。

 こんなところにいたのか。

     

 陽が傾き始めたころ、急に灰色の濁り。

 それがだんだん強くなる。

 河川工事だろうか。

 やがて、これでは釣りにならん!というまでに。 

 やむなく今日は早めの納竿。

 それにしてもヤマメたち、その居場所の変化は目まぐるしい。

 本日 水温 19℃
    ヤマメ 13匹(12~20cm)
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ワクチン接種をめぐる空気

2021年06月20日 | 日々
 第1回目のワクチン接種を終えた。

 針を刺したとき、チクリともしなかったことが不思議。

 心配した副反応も腕の痛みだけで済んだ。

 最近、近所の人に出会うと、「ワクチン済んだ?」という話が多い。

 よく出会う近所のおじさん
「ワシはもうかかりつけで済ましたデ」

 続けてボヤく。
「ワクチンを打たんヤツが多いんや。
 知り合いで、日本製のワクチンが出るまで待つと言うのがおった。
 それに、みんなが打って、回りに免疫ができたら私が打たんでもよくなる、
だから打たん、などと言うヤツもおる。なっとらん!」と。

     

 ぼくとしては社会全体で早く免疫ができれば・・・と思う。

 しかし、先日、
大阪東成の区役所で接種希望をめぐっての職員の意思表示が明るみになり、問題化。

 考えてみれば、人それぞれに事情があるのだ。

 誤解は解かなければならないが、同調圧力を強めることはひかえるべきだろう。

 職域接種が加速されようとしている今、そこは特に慎重でありたい。

 先日、新聞の川柳欄にあった。
 「接種拒否 兵役忌避という空気」(東京都 後藤 克好さん作)
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入渓時の不安は釣り上がりとともに消え

2021年06月18日 | トラウト
 この時季なら必ずよく釣れるはずのところ。

 が、今日は渋い立ち上がり。

「こんなハズでは・・・」と首をかしげ始めた頃、ようやく!

     

 けれどもホッとしたのも束の間。

 またまた渋くなってしまった。

 上流域、小アマゴの追いが活発になってきた。

     

 今季は小さいのを目にすることがなく、心配していたがこれで安心。

 繁殖は順調だったようだ。

 小アマゴの追いがなくなったころ、再び成魚。

     

 イワナも顔を出した。

     

 今日も長く釣り上がってきた。

 そろそろ脱渓を予定していた堰堤も近い。

 と思い始めたとき、急にアマゴの魚影が濃くなってきた。

 プール状の広いところで集中3匹。

     

 4匹目は惜しくもバラしてしまった。

 これはどういうことだろう?

 水温上昇とともに、アマゴたちが上流に移動、
で、これ以上昇れない堰堤、その下流部近くにたまっていたのか?

 そんなことをあれこれ考えつつ、ここで納竿。

 手元にグッと重みがかかったあの瞬間の記憶を呼び起こしつつ山道を帰った日。

 本日 水温 18℃
     イワナ  3匹(13~18cm)
     アマゴ 12匹(12~23cm)

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天然ヤマメを求めて山中に

2021年06月15日 | トラウト
 今年も天然ヤマメの谷を訪ねた。

 心配したとおり、水はかなり減り、所によっては川底に泥も。

 さて、山岳渓流の始まり。

 岩がゴロゴロ。

     

 減水でヤマメの活性の低さを心配したが、早くも1匹。

 魚体が少し褐色を帯びているのはここの特徴。

     

 一瞬「イワナ?」と間違いそうに。

 釣り上がるにしたがって、
大岩は上に積み上げられたかのようになっていく。

     

 これを登り降りするのが大変。

 さびしいところ、こんなところで遭難してはと慎重になる。

 それでも今日も一度後ろに転倒。

 左の骨盤後ろを強打、これは痛かった。

 が、歩けることに安堵。

 それはともかく、
ヤマメはそれらしい場所なら、かなりの確率で顔を出してくれる。

     

 相当釣り上がったところで黒い1匹。

 なんとイワナ!

     

 この谷、イワナは10年ほど前に1匹釣ったきりなのだ。

 ほとんどいないと思ってきただけにびっくり。

 ようやく脱渓地点にたどりつき、疲れ果ててて納竿。

 やっぱり山岳渓流はキツイ。

 もう少し水量があれば申し分ないのだが・・・。 

 本日 水温 18℃
     イワナ 1匹(19cm)
     ヤマメ 7匹(15~18cm)
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笙の川 奥山住まいのアマゴたち

2021年06月12日 | トラウト
 気温が高く、雨は降らず、水位はじりじり下がっていく。

 笙の川、今日入ったところはどうだ、
ほとんど魚影が確認できず、釣れたのは1匹だけ。

     

 こんなときは上流にかぎる!と転進。

 上流に入った。

 かなり奥だが、ほどなく釣れた。

     

 朱点のあざやかなアマゴだ。

 笙の川というのは一見不思議に見える。

 本流やそこに接続する支流水域ではヤマメが釣れる。

 が、堰堤などで隔絶された上流にいけばアマゴ。

     

 少し前(2013,7.9)に書いたことだが、これは笙の川の放流の歩みによる。

 自然な形でのヤマメの分布。→
 漁協によるアマゴの放流開始→
 県からの指導によるアマゴ放流の停止(2014年)、ヤマメの放流
 という流れだ。

 ぼくが初めて笙の川に入ったとき、
いくつも堰堤を超えた上流にアマゴがいることに驚いた。

 「ここの漁協はなんとていねに放流していることか!」と。

     

 しかし、放流をヤマメに転換してからすでに8年。

 笙の川水系でヤマメが釣れる水域は本流周辺だけ。

 上流にいくほどアマゴが濃くなるという奇異な状況はすっかり「安定」。

 これは漁協の手抜きにもみえる。

 が、いずこの漁協にも共通する組合員の高齢化によるものか?

 あるいは鮎には熱心だがトラウトはおざなりというよくある傾向によるものか?

 このいびつな状況はおそらくこの先長く変わらんだろう。

     

 ただ、それとは別に、事実上放置された上流部でアマゴたちが
その世代を自力でつなぎ続けていることはたのもしく、
またとてもうれしいことではある。

 本日 水温 16℃
     イワナ   1匹(18cm)
     アマゴなど 8匹(12~19cm)
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夏日ながら健在だったヤマメ

2021年06月08日 | トラウト
 梅雨の晴れ間、朝から暑い。

 さぞかし水温も上がっただろうが、ヤマメたちへの影響はどうか?

 そんな心配をしながら入渓した地点は長い瀬。

     

 ミノーの第1投。

 すぐにかかった。

 が、水面にパシャッと姿を見せると逃げてしまった。

 「ンー、小さかったな」と思いつつ同じ場所から第2投。

 これにもかかった。

 そして同じくバレ。

 「連続とは、今日は活性が高そう!」と慎重に構えなおす。

 第3投にもまたまたかかった。

 「すごい!」

 が、上がってきたのは丸々としたカワムツ。

 「君かァ」とがっかり。

 水温を測ると20℃。

 ここは笙の川水系でも元々水温が高いところ。

 いよいよカワムツが沸き始めたようだ。

 そこから数歩進んでさらに遠くへ投げる。

 またまた・・・そして今度は。

     

 体高も十分、きれいなヤマメだ。

 ヤマメたち、カワムツのちょいと上流にいるという経験知どおり。

 その後もヤマメたちは活発。

 ところが後半に入ってリールのトラブルで釣り糸のからみ。

 その解きほぐしに時間を費やすことの繰り返し。

 こうして陽は傾き始めてしまった。

 残念。

 しかしこの水域がこれほど活発になるのも珍しい。

 増水あってのことかもしれない。

     

 けれども夏日が続けば、ヤマメが姿を消すのも時間の問題。

 今日という日は幸運なめぐり合わせだったのかもしれない。

     

 本日 水温 20℃ 
     ヤマメ 12匹(16~22cm)
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