
■らふてー
みそ味のらふてー、くーぶ(こんぶ)や旬の島やさい(島ニンジン、しかく豆、丸おくら 等)を添えています、とのこと。
おお、きれいな盛り合わせ。味噌味ははじめてです。ワクワク…。
わっ、芥子のフワッとたつ甘みそ! らふてーの表面を少し炙ったのか、さくりっとした食感に、甘みそが優しく絡みます。芥子の香りがフワッと抜けて、豚の脂のじゅんわり感をひきたてます。
常の醤油、黒砂糖、味醂、泡盛に出汁より、軽く、きれいな食味でありながら、美味しさが複雑になっていると思います。
芥子甘みそ、やるな! 白味噌の勝った甘みそに、粉芥子だろうか? ワクワクと、考えはじめます(笑)。
そういえば……ここで、はじめて、くーぶ(昆布)をみました。茶色の薄い紙細工のように見える煮物の形で。
出汁も、今までのお料理は、鰹節からひいている…。
あれ? 沖縄が長寿県と言われた頃、豚と昆布の消費量が、群を抜いていたはず?
店主の小林さんに尋ねました。
沖縄は水が硬水なので、昆布出汁には向かない土地柄なのです。
沖縄の近海でとれる昆布は、らふてーに添えた質の昆布で、豚肉に合わせて食べると、美味しいのです。昆布のたちが違います。沖縄では、昆布は食べるものなのです。
豚肉にあわせるために、昆布は昔から、蝦夷、北海道から普通に取り入れています。
お!確かに!なるほど!
カルシウム濃度によって、昆布出汁は抽出がかわる、軟水のほうがいい。あ、あく抜きも! 硬水だと血液や骨からの抜けがすすむ! だから、骨や内蔵を煮込む料理が、沖縄にはあるのだ。
わぁ、凄い。水の硬度なんて知識がない時代から、美味しく食べられることから、習慣化していったのでしょう。
水! 忘れていました。
明治の頃、神戸の水、横浜の水の話がありました。神戸は軟水、横浜は関東ローム層の影響をうけて硬水に近づく。欧州の船は、最初に横浜で自国を懐かしみ、硬水をいれ、その後、日本の甘い水として、神戸の軟水をいれて、南洋にでる、と。
後から調べてみました(笑)。
日本の水道水は、沖縄県を除いて、軟水に区分される硬度に調整されています。料理に大きく関わる水の違いは、大事です。
お江戸は、関東ローム層にあります。こちらは硬度があがるので、鰹節や魚の骨から出汁をひくのに適します。これと調和するように、醤油が発達していきます。
わすれてはいけない。出汁、ストックをひくときの知恵が、あるのでした。
どうやって、琉球は北海道の違う質の昆布を知ったのでしょう?
琉球王家は朝貢貿易をしていた、そこに、昆布や鮑があったと、いうことは……。そうか、江戸時代の松前藩は、蝦夷の昆布を江戸に献上している。ここに手にいれるルートがあっても、おかしくないはず。
素敵です。一皿の料理は、日本史を語る価値を秘めています(ニッコリ)。
さて、感動の芥子甘みそに戻ります(笑)。
沖縄料理の参考書によれば(笑)、酢味噌和え、芥子酢味噌和え、油みそを作る際には先ず、基本の「ねり味噌」を作ります。
■基本のねり味噌を作る
味噌450g (中辛の味噌2:白味噌1の比率)
砂糖 大匙5 (白3、三温糖2)
味醂 1/2カップ
酒 大さじ1
鍋に、すべての材料をいれ、弱火で30分、鍋底からかき混ぜながら、じっくり練る。
※このねり味噌に、酢、味醂を混ぜたものが、酢味噌になります。
芥子酢味噌:粉芥子を等量の水でねる。鍋に、ねり味噌、ねり芥子を加えて弱火でねり、火にかけて練りながら、酢を少しづつ、加えて延ばす。
※こちらのお店のは、白味噌を主とした、ねり味噌、たぶん、白砂糖も増やして、から始まるのでは、と推測します。爽やかな分は、柑橘を、たぶん、シークワーサーを最後にふっているのでは?とも、思いました。
料理って、やはり面白い!(笑)
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食べたことのないお料理も何となく想像できて嬉しいです^_^
沢山の琉球料理を写真を見ながら味を想像しながら楽しむことが出来ました
沖縄は高校の修学旅行で行ったのですが
その時はホテルのバイキングで
沖縄らしいものを食べた記憶がないのです(^^;;
お酒の味を覚えた今なら楽しめそう(^m^)
わぁ、優しいコメント、ありがとうございます。
一時間半の食なのですが、とても感動したので、それをつたえたいなぁと思って、書いてきた記事でした。
それが、akoakkoさんに伝わったと知って、とても嬉しいです。
うふふ。そうですよね。修学旅行はグルメも郷土食も、遠く感じる時代です(ニコニコ)。
ああ!お酒を覚えた今ならば、たっぷり沖縄は楽しめると思います。うふふ。
豚肉もお味噌も、とても上手に組み合わせているから、脂というよりも、滋養に形を変えていると、幾度も驚嘆しました。
めんそーれ!(おいでください、ようこその意味) 沖縄へ。