*作品と言うものは すべて作家の自画像の一部であると、ツクズク思う。檜の一本彫刻で、購入時は部屋中に檜の香りが満ちていた，作品をヒトメ見た刹那に買おう、と思っていた、会場は結構、混んでいて華やかな雰囲気であった記憶が残る、
この作品はユダヤの王ダビデが少年時，敵国の巨人ゴリアテを打倒するために出発する姿を描く.鎧や剣を贈られるのだが、全ておいて、羊飼いである自分が普段に使う、投げ石を背中の袋に入れてでかけ、ゴリアテを倒す、という史実に基ずく、
88年の西武渋谷店美術部の、個展で、この作品を見たときに、ボクがダビデパワーを求めていたのであろう、今よく眺めると、ミケランジェロのダビデとは少年時を連想しても大分ちがう感じ、中野氏はその後カトリックに入信、聖母子などのカトリック関連の像を沢山作られている、この像は悩んでいる、その頃の中野氏の心境を反映しているように思える、決意の固さは見えるがもう一つlovelyである、よそ行きの顔にもなっている、
1951 千葉県に生まれる
1976 東京芸術大学美術学部卒業
1978 東京芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
1978-81 東京芸術大学美術学部非常勤講師
1982 第17回昭和会展（日動サロン）で林武賞受賞
1983 昭和会受賞作家展（日動画廊）に出品、以後毎回出品
1985 日本金属造形作家展（和光ホール）に出品
1986 第一回ロダン大賞展（美ヶ原高原美術館）で彫刻の森美術館賞受賞
1987 現代日本具象彫刻展（千葉県立美術館）に出品
1989 ADC賞受賞（東京アートディレクターズクラブ）
1991 美に生きる「時空を超える青銅の調べ」に出演（テレビ東京）、目黒雅叙園アートワークスに参加、横浜市地域研究として「横浜市市ヶ尾彫刻のプロムナード計画に参画、横浜市「まちなみ景観賞」建設省「手づくり郷土賞」受賞
2001 長野市野外彫刻賞受賞
＜個展＞
1983 ギャラリーオカベ
1984 青画廊
1987 みゆき画廊
1988 渋谷西武美術画廊
1990 渋谷西武美術画廊、みゆき画廊
1991 いわさきちひろ絵本美術館
1992 大坂阪急美術画廊
＜パブリックコレクション＞
美ヶ原高原美術館、長泉院附属現代彫刻美術館、いわさきちひろ絵本美術館、静岡県婦人会館、横浜市障害者福祉スポーツセンター横浜ラポール、目黒雅叙園、市川市動植物園、東京都立大久保病院、習志野市、市川市、遠野市、多摩市、館林市、姫路市、福島市、横浜市
*この後姿には少年の表情が篭もっている感じである、背中のバッグニハ、ゴリアテを倒す為の投石が収められている、両肩の優しい、なだらかさ、小さいが、強靭なオシリのまるみが全身をシッカリと支えている、
