稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

ツクツクボウシが主役の渓谷

2018年08月30日 | トラウト
 今日もダメもとで笙の川水系へ。

 渓谷をさかのぼったが予想どおりシブい。

 かなり上流部に入ったところで小さいのがやっとポツポツ。

     

 雨が降ったようで、川岸はしっとりしているが水位は変わらず。

 堰堤にたどりついたところでひと思案。

 時間が早いし足を延ばすか!

 と決断し、何年ぶりかの源流部へ。

 水は少ないものの、ややマシなのが活発。

     

 もっとも成魚クラスの影はまったく見えない。

 しばらく上がると、もう流れはか細く。

 水量が回復したらまた来ようと断念。

 気が付くと、ヒグラシの声はもう聞こえない。

     

 ミンミンゼミとツクツクボウシの一騎打ちのような森の渓谷。

 それでも主役はツクツクボウシの感。

 トラウトの季節ももう終盤。

 さびしいね。

 本日 水温 22℃
     アマゴ・ヤマメ 9匹(11~16cm)
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菅井きんさん逝く 併せて俳優像の虚実について

2018年08月28日 | 日々
 俳優 菅井きんさんが逝った。

 映画やテレビの脇役でよく見かけたが、どこにでもいるおばさんの風貌。
 その親しみやすい雰囲気、ぼくは大ファンだった。

 きんさんが若いころ、女優になりたいと父親に相談すると
「女優とは美しい女性がなるものだ」と猛反対されたとか。

 その後、脇役として俳優の座を確立するには自身の並々ならぬ努力があったはず。

 人気をはくした必殺シリーズの「ムコ殿!」のセリフや演技にも
きんさんの熟慮と工夫があったらしい。

     

 このイビリ役は当たったが、
きんさんの娘さんの実際の縁談では支障があったそうだ。

 相手方の親から「お母様があんな方では・・・ねえ」と。

 きんさん、このときばかりはあのドラマからの降板も考えたというからおもしろい。

 いや、考えるにぼくらが俳優に抱くイメージというもの、多分にその役柄に重なる。

 いつだったか、
韓国で悪役を演じた女優に猛烈な抗議やいやがらせが殺到したことが話題になった。

 そこまでいかなくとも、映画やドラマで紳士、淑女~悪役、
それぞれを演じる俳優というもの、元々私生活でもそういう人柄なのだと
知らず知らずのうちに錯覚してしまうのはよくあること。

 きんさんの逸話は、銀幕に映るのは虚像なのだ
というあたりまえのことを改めて教えてくれる。

     

 それはともかく、楽しませてくれたきんさんの御冥福をお祈りしたい。

 昭和がまたひとつ遠くなった。
 
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笙の川水系 台風去って

2018年08月26日 | トラウト
 台風が去り、渓流はよみがえったか?と訪問。

 しかし、最初の数投。

 まったく反応なし。

 あまり降らなかったとみえ、水量は増えていない。

     

 そこから釣り上がったが、たまに小ヤマメが追ってくるだけ。

 水温を計ると23℃。

 これはきびしい。

 やっと小さいのが1匹。

     

 さすがに今日も暑い。

 日陰に入るとホッとする。

 開けたところなどでは、ルアーを投げている場合ではない。

 日陰に向かって逃げるように上がらなければならない。

 さすがに3週間ぶりの川歩きはこたえる。

 今日は早めの納竿。

     

 本日 水温 23℃
     ヤマメ 4匹(12~16cm) 
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サイゴン陥落から四十年あまりが過ぎて

2018年08月24日 | 日々
 写真家 沢田教一展(大阪 高島屋)の広告が新聞に。

 沢田教一さんといえば、ベトナム戦争を撮り、
「安全への逃避」でピュリッツアー賞をとった人だ。

 なぜ今?と思ったが、またとない機会!と、とりあえず出かけてみた。

 京都からなんばまでの電車にゆられつつ思い出すのは、
アメリカのベトナム介入に抗議した過ぎし日のデモや集会のことなど。

 戦争は拡大し、長引き、
果たしてこの戦争には終わりがあるのだろうかとさえ感じたものだった。

 75年、サイゴンが陥落したときにはうれしくも信じられなかったほどだ。

 あれからもう四十年以上の歳月。

 さて、高島屋の会場に入る。
  
     

 やっぱり!と思ったのは杖をついた人、白髪の人など年輩者が目立ったこと。

 ぼくと同じような思いで会場に足を運んだ人も少なくないはずだ。
 そう思うと見知らぬ人にも声をかけてみたくなってしまったほどだ。

 展示写真は多岐にわたるが、
あの「安全への逃避」に代表される逃げ惑う民衆の姿が痛々しい。

 大人も子どもも多くの無辜の人々が傷つき、そして死んでいった戦争だった。

 もうひとつの写真。

 大柄の二人の米兵に両脇を固められて連行される小さなベトナム人兵士。
 目隠しをされ、足はもつれているかに見える。

 しばしば大国アメリカをゾウに、そして小国ベトナムをアリにたとえられた戦争。

 それを象徴するかのようなその写真がとても印象的だった。
 (インターネットの「沢田教一の画像」参照)

 膨大な犠牲が何層にも重ねられた末に、とにもかくにもベトナム人自身による
国の統治が実現したことにぼくは改めて敬意を表したい。
 
 亡き沢田さんの妻 サタさんの
「この平和なベトナムの姿を夫に見せてやりたかった」という思い。

 この国の歩んだ長い苦難の歴史と併せ、思わず目頭が熱くなってしまった。

     

 
 追記
 新しいベトナムは必ずしも自由で民主的な国とは言い難いものの、
それはまた次の課題として受け止めるしかないとぼくは考えている。
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バスケットボール選手たちの事件を憂える

2018年08月20日 | 日々
 20日、JOCがバスケットボール選手四人に対し、
選手団としての認定を取り消し、帰国させたと発表した。

 理由は4人が公式服装で歓楽街を歩き、買春したというものだ。

 JOCとしては当然の措置だろう。

     
        (謝罪する山下団長 NHKニュースから)

 ただ、ぼくにはひとつ気になる点がある。

 この事件がいわゆる発展途上国のひとつ、インドネシアで起こったこと。

 四人の選手たちの奥底にさげすみ、あるいは優越などの意識はなかったろうか。

 思い出すのは2016年、リオ・オリンピックで
水泳のロクテ選手(米国)が現地警察官にウソの通報をした事件だ。

 ぼくには二つの事件の深層には共通のものが見えるような気がしてならない。

 四人の意識が平均的とは言わないが、
少なくはない日本人のそれだとすれば、これはとても哀しいことだ。

 ぼくらは明治以来の「入欧脱亜」思想の副産物をまだ清算できていないのかもしれない。

 それにしても、JOCの措置は早かった。

 森友や加計もこんな風に素早く決断しておれば、
あんなに長い空転はなかったのに、と思うのはぼくだけだろうか?

 
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「それでもボクはやってない」から

2018年08月17日 | 日々
 棚を整理しているとホコリにまみれたDVD。
 映画「それでもボクはやってない」(2007年)

 誰かにもらったものだったか?

 みてみると痴漢冤罪裁判をテーマにした重い映画。

 苦労の末、無罪をかちとるのか?
と思ったら最後は有罪、そして控訴という厳しい結末で終わる。

 いや、ありきたりの「感動作品」よりも、
現実を生々しく描いたこの方が訴える力がある。

 周防正行監督の渾身の一作だ。

 氏は痴漢冤罪事件に関心をもち、根気よく事実資料にあたって撮ったらしい。

 映画を通し、随所で痴漢事件に関する取り調べや裁判のことを教えてくれる。

 この映画をみると、
痴漢冤罪で無罪をかちとることがいかにむずかしいかということがよくわかる。

     

 思い出すのは、ずいぶん以前のことながら、ぼくの知人のこと。

 ある日、この知人が警察に捕まったらしいこと、
しかし、行為を認めればすぐに釈放すると言われ、
それを認めて釈放されたらしいということを耳にした。

 彼が?
「ンー、でき心でか、それとも間違えられたのか?」

 ぼくにはどちらともわからない。

 メッセージのない年賀状を交わす程度の仲だったこともあり、
ぼくは強いて彼に会いに行くことはしなかった。

 が、真相はともかく、この種の事件が起こると、周りの彼を見る目が一変し、
孤独の淵に落とされたことは想像に難くない。

 今にして思えば、薄い縁だったとはいえ、
せめて話を聞きに会いに行っておくべきだったのではと悔やまれる。

 その後も長く続いた年賀状だったが、数年前、彼の方から切れた。
 彼も定年退職を迎えたようだ。

 何か申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
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ハーランさんの夏の甲子園評から

2018年08月11日 | 日々
 新聞で「伝統大事に 選手の体も守って」(『朝日』の「観戦記 100Th」)
を目にした。

 タレント パトリック・ハーランさんの感想だ。

 ハーランさんの感想
 氏によると高校生の野球、ブラス・バンドで日米を比較すれば、
いずれも日本のレベルが高いそうだ。

 ほう、そうなのかという感じ。

     

 また、日本の高校球児には甲子園という聖地があること、これがうらやましいと。

 ほう、アメリカ人がそんな感想をもっていてくれるのかといささか驚き。

 ただ、氏は続けて言う。
 アメリカでは投手の球数が厳しく制限されている。
 高校生はまだ体ができあがっていないのだから、制限しては?と。

 さらに球場内野部分の黒い土。
 これは光を吸収し、熱気が選手に影響するかも・・・と。
 なるほど、なるほどと納得。

 読み終えて、ハーランさんの本音は前半?それとも後半?と迷ってしまうものの、
親近感を感じるのはぼくだけではなかろう。

     

 日本嫌いの外国人女性
 話は変わるが、ぼくの知り合いに京都在住の外国人女性がいる。

 彼女は結婚、子育てを含む日本での生活で、大の日本(人)嫌いになった人だ。

 たまに出会うと
「カンダサーン、オハヨゴザイマス・・・」と親しげにあいさつしてくれる。

 ぼくもあいさつは返すものの、あまり長い話はしたくない。
 日本への愚痴を聞かされると気が滅入るのだ。

 「それはちょっと誤解では・・・」
 と言いかけても聞く耳をもたないという雰囲気だ。

 ハーランさんの場合
 ハーランさんの批評の仕方。

それは異国で生きる彼なりの処世術であるのかもしれない。

 が、そうであったとしても話を聞くぼくらに心のゆとりができるのは、
良いものは良いとして先ず認めてくれるからではなかろうか。

 民間交流では、そういうお互いの姿勢が無駄な摩擦を少なくしてくれるのかもしれない。

 いや、異国間だけでなく、異郷の間でもそれは共通するだろう。

 ハーランさんの批評に接し、このことの深い意味を教えられた気がした次第だ。
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秋が立ち

2018年08月08日 | 日々
 昨日7日は立秋。

 名ばかり・・・と予想していたが、これが違っていた。

 久々に昨日も今日も涼しい。

 エアコンを使わないのは何日ぶりだろう?

 そういえば、もうツクツクボウシがあっちでもこっちでも。

 このまま過ごしやすくなってくれたらいいのだが。

 さて、釣りの方は厳しい。

 釣友 カバちゃん。
 釣れない、暑い・・・で7月初め以来ご無沙汰だとか。

 一方、同じく釣友 森さん。
 最近、手長エビ獲りに進出したと写真が送られてきた。

     

 いずこも厳しい夏。

 夜になって、翁長知事の訃報。

 基地の負担を重く背負わされた沖縄。

 その不条理に文字通り命を削りながら向き合われた翁長さん。

 安らかな眠りをお祈りいたします。
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渇水はひどくなり

2018年08月04日 | トラウト
 今日も猛暑。

 例年なら暑い時季にもよく釣れる谷へ。

 しかし到着すると、水の勢いがまったくない。

     

 小アマゴがときどき追いはするものの、静かなもの。

 やっと1匹がくわえ込んでくれた。

     

 ニュースではアユの死に始めた川もあるとか。

 解説によると、アユは水温30℃を超えると何も食べなくなり、
そのままだと衰弱して死んでしまうらしい。

 アマゴたちもそんな限界点近くにいるのだろうか。

 苦戦のなか、ルアーを追って食い外した1匹。

 この魚が水中に没したときの腹の色がミカン色。

 これは・・・とねばっていると、もう一度ヒット。

     

 小さいが、まさかのイワナ君。

 が、今日はこれっきり。

 水位が回復しなければこのまま先細る一方の雰囲気。

 今年はことのほか苦しい。

 本日 水温 21℃
     アマゴ 1匹(18cm)
     イワナ 1匹(16cm) 
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森の渓流はひんやりと

2018年08月01日 | トラウト
 しばらくぶりに笙の川に入る。

 過ごしやすかった台風前後だったが、またムシムシ。

 そんななか、今日選んだのは森のなか。

     

 あまり陽のささないこの一帯、とてもひんやりしている。

 水は減っているが、水温はまだ20℃。

 こうみると、水温は日照に深くかかわっているのがよくわかる。

 さて、アマゴたちの活性はどうか。

 最初から瀬でルアーをくわえ込んできた。

     

 小さいがなかなか元気。

 けれども成魚クラスは追いすらない。

 16cmが今日一番。

     

 ここはイワナも多いところながら、そんな気配はまったくない。

 大きな堰堤の下でやはり小さなアマゴ。

 さらにねばっていると重い手ごたえ!

 「オッ! これは・・・」
 とリールを巻いてきたが、足元で白っぽい腹を返して水中に。

 ンー、残念。

 やはり大きいのもどこかにひそんでいることは間違いなさそう。

 このあたりが引き際と納竿。

     

  本日 水温 20℃
   アマゴ・ヤマメ 14匹(12~16cm)
コメント (2)
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